2018年1月6日土曜日

模擬授業7回目

このブログもこれでさいごです。殴り書きであまり身のある内容ではないかもしれませんが、私の模擬授業観察の記録としてずっとメモしてきました。それぞれの人の省察に多少参考になればありがたいと思っています。

それとともに、結局は、私自身のふりかえりでもあり、思考でもあるので、教師として、教師教育者として何十年もあまり進歩もなくずっと考え続けていることを、皆さんの模擬授業を通してreflexiveしている訳です。

多少でも、私が考えていることを理解してくれる人がいればうれしいですが、そうはなかなかいきません。それでも楽しい模擬授業でした。それではコメントです。

模擬授業17

Hくんの授業でした。年明けのせいもあり、教育実習も終わっていることもあり、ちょっと準備不足の授業でした。「教える」こと自体には何も問題もなく、仕事で英語を指導するという場面があればうまくできると思います。

中学校2年生を対象にしたWritingの指導でした。「メールを書く」というタスクを授業で行うという設定で、教科書に沿って授業を考えました。実際に生徒を前にしたときは多分丁寧に教えられると思います。無難な授業でした。逆に言うと、あまり面白みがない、工夫がない、ということになります。

Writingの指導はおそらくもっとも重要ですが、面倒な指導です。教師は嫌がります。手がかかるからです。生徒に何か書かせてそのままにしてしまうと、生徒の満足度は結構低くなります。逆に、すべてを直してしまうと、これもあまり効果がありません。自由に書く活動は後始末が大変です。制限してしまうと面白みがありません。


Preparing to write
Writing for fun
Correcting students  writing 
https://www.teachingenglish.org.uk/sites/teacheng/files/B127c%20A1%20TE%20Staff%20Room%20Posters%207.pdf

上記のように書く指導にあたっては、準備、書く意欲、適切なフィードバックが大切です。

授業ではもう一つのテーマで日本語を紹介するというタスクです。これは結構面白いテーマで、メールで日本語を説明するというのは実践的なアイディアで、文化間理解を考える上で重要なテーマです。私の別のブログで扱っています。

http://englishforicc.blogspot.jp

Hくんの授業内容はかなり多くの重要なテーマを扱っています。いろいろと考えさせられました。ありがとう。

模擬授業18

Aくんの授業は、アイディアはおもしろいが、ちょっと乱暴でした。模擬授業だから、ということでしょう。指摘にあったように、実際に中学校3年生を教える場合、そうはいかないですね。丁寧に指導することが大切です。ただし、発想はおもしろかったですね。勉強になりました。実際に教師として熱心にやっていて、生徒の信頼を得ている人は、

おもしろい
わかりやすい
相談しやすい
知識が豊富
英語が上手
丁寧
誠実

などなどが基本的な要素です。好き嫌いは様々ですが、Aくんの特徴は、発想が豊かだということでしょう。おおらかな点が良いと思います。「まずやってみよう!」ということです。実際の授業では、生身の生徒には、丁寧な教材研究が必要です。語句の発音、意味、文法指導、音読指導などなど、実際の中学校3年生は、高校受験なども控えていますから、気をつけなければいけません。また、授業では、かなり多くの英語の誤りがありました。ほとんどがきちんと時間があれば気がつくものです。気をつけましょう。

Aくんの授業は、いろいろと問題もありますが、とりあえずおもしろい試みが多かったと思います。その意味から興味深い授業でした。最近の教員養成や研修の世界的な流れは、

Reflective teaching: Exploring our own classroom practice


Reflective teaching means looking at what you do in the classroom, thinking about why you do it, and thinking about if it works - a process of self-observation and self-evaluation.

結局、自分で考えることです。

ありがとう。

模擬授業19

Iさんの授業は中学校3年生で、やはり教科書に忠実に指導したと思います。自分で教えてみて、どうでしょうか?面白かったでしょうか?分詞を理解することが、主たる目的の活動です。いわゆる文法シラバスであり、分詞を理解するという目的のために、英語を学ぶという伝統的な考え方です。一つの常識のようになっていますが、さてそうでしょうか?

本時の目標に、学習指導要領への言及がありました。そこでそのことについて触れます。学習指導要領では、文法について次のように書いてあります。

  • (4) 言語材料の取扱い
    • ア 発音と綴(つづ)りとを関連付けて指導すること。
    • イ 文法については,コミュニケーションを支えるものであることを踏まえ,言語活動と効果的に関連付けて指導すること。
    • ウ (3)のエの文法事項の取扱いについては,用語や用法の区別などの指導が中心とならないよう配慮し,実際に活用できるように指導すること。また,語順や修飾関係などにおける日本語との違いに留意して指導すること。
    • エ 英語の特質を理解させるために,関連のある文法事項はまとまりをもって整理するなど,効果的な指導ができるよう工夫すること。

文法は用語や用法の区別が中心とならず、コミュニケーションを支えるものとして取り扱うということです。どう解釈するかは、教師の裁量です。また、参照した部分は、言語活動です。つまり、Iさんは言語活動を目標として授業を組み立てたということです。

  • 2 内容
    • (1) 言語活動
       英語を理解し,英語で表現できる実践的な運用能力を養うため,次の言語活動を3学年間を通して行わせる。
これは、最初の挨拶から展開に至るまできちんと考えられていたように思います。ただ分詞にそれほどにこだわる必要があったかどうかは多少考える余地があります。

