模擬授業4回目
授業というのは一つとして同じ授業はありません。理由は、簡単です。同じ指導案で授業を展開しても、授業者、生徒、環境など、複雑な要素が多いからです。これを科学的に一定の法則で一律に展開しようとしてもなかなかうまくいきません。特に英語授業はその要素が高いです。
授業の対象は生徒(学習者)です。生徒がいなければ授業はありません。さらに、教師がいなければ授業にはなりません。さらに、授業のエイジェント(agent)である教師が重要になります。というわけで、どの授業も興味深いです。
しかし、実際に授業を受ける生徒は、そんなことを言ってられません。一生が決まるかもしれないので、できるかぎり質のよい学習を提供することが教師の重要な役割だと思います。そう考えれば、いい加減な授業をすることは問題だと思います。
さて、以下、感想です。
9 NR先生の授業
模擬授業の際にも言いましたが、NR先生は教師として信頼される先生になるのではないでしょうか。教師は目指さないみたいですが、向いていると思います。しかし、たぶん、そのような意識が模擬授業にも反映したように思います。気持ちが入るか、入らないか、で、結果はかなり違います。授業は、実技科目ですから、練習や準備、計画やシミュレーションがどの程度できているかが、授業の良し悪しを決めます。指導案や授業展開でもその点があまり見られませんでした。
ただよい面もありました。たとえば、新語の導入と練習の活動はとてもおもしろい工夫です。このアイディアはとてもよいと思います。このようなアイディアが出るということが、教師としての向き不向きの一つです。その点で、NR先生は向いています。Santa Clausへの手紙もよいアイディアです。しかし、中学校1年生にはもっとていねいな指導が必要です。また、教科書題材をきちんと学ぶことも大切なことです。教科書の内容もそれほどつまらない内容ではありません。オーストラリアのクリスマスはどうなのか?などもこの時期興味あることではないでしょうか?クリスマスの手紙ならば、そこに至るプロセスも大切にしなければいけません。
ていねいな指導というのは、教師の最も大切な考え方だと思います。これは、本当に目の前に生徒がいる場合に発揮される資質です。教育実習に行って、生徒を目の前にしたときに、多くの人がそれを感じます。感じない人は教師はやめたほうがよいでしょう。NR先生はこれもできると思います。この授業ではその点が表れませんでした。でも、たぶん人は好きなのだろうと思います。その場にならないとやらないという人はけっこういます。練習は好きではないければ、試合は好き、というような人です。そういう人は、試合で負けると気づいて、練習をやり出します。負けたくないからです。
教えるということは、テクニックもありますが、そのようなことの連続です。けっこうおもしろい仕事です。お金はもうからないかもしれませんが、喜びも多い仕事です。NR先生の授業を見て、そんなことを考えました。
ありがとう。
10. KK先生の授業
インタビューの活動はとてもよく準備してあり、また、考えていて、よかったと思います。実際の中学3年生ではさらに細かい準備が必要でしょうが、一度試みると次にどうすればよいかがわかるようになります。インタビューの設定も余分に用意した点も絶対に無駄にはなりません。教師のおもしろさの一つです。反省もあると思いますが、努力は必ず報われます。実際に教師になれば、そういう先生は必ず慕われるでしょう。
このようなコミュニケーション活動は、まず設定が大切です。実際のコミュニケーションの際に活かせるかどうかということが第一です。不自然なコミュニケーションだとうまくいきません。次に、練習です。生徒がきちんと理解して、英語がすんなり出てくるまで練習することです。それと、このような活動は、教科書の題材とうまく関連する必要があります。インタビューということでは関連するのですが、設定などがアグネス・チャンのテキストとはあまり関連していないような気がしました。
