2014年11月9日日曜日

2014模擬授業1

模擬授業第1回目です。

今回は、模擬授業を開始する前の説明や準備が多少不足したので多少懸念していましたが、とりあえず、みなさんの相違工夫を期待して、模擬授業をしながら、振り返り(reflection)しながら、実践的に英語の授業を考えていきましょう。

今回は20分の授業です。基本は「英語で授業をする」ということを前提に、「コミュニケーション能力の基礎を育成する」という学習指導要領に則って、中高の英語授業をシミュレーションします。目的は、模擬授業を通して、授業者、生徒、観察者、という立場で、授業を考えることです。評価も、その点においてします。

ここには、私の感想を述べておきます。評価ではないので誤解しないでください。また、私の感想がすべて正しい訳ではないので、みなさんの考え方を大事にしてください。

1 NS先生の模擬授業

NS先生は、すでに教育実習も経験しているので、授業というものがどういうものかがよく分かっています。テンポもよく、生徒の行動もよく見ていて、授業の流れがスムーズでした。トップバッターとしては最適で、私がごちゃごちゃ説明するよりも、みなさん、よく理解できたのではないでしょうか?指導案も何をどうするかを具体的に考えていて、指導案を見ただけでどう教えるかがよく分かりました。目標も、Who is〜?という一点にしぼって、教科書に沿って明確でした。ぜひ、実際に教師になってほしいと思いました。N先生の個性もあると思いますが、自分で絵を描いたり、生徒全員が活動できるように工夫していました。生徒のことをよく考えている姿勢は、教師にとって最も大切な点で、これさえあれば、生徒の多くは教師を信頼します。NS先生は、おそらく教育実習でそのことを体験として理解したのだと思います。授業の中で、Thank you. Very goodなどと生徒が気持ち良くなることばをよく使っていました。これはとても大切です。

一つ指摘したいことは、whoの疑問文の定着が目標でしたが、活動は、前置詞の活動になりました。活動自体に問題はないかもしれませんが、whoにもう少し焦点を当て、単純に、Who is that boy? Who is this girl? Who is he? Who is she?をていねいに導入して、発音、コミュニケーション活動、さらには、読む、書く活動まで、ていねいにしておく必要が、実際には必要でしょう。ごくふつうの中学校1年生の2学期を想定すると、聞く、話す、読む、書くという総合的な技能にばらつきが出てくる頃です。よくできる生徒はどんどん学びたいですが、英語が嫌いになり、難しいと思い出す生徒がでてきます。そのためには、ていねいな指導が一番です。二番目は意欲を引き出す言語活動です。NS先生は二番目は大成功でした。NS先生に教わる生徒は勉強が好きになると、私は思います。

私はNS先生の絵はとてもあたたかくて好きです。ありがとう。

2 KR先生の模擬授業

たいへんよく考えた授業でした。これだけ準備すると生徒は大喜びです。たとえ途中でうまくいかないことがあって、自分では失敗したなと思っても、生徒はけっこう満足します。ぜひこの調子で教育実習もすべて英語でしっかりとやってください。教師になってもきっと生徒には信頼されると思います。英語の使い方がとても自然でした。ちょっと速すぎたりして、聞き取りにくいこともありますが、聞き取れない場合は生徒は静かにして、もっときちんと聞こうとします。実際のコミュニケーションではそのようなことは当たり前ですから、高校1年生の意欲を喚起すると思います。その際に注意することは、生徒が理解しているかどうかをいつも確認することです。OK?だけではダメですが、そこで「やりとり(interaction)」をうまくとると、授業展開はスムーズに行くと思います。KR先生はそれもよくできていました。生徒との1対1のコミュニケーションを自然に大切している姿勢が見られました。これはなかなかできることではありません。一つアドバイスは、大切なところは、ゆっくり、はっきり、生徒に向かって話すようにするとよいと思います。実際の教育実習でもそれができれば生徒の信頼感は間違いなくできます。ぜひKR先生も教師になってもらいたいと思います。