Practiceの部分の英文を完成させる問題は、コミュニケーションの場面を設定して、教科書に示されている活動のほうが適切で、その確認として、書く活動をすることは大切です。語句を並べ替え、実際の授業は、その語順などの理解を確認する必要があるでしょう。

あとは、教科書教材の内容にもっと焦点を当てたほうが面白かったと思いました。

鳥獣人物戯画は、本文にある通り、漫画と繋がります。日本について話しましょう。ですから、分詞を使って文を作って、それを使って活動となると、適切で丁寧なpresentationとpracticeが必要です。これは以外に手間のかかる準備が必要です。うまくやればおもしろいですが、生徒に丸投げとなると難しでしょう。かと言って、あまりパターンを決めてしまえば面白みがありません。

それよりは、「言語活動」をすることが大切なので、鳥獣人物戯画に焦点を当てて、「〜を探せ!」「どんな鳥獣人物がいるのか?」「それぞれが何をしている絵なのか?」など、というような活動をするほうが、グループ活動としても興味が湧くのではないでしょうか?あまり文法文法にこだわる必要はなく、言語活動をして、英語が使えるようになることが大切です。

文法については、学習指導要領にあるとおり、何らかの形で求めて整理する時間を作ることが大切で、宿題にしても良い活動です。

Iさんの授業は、人柄が顕された丁寧な印象を受けました。その分、もっと冒険しても良いと思いました。ありがとう。

さて、これで今回の19人の人の授業が終わりました。また、これで、このブログでの授業観察は終わりです。

Classroom Observation in Teaching Practice

この授業でやってきたことは授業観察です。みなさんが、どう自分も含めて19の授業をどう観察して、どう考え、どうふりかえったか、が、この授業の良し悪しを決めます。

私がうんちくを語っても、あまり意味がありません。また、この授業は、教師にならない人にはなんの意味もないかもしれません。が、それはその人次第です。

何か意味があれば嬉しいと思います。

2011年から都合7年間けっこう勉強になりました。皆さん、ありがとう。実際に先生になった人もいます。たまに連絡してくれる人もいます。みなさんの将来に期待してます。

授業が成功したかどうかは、指導した生徒のフィードバックです。そのために教師はいろいろと工夫します。その工夫は楽しみです。

これでこのブログはおしまい。

授業は、来週総復習で、さいごは、みなさんのレポートをまとめの提出とフィードバックです。

では。乱筆乱文ご容赦ください。










2017年12月17日日曜日

模擬授業6回目

模擬授業14

Kさんは、人を引きつけて明るくしてくれる雰囲気があります。よい個性なので活かすとよいです。特に英語をはじめて勉強する子どもに上手に教えられると思います。アイディアもとても良かったと思います。生徒が楽しく勉強させてあげようとする気持ちがよく出ていました。多分、そのような気持ちは教師として一番大事なことだと思います。あまり工夫しないで「教える」ということだけ考えてしまうと、英語が嫌いな生徒はなおさら嫌いになります。

笑顔、明るさ、優しさ、わかりやすさ、親身な姿勢などなど、自分の個性に合わせて、生徒のことを考えて教えることは大切です。それとともに、厳しさ、正確さ、丁寧さなどなども大切です。一人ひとり、教師も生徒も違いますから、正しい一つの答えはないですが、Kさんは教師としてとてもいい面をもっていると思います。

その点から、いくつか指摘したいと思います。英語はとても自然でよいと思いますが、少し雑な面が目立ちました。低学年になればなるほど、文法、語彙、発音については気をつける必要があります。特に、配布資料や板書などには注意する必要があります。初学者用の教材をよく見ると、発音や語彙や文法は、歌でも、基本的な表現でも、よく考えられています。それがゲームであっても、ゲームの目的にもよりますが、もし誤ったまま英語を使っているとそれが定着してしまいます。気をつけましょう。

もう一つは、現在の学習指導要領は、中学生から4技能のバランス良い活動を推進しています。話すだけではなく、読む、聞く、書くも大切です。ゲームの場合もできればそのことを考慮しながら授業を組み立てましょう。その際には、ワークシートなども工夫することです。時間をきちんと取れば、それができると思うので、教育実習などではぜひこれを機会にもっと丁寧に工夫を試みてください。いい授業ができると思います。

模擬授業15

Mさんは、高校1年生の英語授業でした。高校生になると単に文法や語句などの学習ではあまり面白みがありません。教科書の内容も様々です。ただ読んで訳して文法の説明をして、テストではあまりよい授業とは言えないし、工夫もない授業です。それに対して、Mさんは、とてもいい導入の仕方をしました。考え方は良かったと思います。その考え方を大事にしてください。

指導案を見ると、実際に指導案どうりにやるとうまくいかないと思います。Information gapの活動も、もっと生徒自身の意見を引きだすような質問がよいと思いました。単に教科書内容だけではつまらないかもしれません。正解だけを求める質問ではなく、考えさせる質問を工夫して、食文化を考える機会を提供すると良かったかなと思います。