指導案の構成で、教科書のテキストがどう指導されるのかがよくわかりませんでした。授業のときにも言いましたが、やはり教科書があれば教科書の題材をただ説明するだけというわけにはいきません。教科書題材の理解と定着が基本としてあって、インタビューの言語活動があります。いきなり言語活動とはなりません。模擬授業だからそうしたということだと思いますが、模擬授業の目的は、あるレッスンを数時間かけて指導し、その全体のシラバスと、本授業の展開を考えることです。この計画を、教育実習ではきちんとやらなければいけません。その練習が模擬授業です。
私は、模擬授業で「活動の場面をしなさい」とは言っていません。「模擬授業の20分間では、自分がやってみたいところをやってください」というような趣旨のことを言ったと思います。その前提には当然50分の授業展開をきちんと想定することです。これは、教育実習でないとできないかもしれませんが、この授業で練習しておくことは重要です。
KK先生は、インタビュー活動を選択して、準備して、実施しました。生徒からのコメントにあったように、好評でした。成功の要因はていねいな準備です。これはとても大切なことで、これからもその姿勢を忘れずに追求してもらいたいと思います。ここからどう考えるかが最も大事でしょう。
さいごに、私だったらこの授業をどうしますか?と尋ねられました。わたしは、アグネスに焦点を当て、彼女の生き方に焦点を当てます。香港から日本に来てアイドルとなり、アイドルだけではなく、勉強して博士号をとって、ユニセフなど活発に活動しています。女性としての生き方も尊敬できるところがあります。中学生にもその点を指導して、友達同士で意見を聞き会うような活動にしたいと思いました。たとえば、What do think about Agnes? What do you want to be in the future? Do you want to study abroad like Agnes? などなど。
ありがとう。
次も期待します。何度も言いますが、授業を互いに見合うことにより、英語授業を考えることがこの授業の目的です。
2014年11月30日日曜日
2014年11月24日月曜日
模擬授業3
模擬授業3回目
模擬授業は、実際の授業とは、もちろん違います。また、実際の授業も毎回違います。英語を「教える」ということは、「言語活動」をどのように演出するか、ということと重なります。多くの人は、この点がよくわからないようです。あるいは、むずかしい、ということです。
英語を「教える」ということを、この模擬授業を通して考えましょう。
指導案については、特に形はありませんが、具体的にだれが見てもどのように授業をするのかがわかるように書くことです。教育実習では、それが要求されます。何を、どう教えて、それぞれの活動のねらいは何か、その評価はどうするのかなど、です。
6 KA先生の授業
KA先生はとてもていねいに授業を展開していました。教師の良し悪しの一つのポイントは「ていねいさ」です。それは、本時の目標を見るとよくわかります。
・法隆寺について理解する
・受動態(be (is/are/was/were) written/interested/made/builtなど)を理解し、使える
・日本文化に関心を持ち、意見を言える
授業は、目標をきちんと立てて、それを、ていねいに、だれにでも分かるように教える、という単純なことです。KA先生は、その点をうまく展開したと思います。実際に中学生に教える場合は、もう少し工夫が必要ですが、つねに「ていねい」な準備があれば、ほぼうまく行くでしょう。
受動態を定着するための言語活動もよく考えられていました。事前の細かい練習をきちんと行い、受動態が理解できていれば、うまく行きますが、もう少し工夫が必要だと思います。発想はとてもよいです。この調子で授業を考えてください。
授業のときも言いましたが、教科書の題材を教えることが大切です。教科書とあまりに離れてしまうと、生徒には負担になるだけです。教科書にある内容や語句を使い言語活動をすれば、教科書の内容は理解できる、ということが大切です。受動態だけを学ぶことがこの授業のポイントではありません。また、4技能がバランスよく活動されることも重要です。
KA先生の授業を見て、いろいろと考えさせられました。一つは、なぜ文法項目の定着にこだわる言語活動をする傾向にあるのか、ということです。そのために、教科書の題材と少し離れてしまう模擬授業が多いのはなぜか、ということを考えさせられました。
