第3回グループ模擬授業を行いました。授業をする人はこの4回のミニ模擬授業で何かに気づいてもらえればうれしいと思います。なかなかその場でゆっくりと「ふりかえり」ができませんが、ぜひ個人個人で考えてください。
何も考えない人にはおそらく何も進歩はありません。
私の感想です。これは評価ではありませんので、誤解しないようにしてください。多少厳しい言葉になったり、誤解している可能性はあります。否定的にとらわれず前向きに考えてください。反論はぜひお願いします。
では。
10 KK先生の授業
文法を教えることは大切です。これは英語を教える場合の基本です。語彙指導や文法指導は欠かせません。発音もそうです。基本は基本です。しかし、授業でそれらをどう教えるかが教師にとってとても大切なポイントです。KK先生は生徒にはとても好かれる要素を持っています。実際に中学や高校の教師になったらまちがいなくいい先生になるでしょう。ぜひ教職を目指してほしいと思います。それを踏まえて少し厳しくコメントします。選んだ教材が文法のまとめですので、文法に焦点をしぼるのは当然です。しかし、生徒は何を学んだのでしょうか?この授業で生徒は英語を発話できるようになるでしょうか?生徒は授業を受けた後に比較の表現を、聞いたり、読んだりして理解できるようになったでしょうか?さらに、話したり、書いたりできるようになったでしょうか?丁寧にポイントを分かりやすく説明することはできたかもしれませんが、英語のコミュニケーション能力はおそらく授業の中では養われないと私は思います。教師が英語を使って、比較の表現を多く提示し、それを実際のコミュニケーションの中で使えるようにするタスクを提供することが、「まとめと練習」の目的です。生徒にはその場と時間を与える必要があります。それはけっこう面倒なことです。準備をしなくてはいけません。教材研究もそれなりにしっかりとしなければいけません。ビデオを見てください。生徒が英語を使ったでしょうか?そこから考えればきっと解決法は自分で見つけられるはずです。手抜きはいけません。英語を使うことに自信がなければ徹底的に英語を使う練習をすることです。文法を教えることはけっこう奥が深いのです。授業中に、最上級のtheの説明をしていましたが、theがどうして必要かはけっこうむずかしいと思います。なくてもよい場合もあります。文法のルールには変則があります。だからと言って単純化して、最上級にはtheが絶対に必要だとおぼえてしまうことは危険です。ことばの使用に「絶対」は気をつけなくていけないのです。また、英語を教えることでも「絶対」正しいことはありません。ぜひそのあたりを考えてください。
11 KM先生の授業
KM先生は親切な人だと思います。生徒のことを考えて、あれもこれも教えたいと思うのでしょう。また、英語で話すと分からないと思うから、日本語をすぐに添える、という授業になりました。中学1年生を教えるとなるとそうかもしれません。そうであれば、大切なことをいつも3つ教えることを心がけることが解決につながります。多くのことを教えること、言い換えると、多くのこをと説明するだけでは教えたことにはなりません。「教える」というのは、生徒が「分かる」ことですから、そのためには、英語が
聞いて、
読めて、
話せて、
書ける
ようになることです。それをすべて一度にやることはたいへんですが、せめて、そのための「活動」を提供しなければいけません。中学1年生がLesson 3の段階で英語で自己紹介することは語彙などのことを考慮すると、形をある程度決めて、練習をしっかりとしないかぎり、むずかしいでしょう。ワークシートで書く練習をしただけでは、発表はできません。
形をまねる → 練習 → 使える語彙や文を示す → 練習 → 発表
というようなプロセスをきちんととって、成功体験をさせることが大切です。発想は悪くないと思います。ここでは、教科書で示している題材をそのまま使って教えることで十分です。教科書は、1で自己紹介の形を読んで理解できるようにしています。2で聞いて分かる、3で自分で何を伝えたいのかを書いて整理し、4で発表です。このそれぞれのタスクをどう展開するかが教師の仕事です。
12 KS先生の授業
KS先生はいい人柄です。授業もその人柄が出ています。指導案もきちんと考えています。多少考えすぎたかもしれません。でも、きちんと考えることは教師にとっては重要なことです。その点で、KS先生は教師に向いていると思います。ただ今回はちょっと考えすぎたかもしれません。あるいは練習が不足したかもしれません。一つ考えてほしいことは、授業は授業です。発表ではないし、資料を作成することでもありません。実際に授業を生徒を相手にすることです。生身の勝負なので、自分が用意したシナリオが終われば終わりにはなりません。「教える」ことを練習すべきでしょう。それを踏まえていくつか指摘したいと思います。activityはもう少し実際の生徒のことを考えて分かりやすいタスクにする必要があります。教科書で何を学んだのかを確認し、この授業で何を学ぶのかを考えると、教科書にあるダイアログではないでしょうか?教科書の題材をしっかり指導することをまず考えてください。教科書に基づくとすれば、ワークシートの内容や題材は日本の文化とはまったく関係ありません。生徒に多くのことを提示すると何を学んでいるのか分からなくなります。その点をよく考えてください。自分の個性に自信を持って、授業で何を教えるかを考え、計画をきちんと立て、ある程度シミュレーションして、授業をすることを考えてください。それを積み重ねることで、おそらくすべて解決できていい授業ができるのではないでしょうか?