扱った教材は少し内容の濃いもので、実際の高校の授業では文法訳読が多いかも知れませんが、Mさんが試みたアプローチはぜひやってもらいたいアプローチです。ただ問題は、活動の前の練習の段階をどうするかで決まります。英語を使う雰囲気、英語をうまく使えるための準備、活動を支援する様々な工夫、活動の手順などです。それから、活動後の全体での共有をどうするか、活動後のまとめと評価をどうするかなども大切です。

Mさんも、Kさんとは違い、生徒に信頼される教え方をしました。また、指導に対する考え方が、よいと思いました。どう指導するかは、生徒のことをどれだけ考えられるかです。目の前の生徒に何をどう教えたいのか、英語の何ができるようになることを望むのかなど、真剣に考えられると、いい先生になると思います。

模擬授業16

SUさんは、すでに教育実習を終えているので、上手に授業を組み立てたと思います。準備も細かいところまでよく工夫していました。ぜひ先生になってもらいたいと思いました。教師にはいろいろなタイプがあって、どれがもっともよい先生かは決められないと思います。が、SUさんは、生徒の細かい点まで指導についてケアができる先生のような感じを持ちました。KさんともMさんとも違った個性です。

教師という仕事は、最近ではあまり魅力のある仕事ではないようですが、いつまでの若い人と接することができ、生徒の成長に影響を与えることができるやりがいのある仕事だと思っています。お金や形になるものではないですが、落ち着いて、自分自身の探求もできる仕事です。忙しいと言われますが、教師は研究することも仕事です。言語や文学をもっと探求したい人は職業の選択肢として選んでも悪いことはありません。SUさんも将来は考えてもよいのではないでしょうか?いい先生になると思います。

授業はとても良かったので、特にないですが、ちょっと盛り沢山で、50分を考えた場合、おそらく指導案に用意された活動がメインなので、授業で実施した活動は、そのメインの活動の練習となる活動という気がします。50分という授業を考えると、warm up review  oral introduction of new words, phrases & grammar points, reading and understanding the text,  the task for the grammar points, and the speech activities using the grammar points となるのでないかと思います。

しかし、丁寧な教え方をしていて、準備をよくしてあります。生徒はSUさんのような先生に教えてもらうと、それほど道は外れないでしょう。

今回は、3人ともそれぞれの個性にあった授業で面白かったです。ありがとう。いつも通り乱筆乱文ご容赦ください。

次回、最終回、期待してます。



2017年12月10日日曜日

模擬授業5回目

模擬授業11

Kさんの授業も文法を教えることを中心とした内容でした。たぶん50分を通してやるとつながりはよくなると思います。が、模擬授業では、どうしても一貫性が見えませんでした。Oral Inttroduction, New words (phrases), Grammar, Reading the text, Practice, Activityとそれぞれの活動が、本時の目標、1分詞、2教科書内容(ロボットに賛成?反対?)、3生徒同士の英語コミュニケーションとどう関わり、この授業が終わった後、その3つの目標がどう達成されたのか?分詞の理解は確かに重要ですが、英語の授業は文法の理解だけではなく、コミュニケーション力の育成です。聞く、話す、読む、書く、という活動と、一応教科書の題材について考える機会を与えることが大切です。

つまらないことかもしれませんが、ワークシートだけではなく、何らかの工夫が必要だったと思います。活動のポイントはクイズを作成して、それに対してグループ対抗で解答することです。その活動が活性化するような場面を演出する必要があります。自分で考えたクイズを出し、全体で解答するという活動は面白いです。でも、もう少し工夫が必要でした。大学生はすっとできますが、中学生はそう簡単にはできないし、様々な工夫が必要です。問題もそう簡単に作れないと思います。やはり授業はそれなりに手を加え、準備をしないとうまくいきません。

ただ、アイディアはとても良いと思いました。たまたまタイミングが悪く、生徒の盛り上がりが欠けたせいもありました。それほど授業が失敗しているということもないので、実際に英語を教える場合は、事前の準備や英語が苦手な生徒のことを考えて指導すればうまくできるはずです。丁寧に、丁寧に、生徒のことを考えて、生徒の気持ちになって、指導するようにしてください。

模擬授業12

Hさんの授業もやはり文法(比較級)でした。何か全体的に今回は「授業は文法を教える」という思い込みがあるのでしょうか?文法は確かに大事ですが、文法、文法では英語は面白くないのでは?ただし、比較級を使った活動はよく考えてありました。この工夫は大切です。発表を考える際に、個人で活動すると元気がなくなります。ここは、グループやペアで発表を考えるようにしたりすると、もう少しワイワイとなるのではないでしょうか?生徒が40人いれば、全員が英語が得意という状態はあまりありません。苦手な生徒や発表したくない生徒もいます。英語の授業は、コミュニケーションする良い機会です。英語でコミュニケーションする機械だけではなく、日本語で相談したり、質問したりする時間もあって良いのでは。

Kさんと同じですが、活動は多少やる気を起こすような演出が必要です。その気にさせないと盛り上がりません。生徒がただ何となくやれというからやるでは、やらない方がましです。生徒が生徒たちだけで盛り上がればそれに越したことはありませんが、教師がいわゆるfacilitatorとしての役割をうまく演習する必要があります。そのためにはシミュレーションをどれだけうまくできているかが大切です。ぶっつけ本番は難しいでしょう。