実際に教師となってほしいですね。ありがとう。
7. OY先生の授業
人柄でしょうね。ほっとするような授業でした。授業は人それぞれで、教師の人柄や個性はだれもが持っている貴重なものです。変える必要はないし、自分なりに無理せず、そのまま自然に教えるのがよいです。OY先生はそれがうまくできているように思いました。
指導案の後半部分が欠落していたようです。その部分が模擬授業で展開された部分ですので、だいたいの指導展開はわかりました。アイディアもよいと思います。実際の中学2年生では、もう少していねいな導入や準備が必要です。大学生は自分で判断して協力してくれますが、中学2年生にはもっと単純化したほうがよいかもしれません。模擬授業では、PPPのPracticeの部分を省略したという設定ですので、たぶんそのあたりはわかっているとは思います。
授業はすこし日本語が多かったかもしれません。教師が英語を無理して使う必要はありませんが、教師が英語を使う雰囲気を作らないと、生徒は使いにくくなります。今回の模擬授業のポイントはそこにあったと思います。OY先生は授業の運営が上手です。また、アイディアも豊富です。ワークシートにあったBreak Timeなどはたいへんおもしろいもので、生徒は結構喜ぶと思います。中学校2年生でも、オーセンティックな英語題材に触れたがります。それが動機付けになって、英語を勉強しようと思うのです。つねにBreak Timeのような題材を提供することを心がけるべきでしょう。
一つ注意したい点は、ひょっとすると思い込みがあって、なにかミスがあったりすることが多いかもしれません。指導案を考える際は、だれかに見てもらうなどを心がける必要があるかもしれません。また、授業で英語をどう使ったら効果的かを考えるとよいでしょう。
いずれにしても、おもしろいアイディアがあって、よかったです。教師になれば生徒から信頼されるでしょう。ありがとう。
8. NM先生の授業
現在完了という文法項目の理解と定着が目標です。NM先生は、その定着のための活動にインタビューという活動を選択しました。現在完了の際に必要となる過去分詞の例もきちんと提示し、様々に配慮してありました。これは教師の資質としては一番大切な点です。生徒の立場にどれくらい立てるか、何が必要か、何がむずかしいか、などがどの程度きちんと考えられるかで、よい教師か悪い教師か分かれてしまいます。NM先生が授業をよく考えて準備したのがよく分かります。
Harry Potterの導入もよかったです。できれば教科書内容とからめて英国のお菓子など食料事情に関連させて提示できればもっとよかったかもしれません。教科書のお菓子は、apple pieだと思います。英国のお菓子はafternoon teaと合わせて、生徒は関心を持つと思います。インタビュー活動もうまくいきました。もう少し場面をつくるとよかったと思います。インタビューしたことをどのようにメモして、どのようにまとめるか、という活動は、現在の指導要領に合った活動です。発想はとてもよかったし、授業デザインもよくできていました。ぜひさらに追求して、教師になってもらえたらうれしいです。
私は、授業を見ていて、教材のことを考えていました。なぜ、apple pieという語を出していないのか?ということです。Harry Potterの映画のどの場面でapple pieが出てきたのか?あるいは、英国の家庭で、teaとapple pieが本当に出てくるのか?などです。
また、「映画を見る」という言い方で、
Have you ever seen any Harry Potter movies?
Yes. I've watched all of them.
というやりとりです。なぜ、seeとwatchを使い分けているのか?ということです。seeとwatchはどちらも使えますが、これはseeとwatchを使っているニュアンスがよく分かる例です。
また、 Have you ever 〜?ですが、教科書でこのように提示されるとeverは必ず必要のような印象を受けます。果たしてどうなのか?
