第2回目です。グループでの授業も手際よくできました。授業をしてくれた人はありがとうございます。
以下、私の観察メモです。何度も言いますが、授業をして、それをもとにどう考えるかがポイントです。書いてもらうコメントもしかりです。どこをどう見ているのかがみなさんが教師となる上で必要な要素です。その点をどうか理解してください。
5 HI先生の授業
「文化紹介」という活動の授業です。目標も明確で、ほぼ教科書の指示のとおりにやれば授業としては成り立ちます。指導案については前回説明したのでここでは繰り返しません。私が見たのは、授業はスピーチの原稿を書いて発表するという部分でした。それについてコメントします。HI先生は明るい表情でいい雰囲気で授業していました。英語も自然でよいと思います。生徒には好かれると思います。時間が短いことを意識したせいで早口になりましたが、生徒とのやりとりの中で自然にそうなったのでしょう。生徒とのやりとりを大事にしようとという姿勢が出ていたのでよいと思います。ここでの授業のポイントは、言語的には「受動態」の定着です。また、新出語句もたくさんありました。それらをどう手際よく指導して、スピーチ原稿を書くところまで持っていくかです。それとともに、日本文化を紹介することです。この点については、よく考えていたと思いますが、実際に授業をするときは相当の授業準備をしないと生徒の興味を引くことはできないかもしれません。生徒がスピーチして、それについて質問しあうということですから、それなりの言語材料と文化的な素材を用意する必要があります。中学3年生の多くが必ずしも辞書を持っているわけではありません。その点を考慮して、ワークシートには必要な語句や参考となる英文は載せておくことが授業の成功のポイントです。ぜひ、他の人の授業を見て自分なりのアプローチを工夫してみてください。
6 SH先生の授業
授業で使う資料やカードなどをよく準備して、工夫した授業だと思います。熱心に考えたことがよく分かりました。タスクもおもしろいと思います。興味を持つ素材を準備して、生徒に考えさせるという工夫していました。発想はとてもよいので、ぜひその方向でいろいろな工夫を授業に取り入れてください。指導案についてはHI先生と同じです。前回述べましたのでぜひ読んでください。ここでは授業の基本的な考えを書いておきます。まず、教科書のタイトルは、Electronic Dictionaries -- For or Against となっていますので、このテーマで内容は考える必要があります。また、ここでの言語的な目標は、分詞の理解です。そこを優先すべきでしょう。新出語句も授業ではきちんと教える必要があります。それとここで選んだ活動がどう結びつくのかをもう少しきちんと考えるべきでしょう。実際の授業では生徒はこの課で何を学ぶのでしょうか?Electronic Dictionaries については、学校などではいまだに反対の声もあります。新出語句や教科書本文の内容は、意味だけ確認して終わりという訳にはいきません。生徒は先生が口で説明したからと言って、すべてを理解するとは限りません。その点を考えてください。ただ、最初にも述べた通り、タスクはとても面白いので、方向性はまちがっていないので誤解しないでください。生徒の立場にたって、この指導案で生徒はUnit5の内容が理解できたかを再度考えてみてください。
7 OY先生の授業
指導案については同じです。前回のブログをよく読んでください。一つだけTeacher Talkというのは、先生が生徒に向かって話す話し方全般を指していることばです。ここでは具体的に、どのようなことを話すのか書くべきです。以下も同じです。それはそれとして、授業での生徒とのやりとりはとてもうまいと思いました。その調子で授業に取り組むとよいと思います。教える姿勢もよいし、授業で何を教えようとしているということも明確で、生徒には分かりやすいでしょう。授業は、高校1年生を対象としています。「英語の授業は英語で」にそう展開でした。そうすると、おそらく内容的には教科書にある程度そった内容の展開のほうが授業はスムーズに進むと思います。つまり、話題は現代のネットワーク社会のことです。新出語句の導入と展開はよかったと思いますが、効率を考えると、その話題に関連して提示したほうが早いでしょう。授業時間を50分とすると、聞いたり、発音したり、読んだりする時間も必要です。授業展開からすると、翻訳するということはあまりやりたくないと思います。そのためには、効果的に時間を使い、OY先生が展開した英語でのやりとりを多くするには、どうするかを考えると、答えは見つかるのではないでしょうか。添付されたセクションは、1時間で終了しないといけません。「さあ、どうするか」です。
8 AM先生の授業
文部科学省検定済教科書ではありませんが、実際に教育実習に予定している学校の教材ということで了解しました。ただ、基本は、文部科学省検定済教科書をどう使って教えるかを考えるようにしてください。指導案については同じです。前回のブログをよく読んでください。さて、CLILという授業に挑戦してみようという試みはよかったと思います。何でも卒なく、楽してやろうと思うのは、人の常ですが、それでは何も進歩しないし、得る事もないでしょう。ここではCell phoneという内容を英語で学ぶという訳です。授業では、そのクイズの部分となりました。考えさせるという意味では面白いと思いますが、問題は、英語と日本語をどう使うかということになります。対象は高校2年生ですから、教師としては、ほぼすべて英語で説明してよいでしょう。むずかしい語句に日本語を添える程度でしょう。用意したワークシートももっと言語材料を多くして、クイズとするよりも、生徒がどう考えるのかという「思考」を重視して、互いに「コミュニケーション」するほうがよいと思います。CLILと言っても何か特別なことをする訳でありません。内容に焦点を当てて、自然に英語を使う環境を作り出すことが基本です。ちょっとうまく行かなかったかもしれませんが、チャレンジ精神が最も重要です。ただそのためには、他の授業も見ながら考えてください。
9 IM先生の授業
指導案については同上です。教育実習に行く前にきちんと理解してください。自分が何を話すかとうスクリプトも添えてくれました。これはとても好い事です。なぜかと言うと、1)何をどのように言ったらよいか客観的に見れる、2)生徒にとってどのような言い方がよいか考えるきっかけとなる、3)だれかに確認して、間違いを指摘してもらえる、などです。教師としは、可能なかぎり正確にだれにでも分かるような英語を話すべきです。「私は英語は得意だから大丈夫」は危険です。Native Speakerが必ずしもよい先生ではありません。生徒の気持ちがわかってこそよい先生です。さて、授業ですが、資料もよく考えて作成されていて、意図がよく分かります。この調子で教育実習もやってください。失敗するかもしれませんが、気にせず、続ければきっといい先生になります。アイディアもよいでしょう。ただ、教科書はspeakingのセクションでほぼタスクが完成されているので、そのまま教えてもよいところです。「教科書を教える」のはよくないかもしれませんが、生徒からすれば、教科書からあまりに離れてしまうとかえって負担が増えて混乱する可能性があります。まずは基本的なことをしっかりと学ぶ機会を提供することが最も大切です。それでも、IM先生が考えたことは決して間違っていないので、そこから学んでください。
今回もありがとうございました。それぞれの人がそれぞれに工夫して面白かったです。私自身も多くのことを考えさせられます。授業後に尋ねられたことを添えておきます。10分というのは、貴重な練習の機会です。10分のうちに生徒が読んだり書いたりする時間を3〜4分とってしまうとみなさんの教える練習時間が削られてしまいます。みなさんが一番むずかしいと考えていることを10分の中でチャレンジすることが重要だと思います。ぜひ貴重な時間を有効に使ってください。それから疑問がある人は遠慮なく質問してください。質問しないとあまり進歩はないかもしれません。
なお、ここで書いていることは、私のメモのようなものです。誤字脱字、思い違いはご容赦ください。明らかな間違いはぜひ指摘してください。
では、また。次回も期待しています。