13 MT先生の授業
高校1年生の授業でした。MT先生は英語については問題はあまりありません。もっともっとその良さを発揮したほうがよいでしょう。題材はとてもおもしろいので、このような教材は、本文の内容を分かりやすい英語で提示し、生徒とやりとりしながら、新出語句を適切に提示して、生徒に何を学習するのかを明確に示し、ポイントや、難しい部分を気づかせ、それを必要ならば日本語で確認し、それを練習するような機会を提供することです。日本の教科書の内容は、分量などの制限もあり、情報量が詰め込まれています。それを授業では補う必要があります。Kewpiesの背景をもっと教材研究する必要があります。さらに、Rose O'Neillという人についてもそうでしょう。それを英語で分かりやすくどう生徒に提示するかがこのレッスンの鍵です。ただ単に音読するだけでは面白みがありません。生徒は教師の英語を聞くことや、英語を読むことで、英語力がつきます。そのためには、障害となる語彙や文法はある程度説明する必要がありますが、その語彙や文法がどのようにコミュニケーションの中で使われるかを理解する機会を教師が提示する必要があります。MT先生はそれを自然にできる要素がありますが、ただそれは練習や準備を必要とします。それを工夫しないかぎり、つまらない授業をするしかなくなります。その点をぜひ工夫してください。期待します。
14 ON先生の授業
ON先生は授業をかなり工夫してくれました。面白かったです。私はこのように手をかける授業は生徒の意欲をかき立てると信じてます。ぜひその姿勢を続けてください。40人の生徒を相手にすると状況は変わるかもしれませんが、先生が生徒のために時間と労力をかけてくれていることは生徒にもすぐに分かります。ただ課題はいくつかあります。ぜひ次の点を考えてください。授業は、サザエさんを題材に教科書と関連させながら展開しました。これはおもしろい発想です。実際に教える場合は、教科書の題材とどううまく関連させて時間を効率よく使うかです。この点を考えてください。教科書のLesson 5は、Who〜?とWhere is 〜 from?というのが文のポイントです。また、新出語句は、India, boy, classmateなどです。このようなポイントをサザエさんの題材でも取り入れる必要があります。また、生徒とのやりとりの中で、もっともっと生徒に発話する機会を与える必要があります。中学校1年生は先生の英語を繰り返して言うことは、多くの場合それほどむずかしくありません。ポイントは、その際に、音と文字の関係の学習を提供することです。そのためには、フラッシュカードは必要です。さらに、単語だけではなく、意味のある語句のまとまりをきちんと練習させて、イントネーションなども練習して理解できるようにする必要があります。題材で興味を引きつけ、練習をきちんとすることで、生徒の発話(応用)はスムーズに行きます。そうするとコミュニケーション活動が生き生きとします。さらに「書く」という活動もアルファベットから丁寧に教える必要があります。「自己紹介の文を書く」と指導案にありますが、この段階では、生徒全員がさらっと書けないのがふつうです。その点も考慮して考える必要があるでしょう。ぜひ、この調子で工夫を忘れずに努力してください。英語に関しては、自分の長所は最大限に生かすことも重要です。もっと生徒には英語を使い、英語を話させる機会を提供しましょう。それは生徒にとっては最もうれしいことです。
乱筆乱文ですみません。趣旨を理解して、ますますがんばってください。次回も期待します。
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