中学生の教科書は簡単ではありません。教材研究はしっかりとする必要があると思いました。
授業を見ているといろいろと勉強になります。ありがとう。
殴り書きですみません。誤字脱字、思い違いはご容赦ください。
次回も期待します。
模擬授業は、実際の授業とは、もちろん違います。また、実際の授業も毎回違います。英語を「教える」ということは、「言語活動」をどのように演出するか、ということと重なります。多くの人は、この点がよくわからないようです。あるいは、むずかしい、ということです。
英語を「教える」ということを、この模擬授業を通して考えましょう。
指導案については、特に形はありませんが、具体的にだれが見てもどのように授業をするのかがわかるように書くことです。教育実習では、それが要求されます。何を、どう教えて、それぞれの活動のねらいは何か、その評価はどうするのかなど、です。
6 KA先生の授業
KA先生はとてもていねいに授業を展開していました。教師の良し悪しの一つのポイントは「ていねいさ」です。それは、本時の目標を見るとよくわかります。
・法隆寺について理解する
・受動態(be (is/are/was/were) written/interested/made/builtなど)を理解し、使える
・日本文化に関心を持ち、意見を言える
授業は、目標をきちんと立てて、それを、ていねいに、だれにでも分かるように教える、という単純なことです。KA先生は、その点をうまく展開したと思います。実際に中学生に教える場合は、もう少し工夫が必要ですが、つねに「ていねい」な準備があれば、ほぼうまく行くでしょう。
受動態を定着するための言語活動もよく考えられていました。事前の細かい練習をきちんと行い、受動態が理解できていれば、うまく行きますが、もう少し工夫が必要だと思います。発想はとてもよいです。この調子で授業を考えてください。
授業のときも言いましたが、教科書の題材を教えることが大切です。教科書とあまりに離れてしまうと、生徒には負担になるだけです。教科書にある内容や語句を使い言語活動をすれば、教科書の内容は理解できる、ということが大切です。受動態だけを学ぶことがこの授業のポイントではありません。また、4技能がバランスよく活動されることも重要です。
KA先生の授業を見て、いろいろと考えさせられました。一つは、なぜ文法項目の定着にこだわる言語活動をする傾向にあるのか、ということです。そのために、教科書の題材と少し離れてしまう模擬授業が多いのはなぜか、ということを考えさせられました。
実際に教師となってほしいですね。ありがとう。
7. OY先生の授業
人柄でしょうね。ほっとするような授業でした。授業は人それぞれで、教師の人柄や個性はだれもが持っている貴重なものです。変える必要はないし、自分なりに無理せず、そのまま自然に教えるのがよいです。OY先生はそれがうまくできているように思いました。
指導案の後半部分が欠落していたようです。その部分が模擬授業で展開された部分ですので、だいたいの指導展開はわかりました。アイディアもよいと思います。実際の中学2年生では、もう少していねいな導入や準備が必要です。大学生は自分で判断して協力してくれますが、中学2年生にはもっと単純化したほうがよいかもしれません。模擬授業では、PPPのPracticeの部分を省略したという設定ですので、たぶんそのあたりはわかっているとは思います。
授業はすこし日本語が多かったかもしれません。教師が英語を無理して使う必要はありませんが、教師が英語を使う雰囲気を作らないと、生徒は使いにくくなります。今回の模擬授業のポイントはそこにあったと思います。OY先生は授業の運営が上手です。また、アイディアも豊富です。ワークシートにあったBreak Timeなどはたいへんおもしろいもので、生徒は結構喜ぶと思います。中学校2年生でも、オーセンティックな英語題材に触れたがります。それが動機付けになって、英語を勉強しようと思うのです。つねにBreak Timeのような題材を提供することを心がけるべきでしょう。
一つ注意したい点は、ひょっとすると思い込みがあって、なにかミスがあったりすることが多いかもしれません。指導案を考える際は、だれかに見てもらうなどを心がける必要があるかもしれません。また、授業で英語をどう使ったら効果的かを考えるとよいでしょう。
いずれにしても、おもしろいアイディアがあって、よかったです。教師になれば生徒から信頼されるでしょう。ありがとう。
8. NM先生の授業
現在完了という文法項目の理解と定着が目標です。NM先生は、その定着のための活動にインタビューという活動を選択しました。現在完了の際に必要となる過去分詞の例もきちんと提示し、様々に配慮してありました。これは教師の資質としては一番大切な点です。生徒の立場にどれくらい立てるか、何が必要か、何がむずかしいか、などがどの程度きちんと考えられるかで、よい教師か悪い教師か分かれてしまいます。NM先生が授業をよく考えて準備したのがよく分かります。
Harry Potterの導入もよかったです。できれば教科書内容とからめて英国のお菓子など食料事情に関連させて提示できればもっとよかったかもしれません。教科書のお菓子は、apple pieだと思います。英国のお菓子はafternoon teaと合わせて、生徒は関心を持つと思います。インタビュー活動もうまくいきました。もう少し場面をつくるとよかったと思います。インタビューしたことをどのようにメモして、どのようにまとめるか、という活動は、現在の指導要領に合った活動です。発想はとてもよかったし、授業デザインもよくできていました。ぜひさらに追求して、教師になってもらえたらうれしいです。
私は、授業を見ていて、教材のことを考えていました。なぜ、apple pieという語を出していないのか?ということです。Harry Potterの映画のどの場面でapple pieが出てきたのか?あるいは、英国の家庭で、teaとapple pieが本当に出てくるのか?などです。
また、「映画を見る」という言い方で、
Have you ever seen any Harry Potter movies?