指導案もよく考えて作ってありました。教材も、本物(authentic)の風呂敷をもってくるということは、意欲を引き出す基本です。対象とした人が大学生ですので、ほぼ理解してくれますが、実際の高校生となると、予定した通りに行動してくれない場合も多々あります。計画はいくつかのことを想定して準備することが大切です。教育実習ではそのことも考えて、だれかにチェックしてもらったほうがよいです。またワークシートなども、英語の間違いがあると生徒が混乱します。話すときはあまり気にする必要はありませんが、形として残る教材(板書も含めて)は注意してください。必ずだれかに見てもらったほうがよいです。

あとは、風呂敷の活動はとても良い活動ですが、活動の際も、Mottainai (reduce,reuse, recycle, respect)のポイントは何度か強調しておくことは大切です。生徒が話す言語活動の中にも、さりげなく、そのポイントが入るように工夫することも大切です。ここでの授業の目標はやはりそれが中心です。感想としては、風呂敷の使い方を説明するだけになってしまいましたが、何のためにそれをするのか?ということを考えることが大事だと思います。

Furoshiki is fun! We should respect resources. That's why we use furoshiki. I will show you how to use furoshiki. Listen to me. Do you see it? Let's use it to protect the environment.

などということも添えるとよいかと思います。NR先生の授業は私にとってもたいへん勉強になりました。ありがとう。

3 YY先生の模擬授業

YY先生はとてもアイディアが豊富な人で、生徒を楽しく勉強させてあげたいと考えている人です。ただちょっと英語の授業や学習に対して堅い思い込みがあるように思います。自分の英語学習に対する信条・信念(beliefs)は変える必要はないし、おそらく変わらないと思いますが、冒頭に書いたように、この授業は学習指導要領を理解し英語を教える教師を養成する授業ですから、「コミュニケーション能力の育成」ということを忘れた授業は、趣旨が違います。もう少し、教材研究をしっかりとすべきでしょう。中学校の英語教育はどのような位置付けで、中学校1年生は何がわかっていて、何をどう勉強しなければいけないのか?を再度考えてください。すべての生徒が受験勉強に熱心ではありません。塾と学校は違います。

私は、YY先生は、生徒のことを親身に考える人だと思います。人柄もいいし、ぜひ先生になってもらいたいし、先生になったら、生徒から信頼される先生にきっとなると思います。動物の鳴き声は「おもしろい」アイディアだと思いますが、中学校1年生の授業時間が限られています。授業の始めのWarm upとして活用して、

pig, bird, dog, catなどを提示して、

I have some animals. This is a pig. This is ... They make some sounds.
Listen to the sound.  Does a dog make this sound? Yes? No?

などとして、warm upで動物を導入し、それを発端として、次のように教科書題材の言語活動をしていきます。

I like some animals. I like dogs. I like cats. I have some pets. I have two dogs. I have a
Do you have any pets? Yes, I do. I have a cat. / No, I don't. I don't have any pets.

などをやりとりの中で導入します。some と anyは具体的な例を示して理解できるようにします。「説明する」ことは「教える」ことではありません。

YY先生の指導案を見ると、よく考えて作成したことがよくわかります。ただおそらく実際にだれかに見てもらったり、通して授業の流れを練習したり、という基本をしていません。いわば、ぶっつけ本番です。教育実習でこれをすると、私が指導教官であれば、途中で授業を打ち切ります。生徒がかわいそうです。たぶん、実際にやってみて、YY先生が一番そのことを痛感したと思います。それはとてもよい経験です。その後が大切です。その点をよく考えてください。YY先生はそれができる人です。自分だけの考えは危険です。だれかの意見を聞いたり、人の授業をよく見て、よく考えれば、YY先生の個性を生かしたよい授業ができます。

失敗は成功のもと。模擬授業のどこかで再度チャレンジしてください。

模擬授業の最初にしては、とても勉強になり、私自身も考えることがあり、たいへん勉強になります。これからも期待します。模擬授業は、20分が勝負ではありません。そのために、どれだけ学んだか、どれほど考えたか、試行錯誤をどのようにしたか、です。テストのように一夜漬けでは何の意味もありません。また、人がやっていることをそのままやるだけでもまったく意味がありません。失敗は大歓迎です。質問も大歓迎です。適当は困ります。

乱筆乱文にて失礼。





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