それから、文法項目(比較級)を制限してしまうと、自由がなくなります。よほど準備(場面、状況、手順、用語など)をきちんとして生徒を支援しないとうまくいきません。また、あまり面白い発想になりません。文法を理解してもらう場合は、それだけに集中して、継続的にやればよいので、タスクはタスクで、コミュニケーションや内容に焦点を当て、生き生きとして意欲を引き出すようにすることも大切です。

Hくんは、誰かが言ってましたが、優しい感じをうまく出しているので、丁寧に英語を教えるようにするとよいと思いました。文法は好きみたいですから、それはそれで文法を丁寧に教えることを自分の柱とすればよいでしょう。生徒は様々です。

教科書のトピックはemailでした。emailは確かに便利ですが、実際は、今や様々なコミュニケーションツールがあります。そのような内容を教えて、膨らましてもよいと思います。私が授業をするとしたら、LINEやFacebook, Twitterなどをどんどん使います。それを比較して考えます。そしてどっちがいいと思うとか、どっちを使うとか、やりとりをします。

模擬授業13

Oくんの授業は、Kさん、Hくんと少し違いました。内容を扱っていました。これもありだと思います。授業を見ながら私だったらどうするか考えました。私だったら、教科書に忠実にやります。Activitiy 1はそのままやります。Oくんもそれを前提として、Activity 2をこの授業で行なったと思いますが、私はちょっと違って、辞書の現状を生徒に英語で説明して、現状をまず理解してもらいます。また、辞書の必要性も考えさせるようにします。現在はインターネット上の辞書が圧倒的に便利です。また、monolingual dictionaryを提示します。目標は、辞書の理解です。それを前提に教科書のタスクを拡大して議論します。

1 グループで意見を考える時間を取ります。
 (紙の辞書と電子辞書をグループ分用意します)
2 議論のポイントをある程度示します。
3 それぞれのグループをバラバラにして、別にグループを作ります。
4 司会(MC)を決めます。その指示に従ってグループで議論をします。また、報告者(reporter)を決めます。その人が報告します。
 (司会の仕方、報告の仕方のシナリオを用意します。)
5 議論
6 報告
7 終了後、それぞれが自分の意見を書いてまとめて提出

Oくんの発想はとてもよいと思います。ただし、それが面白くなるかどうか?この単元は、ロボットとどう共生するかということと、賛成か反対か?という自分の意見をしっかり英語で言うことなので、ここの活動は、特に辞書でなくても優先席でなくても、どのようなトピックでもよいので、身近なトピックを設定して、その目標を達成すればよいでしょう。

授業で、何をどう教えるかは、教師がある程度考える必要があります。すべてを授業で教える必要はありません。授業では、そのポイントを選択し、授業で取り上げないことは、生徒にワークシートなどで宿題として提供します。重要なポイントをどうアレンジし、どうしたら効率よく生徒が学ぶかを考えることが、教師の主たる仕事です。文法が重要であると考えれば、文法でよいでしょう。しかし、文法だけがポイントではありません。語句も発音も技能もコミュニケーションも文化も思考もポイントになります。

そのようなことをもう少ししっかりと考えていただきたいと思いました。Oくんのような授業もありです。

みなさん、ありがとう。乱筆乱文すみません。次回もよろしく。





2017年12月2日土曜日

模擬授業4回目

一度考える時間を持ち、次に進みます。いろいろな工夫が前に進むと思います。正解などはないですが、授業の正解は、その授業の対象である生徒が判断する、ということに尽きると考えてます。私が何を言おうが関係ないですが、独りよがりも困りますね。自分はこう考えるから、これが好きだから、これがいいと思うから、生徒の意見は聞かないというのはあまり良いことではないと考えてます。

「自分はこのように教えられたからそのように教える」という考えは、Lortie (1975)という人が述べているapprenticeship of observation (観察の徒弟制)という説明に帰します。「教える」ということは、まず、目標があって、カリキュラムがあって、シラバスがあって、一つ一つの授業や活動につながります。つまり、授業活動の一つひとつは、単なるパーフォマンス(演示)ではありません。

模擬授業は、それでもパーフォマンス(演示)としてしなければいけないので、皆さんも戸惑うところです。ま、これをもとにいろいろと考えて、創造的に英語を教えることを考えましょう。

模擬授業8

SSくんの授業でした。自然な英語でとてもよかったですね。英語を自然に使っている場を経験してきたことは英語教師としては、それだけで強みです。授業ではグループでもタスクを行いました。実際のごく普通の中学校3年生を対象にした場合は、ていねいな指導が多分必要です。大学生を対象としているので一人ひとりの能力に助けられたので、うまく進行しました。

活動自体は、関係詞を使う説明です。あるパターンを示し、使用する語句をうまく提示し練習すれば、中学生でもけっこう楽しんでできると思います。ただ、なぜこの活動なのかは全体の指導の流れの中できちんと把握しておく必要はあるでしょう。授業ではAung San Suu Kyi の話でした。ノーベル平和賞のトピックです。今年は、ICANでした。全体の授業の流れからすると関係詞だけの学習を意図するグループ活動のねらいが、私にはどうしても浮いて見えました。文法に焦点を当てた活動は、それほど新しいことではなく、伝統的な活動です。誰がが指摘した通り、できれば、コミュニケーションの必然性をグループ活動に入れて、互いにやりとりができれば良いと思います。