Yes. I've watched all of them.
というやりとりです。なぜ、seeとwatchを使い分けているのか?ということです。seeとwatchはどちらも使えますが、これはseeとwatchを使っているニュアンスがよく分かる例です。
また、 Have you ever 〜?ですが、教科書でこのように提示されるとeverは必ず必要のような印象を受けます。果たしてどうなのか?
中学生の教科書は簡単ではありません。教材研究はしっかりとする必要があると思いました。
授業を見ているといろいろと勉強になります。ありがとう。
殴り書きですみません。誤字脱字、思い違いはご容赦ください。
次回も期待します。
2014年11月16日日曜日
模擬授業2
模擬授業2回目です。
みなさん、工夫して模擬授業をしてくれるので、勉強になります。教師をする人だけではなく、生徒をする人もいろいろと違うアプローチを経験できるので、ぜひ考えてほしいです。現在やっている活動は、下の図のように、みなさんが、協力して、英語授業を考えましょう(ふりかえりましょう)ということです。
一人ひとりで考えるのではなく、それぞれの立場から、教師を見るのではなく、授業を見ましょう。あるいは、「学習活動」を見ましょう。
これまでの授業の中で、一つ気がつきました。それは、やはり教科書題材にもう少し集中したほうがよいのではないかということです。活動を考えるあまり、あるいは、ある文法構造だけに集中して、教科書の題材から離れてしまうというと、学習者からするとどうなのでしょうか?ということになります。
4 HJ先生の授業
HJ先生は、人柄がにじみ出る授業をしました。判断も的確で、授業をしながら、考えながら、行動していた(reflection in teaching)ように思います。教師のパーソナリティはこれがよいということはないし、悪いということも、ありません。大切なのは、生徒の目線で物が見えているかどうかです。独りよがりになったりすると失敗のもとです。HJ先生はその点で、私は好きな先生です。タスクも工夫してありました。生徒は興味を持つのではないでしょうか?どのような状況でも成功させるには、プロセスです。
だれもが失敗しないようにていねいなプロセスが大切です。
Presentation(きちんと理解できるように、語彙、文法、発音、談話の理解を図る)
Practice (理解が発話につながるように練習する機会をとる)
Production(理解と練習のもとに、タスクがコミュニケーションを意識した活動となるようにする)
このプロセスを、タスクによりますが、きちんとシミュレーションして、英語が得意でない生徒も、クラスの友達の支援を受けて、うまくできるように、工夫する、ということが、大切です。
このような活動がうまくいくかどうかは、次の二つの点にかかっています。
1)教材研究、生徒の特性、環境など、準備がきちんとできているか?
2)活動の際のフィードバックがうまくできるか?