授業は、SSくんはとても上手で、生徒への支援も適切でした。教師としておそらく問題なく、生徒にも慕われる先生になると思います。実際に目の前に生徒がいると、それに合わせてうまくできると思います。英語も少し速いのではないかという指摘もありましたが、多分、相手が分からなければ調整できると思うので、おそらく問題ないでしょう。自然な英語はとても大切だと思います。授業はとてもいい雰囲気でした。

模擬授業9

Kさんの授業は高校1年生を対象とした授業で、Kさんも英語もとても良く、Warm upも上手にでき、いい授業ができると思います。最初の導入で教科書内容の文字の成り立ちの例を出していました。私は、この授業はそこに焦点を当てるべきだったと思います。生徒は関心を示すと思うので、このタスクを考えさせたり、調べさせたりすると、面白いと思いました。そこで、動名詞を使って、説明したりする活動をするとより効果的だったのではないかと思います。

前回にも書きましたが、文法を教えることが英語の授業ではなく、英語のコミュニケーション力を育成することが目的です。動名詞にあえて焦点を当てなくてもよかったのではないかと思います。中学校での既習事項なので教科書の内容を学ぶ中で導入すればそれでよかったのでは。ジェスチャーは、指摘にあったように、何かの表彰が簡略化されて文字になったという文化と関連した活動というように、教科書の内容とつながっていると、この授業はとても良い授業になりました。

模擬授業だから仕方がないことですが、どうしても20分という枠で考えます。グループワークなどの活動をすることは、生徒にはとても重要です。大学生相手だとあまり手がかかりませんが、問題は、活動の手順をどう説明し、どうやったら高校生がうまくできるかを考えることです。うまくいかない場合はどうするか?できないグループがあったらどうするか?グループ活動の後に、タスクを全体でどう共有するか?活動の修正をどうするか?などなど、を模擬授業で確認しておくことが大切です。うまくいったからよかった、では、模擬授業の意味はないですね。

Kさんも英語は自然に身についているので、それを生かして教えれば、英語授業はおそらく何も問題ないです。が、問題は、自分の良さや発想を大事にすることだと思います。人の前をしたり、私や本にこう書いてあるから、というようなマニュアルではなく、自分の英語の授業を生徒のために指導することが大切です。導入で行なった文字の成り立ちの部分の発想はとてもよかったと思います。

模擬授業10

Oくんにはちょっと衝撃を受けましたね。授業の大きな要素は、結局、教師の個性です。その点で、Oくんは個性的でした。悪い個性ではなく、とても良い教師向きの個性でした。特に興味深かったのが、英語と日本語の両方を効果的に使っていた点でした。中学校1年生ということでそうしたのだと思います。これには異論もあるでしょう。ちょっと間違えるとうまく行かないかもしれません。でも、今回は、緊張のせいか、生徒を座らせるのを忘れてしまうという失態もうまく納めました。

実際に中学校1年生を教える場合は、これではうまく行かないでしょう。基本をていねいに教える必要があります。発音、音と文字の関係、綴り、英語の統語のルールなど、大学生が考えるよりも、もっと帰納的に多くの例を与えて指導する必要があります。けっこう手間がかかります。ワークシートだけではうまく行かないと思います。ピクチャーカード、動画など飽きさせない工夫が必要です。また、地道に、ていねいな音読、書く練習、聞く練習、発話など、コツコツと授業で実施する必要があるでしょう。

Oくんの授業を見ながら、教師の個性のことを考えました。英語の先生はどちらかと言えばパッとしない職業です。私はパッとしない先生が好きです。パフォーマンスがうまく目立つ人は基本的に好きではありません。これは私の個人的な好みですが、地道に教えることを考える先生が好きです。けっこうたくさんいます。Oくんは目立つ訳ではなく、教え方も上手とは言えないかもしれませんが、よく考えていると思います。無理をしない姿勢がいいです。真摯にその姿勢を貫けば、いい先生になります。

授業は、生徒のことをどれだけ考えられるか、その工夫がていねいにできるか、授業後にどのよう振り返るか、で決まると思います。皆さんの今後に期待です。

2017年11月20日月曜日

模擬授業3回目

模擬授業5

Oくんは、先生になればいい先生になると思います。おそらく誰もがそう感じるでしょう。自分なりの指導に対する考え方もあり、英語授業に対するイメージもあります。それをもとにした工夫もありました。指導案も具体的にわかりやすく書いてあり、どのように授業をするのかがよく分かります。

ただし、ちょっと考えてほしいのは、中学校3年生は、長い目で考えて、英語の何を学ぶ時期なのだろうかということです。これはOくんだけではなく全ての人に言えることですが、文法なのでしょうか?現在完了形なのでしょうか?文法が分かると英語は分かることになるのでしょうか?

CLTは必ずしも文法知識に焦点を当てるわけではなく、意味(notion)や機能(function)を理解することに重点をおいています。教科書もどちらかと言えば、場面ややりとりを理解するために、活動を重視しています。いわゆるコミュニケーション活動です。

Oくんは、教科書の題材を扱いました。音読をして、その対話を日本語から英語にして生徒が発話する活動を展開しました。これはコミュニケーション活動を言えるでしょうか?音読の際に、ジェスチャーや気持ちを込めて発話するように指導しました。これは練習としてはとてもいいことだと思います。中学生も喜んでやると思います。そうであれば、日本語はあまり関係ないのではないでしょうか?

活動の一つひとつは工夫されているのですが、全体からするとそれがうまくつながっていなかったかもしれません。教科書の単語、文法の理解、テキストの理解、音読、発話の練習の次には、コミュニケーション活動があり、それぞれの場面を意識して実際に英語でやりとりをする。その後には、英語を書いて、まとめる、とすれば、4技能の活動となります。補助教材などで扱っている現在完了はあまり意識しなくてもよいかもしれません。

英語の授業は、文法を教えること、と考えるのは、間違いだと思います。文法ルールは、あくまでも英語を理解し使うための手段に過ぎません。その他に授業で活動することはたくさんあります。

その点からOくんの指導には多くの工夫がありました。これは重要なことです。マイナスポイントは、教師の活動が主だったという点です。生徒一人ひとりがもっと活動する工夫をするとよかったと思います。

模擬授業6

Tくんは、ちょっと頭の中だけで考え過ぎたのではないかと思います。熱かった教科書の「道案内」は実際の授業では、教科書の指示の通り展開するだけで十分です。あまり工夫はいらない。工夫は生徒のそれぞれの環境に合わせて地名などを身近にすることだけでしょう。ただそれでもおもしろい発想がありました。それは生徒に考えさせるということです。ただ単純な道案内では面白くないので随所に工夫がありました。しかし、それが少し分かりにくくなり、学習するポイントがずれたと思います。

もう一つは、授業準備が少し足りない点です。案を考えれば、授業はなんとかなるは危険で、それなりのシミュレーション、練習が必要です。プランと実際はかなり違います。何ごとをするにも経験が少ない場合は、それに対する周到な準備が必要です。それがないと「あれ?こんなはずではなかった」となることが多いです。

Could you tell me ..., please?

などの表現が使われる理由を理解することは重要ですが、

Can you tell me ..., please?

などと言っても、中学生は失礼にならないでしょう。様々な表現を教えるよりも、生徒に実際に道案内を何度も練習する機会を与えたら、この授業の目的はほぼ達成されます。あまり難しく考える必要はありません。

それでも、この模擬授業から、Tくんが学ぶことはたくさんあったと思います。それを消化できれば大成功でしょう。工夫しようとする気持ちが大切で、それがなぜうまく行かなかったのかを考えることでしょう。ヒントは、教科書教材にあります。

模擬授業7

Iくんの授業はオーソドックスな展開で、特にこれと言った指摘はありません。模擬授業の問題は、実際の流れをかなり省略したという点です。もっと教科書内容をきちんと展開してから、プラクティス、アクティビティーと進めれば、時間も余ることはなかったでしょう。20分という時間を意識したために、そうなったのかもしれません。

授業自体はとても上手にできると思います。工夫もあったし、教科書の内容にもよく理解を示していました。アクティビティーも、教科書の内容を指導してから展開すればスムーズにその意図も伝わったと思います。

受動態を自然に使う場面の例がテキスト本文です。テキストをもとにアクティビティーの内容を構成すればここでは全く問題ないと思いますが、アクティビティーの指示はその点がちょっと分かりにくいので、中学校3年生は戸惑うかもしれません。ここでは典型的な活動パターン、PPPを意識すればよいのです。

ここでも、やはりコミュニケーション活動ということを意識する必要があります。先生に向かって発表するのではなく、ペアやグループでタスクをし、コミュニケーション活動をすると生徒は相当に英語を使うはずです。それをさらに書いてまとめるという活動をすれば、4技能はほぼカバーできます。

英語の授業で特に注意する点は次のようなことだと思います。

先生が喋り過ぎないこと
説明するよりは見せること
実際に経験すること
自分で発見すること
やる気を引き出すこと
コミュニケーションする機会を与えること

授業を見ているといつも思いますが、それぞれ個性があって面白いです。どうして人によってこうも違うのかなどといつも考えます。今回も、0くん、Tくん、Iくん、それぞれ確かに課題はあると思いますが、個性があって興味深いです。

そこで、私の大きな疑問は、

なぜ、みなさん文法にこだわるのか?

です。

今後も楽しにしますが、ちょっと一息。少しおさらいをして、今後の課題を考えましょう。







2017年11月12日日曜日

2017模擬授業2回目

模擬授業2

Kさんの授業でした。Kさんは、たぶん英語はよくできる人で十分な知識がある人だと思います。英語もきれいだし生徒にとっては魅力的で、先生になればいい先生になると思います。ただし、この模擬授業は手を抜いたか、あるいは、忙しかったか、あまり生徒にとっては魅力のない内容となりました。中学校3年生をイメージできていないことと、英語は、文法や語句を教えればいいという安易な考え方があったように思います。

ふつうの学校のふつうの中学校3年生は、英語の授業の目標があって、英語の教科書があって、その中で、英語の知識や技能の活動があって、テストなどがあり、評価され、英語力を向上させていきます。学習指導要領は無視していいわけはありません。生徒の英語のコミュニケーション能力を育成する。最近の傾向は、中学校3年でCEFRでA1が到達目標です。

大雑把な記述ですが、基本的な英語が聞き話し読み書くことができるということでしょう。文法の知識だけを授業で与えてもどうでしょうか?英語が得意で好きな子は、先生が何をやろうと、自分で勉強するでしょう。でも、そんな子ばかりではないし、英語に興味のない子もいます。もっと丁寧に、工夫して、興味を持ってもらえるように、適切な準備をして、一人ひとりの生徒のことを考える先生の方がいいとは思いませんか?模擬授業だからこそどれほどの準備をして20分やるかを考えることが重要だと思います。

厳しいことばかり言いましたが、授業の雰囲気はとてもよく、気合をいれるととてもいい授業ができると思います。これをバネに、他の人も見ながら、授業を考えてみてください。それから図書館に英語の授業関係の本がたくさんあると思います。また、YouTubeにもたくさん授業ビデオがあります。塾的な指導ではなく、「この授業受けたら英語上手になりそうだ」という授業を研究してください。

例えば、

授業まるごと!由布市立庄内中学校3年外国語 日本の文化を紹介しよう 須藤礼子学力向上支援教員




「失敗は成功の〜」と言いますね。レポート期待してます。ありがとう。


模擬授業3

Sくんの授業でした。日本文化ということから考えて、それなりに工夫はされていたと思います。声は大きいし、生徒のことを考えるいい先生になると思います。ただし、Kさんと同じで指導案をもっと丁寧に考えておく必要があります。頭の中で考えているだけでは時間配分などはなかなかうまくいきません。また、中学校3年生は上のビデオのように大学生みたいに英語がペラペラと出てきません。模擬授業ではどうしてもしようがないですが、指導案を考える際に、中学校3年生がどのくらいの活動ができるかを想定することは、基本の基本です。Worksheetなどもそのことを考えて丁寧に作成する必要があります。

指導案の目標を黒板にそのまま書いたのは生徒のためではなく自分のためだと思いますが、実際の授業ではそれはできないですね。黒板に書くことは生徒に示す目標です。この授業で何がわかり何ができるようになるのかを示す必要があります。

教材を見ると、選んだ部分は、Presentationです。これは何も考える必要はなく、教科書の指示の通りの活動をするだけです。模擬授業でしたような活動をすることは、生徒を混乱させるでしょう。中学校3年生は、普通の公立の学校であれば、この時期高校受験でとても大切な時期です。面接なども行われるようになります。そうすると、発表したり、その発表について生徒同士がやりとりすることは大切で重要な活動です。

本文にある内容がモデルで、それを元に紹介したい日本文化を選び発表する活動です。

原稿を作る →  発表する →  質問をする →  答える

授業は、この活動をするだけです。教師の役割は何かと言えば、そのための準備と支援です。どの生徒もうまく発表できるように、タスクを構成することです。

Show and Tellのような活動をしたり、グループで活動したりもできます。


Sくんが本来指導にあたって考えるべきことは、日本文化の素材となる英語表現を生徒が扱えるように準備して練習の機会を与え、意欲を起こさせることです。

工夫です、工夫。大切なのは。

英語については多少自信なさそうですが、とても良かったと思います。堂々と英語をコミュニケーションの道具として使うことはとても大切なので、どこで英語どこで日本語かをよく考えながら授業を考えると、いい授業ができると思います。

とてもいい素養を持っているので、良い先生を目指してください。


模擬授業4

Aくんは、英語を教える形をすでに持っているのだと思います。その教え方は、日本の高校では典型的な受験指導です。Aくんもわかっていると思いますが、結構あちらこちらでは伝統的に行われ、受験指導では効果的です。私の親しい友人の高校の先生をしている先生もそれを信じて疑わないです。大学受験を目指す生徒もそのような指導を信頼します。決して悪いことではなく、英語の学習システムがそうなっているから仕方がないかもしれません。

しかし、長い目で見ると、あまりいい効果は与えていないと、私は思います。私は、日本でも英語の授業をたくさん見てきました。アジアとヨーロッパが中心ですが、ほかの国の英語や外国語の授業を見てきました。日本のように、「これは受験で大切だ」「ここが試験のポイントだ」「ここさえ押さえておけば大丈夫」など、教師が一方的に講義し、生徒は問題を解き、長文問題、英作文問題、文法問題、語彙問題、語法などなど。また、リスニング、発音などの問題など。コミュニケーションとはあまり関係のない英語学習は、主流ではないです。基本は、多くの学習者は英語を使えるようになりたいというニーズを持って授業を受けています。中国や台湾や韓国は日本と似ていると言われます。確かに試験が需要で、英語がそれほどうまく使える中学生や高校生は少ないかもしれません。しかし、授業では、やはりコミュニケーションを意識して行われています。

授業で取り上げた部分は「文法のまとめ」です。私だったら、特に説明しません。活動をします。理由は、復習だからです。

Tom wants me to play the piano. の練習のために次の会話を(  )の部分置き換えて生徒に練習するタスクを与え、PPPに基づいて活動します。

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まず教師モデルを示す。

A: I can  (play the piano/play tennis/dance/sing a song/ ....) Do you play the piano?
B: No, I can't. I want you to play the piano.
A: You want me to play the piano, right? Really?
B: Yes, sure. 
A: Why? 
B: Do you know why I want you to play the piano?
A: I want you to tell me why you think so.
B: OK. It's easy. It's because I can't play the piano.

これを一度発音練習し、ペアで行う。

活動後、最終的に、ノートにまとめ、相手に渡し、確認してもらう。

B wants me to play the piano. I don't know why, so I asked why B wanted me to play the piano.  B said it was because he couldn't play the piano.

などと書く。

これで、聞く、話す、読む、書くという4技能の活動をしたことになり、また、文法構造も理解できます。

これを元に宿題として、Aくんが作成したワークシートを日本語から英語に訳すのではなく、英文をたくさん作ってくるように伝え、次の授業でグループで発表してもらい、いくつかを取り上げ、全体で考える。
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Aくんは人前で何かを説明するのは得意だと思います。文法のこともよく知っているし、教えることがたぶん好きなんだと思います。塾で教えたりしているので、その状況では、そのような要求があって、本日の模擬授業の形態をとったのでしょう。でも、そのような授業が本当に全て生徒が望む授業でしょうか?Aくん授業を受けたら英語が使えるようになるでしょうか?その点をよく考えていただきたいと思いました。

何か自分らしい授業がもっとあるのではないでしょうか?

Kさん、Sくん、Aくん、とも、残念ですが、準備が少し足りないように思います。別に失敗しても構わないので、工夫してください。

これから模擬授業をする人は、やはりもう少し指導案をしっかりと書いてください。20分発表をすれば良いということではなく、50分としてしっかり作成してください。また、細く何をどう教えるのかをこの機会にしっかりと考えてください。

それから、教科書教材があるので、そこから逸脱するのはよくありません。教科書の教材を指導することが大切です。教科書の中の、新語句、文法、テクスト、背景など、教えることはたくさんあります。あまり勝手に関係ないことをするのはちょっと違うと思います。

指導案、教科書教材のコピー、その他の教材や教具の工夫を望みます。黒板もきちんと使ってください。黒板に何も書かないのはよくないです。新しい発想も大切です。

楽しみにしてます。なるほど!というような授業を見せてください。

よろしく。



2017年10月7日土曜日

2017年 模擬授業第1回

2017年の模擬授業

みなさんで英語授業を考える授業が始まりました。

授業づくりの基本を踏まえて、大胆に工夫して、失敗してください。その試みから英語授業を考えましょう。

授業   観察

①     ⑤
②     ⑥
③     ①
④     ②
⑤     ③
⑥     ④

役割としては、観察が大切です。


1 模擬授業1

Hさんの授業でした。最初でしたが、熱心によく準備して取り組んだ授業をしてくれたので、皆さんが授業を考えるのにとてもよい機会となりました。授業後の振り返りも今回はたっぷりと時間が取れたので、いろいろな意見が出て、私も大変勉強になりました。本来は、この「振り返り(省察)(reflection)」がこの模擬授業の目的です。その意味でとても有意義でした。が、次回からはそういう時間が取れません。各自の振り返りに任せます。

振り返りの際、指導案や教材などの細かい指摘から、指導の意図、授業の流れ、指示、授業のアイディアなどなど、様々な意見が出ました。教育実習をこれからする人は、指導案の書き方は気をつけたほうがよいでしょう。間違いなどはけっこう指摘されます。特に英語などの間違いは、誰かに必ずチェックしてもらうとよいと思います。細かいことに気づいてくれる人を友達にしておくとよいですね。

Hさんの指導案については、私から一つだけ。単元の目標と本時の目標は再度検討してください。逆になっているようです。指導単元が「分詞構文」となっていますが、教科書の教材の英文を見ると、大きな目標は、英文の内容理解です。reading comprehensionに焦点を置くべき教材です。この教科書を作成している先生は、私もよく知っている人ですが、reading skillsの育成を目的として、この教材を作っています。Pre-reading, while-reading, Post-readingなどreadingの過程を考慮して、textの内容(意味)を理解することを意図しています。つまり、reading skillsの育成です。その点を再度検討してください。

Hさんは、文法を教えたいと意図があったと思います。それはそれでよいので、それについては問題ありません。Hさんの思考や英語に対する姿勢がよく出ていて、とても面白かったです。多分、この模擬授業の趣旨(笹島の指示)に沿って考えた結果だと思います。Hさんはおそらく違う授業をしたかったのでしょう。ちょっと迷いがありました。授業の流れにそれが出ていました。しかし、そのような迷いは重要です。自分の思いと、規定と現実は違うことが多々あります。それでも、実際に教える際は、教師の情熱ほど大切なことはありません。その点が、Hさんの授業にはよく現れていました。これって大切です。情熱ほど重要なことはありません。

教師は、あるいは、人は、何かを決定するにあたり、意思決定をします。今回は、「分詞構文」を教えるという意思決定でした。それが授業の全体の構成を決めました。しかし、reading skillsの育成であれば、おそらく変わったでしょう。そのように、教師の意思決定はとても重要です。その意味で、何かを決めて、実施して、結果を評価して、さらに省察して、次の授業に生かす、というプロセスが、さらに重要です。そのプロセスを理解することが、この授業の目的です。

Hさんが教師になるかどうかはわかりませんが、ぜひ自己探求を今後も続けていってほしいと思いました。物事に対してしっかりと考えている姿勢はとてもよいです。授業については、今回の授業をじっくり省察して、多くの意見を聞いて、また発展してださい。

今年も面白い授業が見られるので楽しみです。みなさんよろしく。

誤字脱字など、乱筆乱文はご容赦ください。笹島のメモです。