HJ先生がチャレンジした活動はとてもよい活動です。ぜひ教育実習でも実践してみてください。その際、冒頭でも指摘しましたが、教科書教材と関連させることを忘れないでください。指導案の書き方を見ると、その点がおろそかだったように見えます。教科書の前後をあまり見ていないように思いました。指導案を具体的に考えることをおろそかにすると、やはり授業はうまくいきません。ぜひ、その点を考えてください。
授業は真摯な姿勢が見えて好印象でした。ありがとう。
5 OH先生の授業
とてもよい授業でした。生徒が「英語を使おう!話そう!」と意欲が湧く授業です。ひとえに、Lunch mealsをピクチャーカードを準備した点に成功のポイントがあったと思います。授業の雰囲気づくりもよいし、生徒とのコミュニケーションを考えて、授業を組み立てました。こういう活動はぜひ教育実習でもチャレンジしてほしいと思います。
指導案はもっとていねいに作成する必要があります。なぜかと言えば、目標がやはり明確ではないからです。たぶん、先に活動があって、あとから目標をくっつけたということかなと予測します。理由は、活動が教科書題材とあまり関係がないということです。模擬授業のむずかしいところですが、想定したのは、やはり大学生を相手にタスクを実施するということではないでしょうか?指導案にある(4)は自分の目標です。
指導案については、授業のさいごでも話したので理解してもらえたと思いますが、高校1年生の1学期を想定して授業を考え、その授業の目標は、彼らが何を学んできて、これから何を学ぶのか、です。教科書題材の前後を読んで、本時ではどこに焦点をしぼって、どう教科書の題材の理解を図り、どう発展させるか、です。そのようにするとschool lunch mealsを題材としてとりあげ、なぜ論理的に考える必要があるのか、また、それがどう教科書の本文の内容と関連するのか、が問題になります。
教科書題材はbentoです。日本の文化がアメリカにも広がりつつある。bentoの良さ、あるいは、bentoを毎日作る人がいる日本の家庭、bentoとschool luncn mealのどちらがよいかなどのディベートするなどのタスクのほうが論理的に物事を考える、という趣旨には合うかもしれません。
「教科書で教える」ということばを聞いたことがあるかもしれません。それはその通りですが、その前提には「教科書はある」し、それほど豊かでない生徒には教科書は購入しています。ひょっとすると唯一のリソースかもしれません。大切に考えてほしいと思います。
OH先生は、生徒に好かれると思います。「Genius!」はよかったですね。あのような一言が生徒の心を動かすと思います。また、「Guys」は、私は嫌いですが、OH先生にはぴったり合ってました。これからも期待しています。ありがとう。
これは、あくまで私の感想です。私と意見が違ってもかまいません。ぜひ、この機会に英語指導の本をたくさん読んで「授業研究(lesson study)」をしてください。
では、また。
みなさん、工夫して模擬授業をしてくれるので、勉強になります。教師をする人だけではなく、生徒をする人もいろいろと違うアプローチを経験できるので、ぜひ考えてほしいです。現在やっている活動は、下の図のように、みなさんが、協力して、英語授業を考えましょう(ふりかえりましょう)ということです。
一人ひとりで考えるのではなく、それぞれの立場から、教師を見るのではなく、授業を見ましょう。あるいは、「学習活動」を見ましょう。
これまでの授業の中で、一つ気がつきました。それは、やはり教科書題材にもう少し集中したほうがよいのではないかということです。活動を考えるあまり、あるいは、ある文法構造だけに集中して、教科書の題材から離れてしまうというと、学習者からするとどうなのでしょうか?ということになります。
4 HJ先生の授業
HJ先生は、人柄がにじみ出る授業をしました。判断も的確で、授業をしながら、考えながら、行動していた(reflection in teaching)ように思います。教師のパーソナリティはこれがよいということはないし、悪いということも、ありません。大切なのは、生徒の目線で物が見えているかどうかです。独りよがりになったりすると失敗のもとです。HJ先生はその点で、私は好きな先生です。タスクも工夫してありました。生徒は興味を持つのではないでしょうか?どのような状況でも成功させるには、プロセスです。
だれもが失敗しないようにていねいなプロセスが大切です。
Presentation(きちんと理解できるように、語彙、文法、発音、談話の理解を図る)
Practice (理解が発話につながるように練習する機会をとる)
Production(理解と練習のもとに、タスクがコミュニケーションを意識した活動となるようにする)
このプロセスを、タスクによりますが、きちんとシミュレーションして、英語が得意でない生徒も、クラスの友達の支援を受けて、うまくできるように、工夫する、ということが、大切です。
このような活動がうまくいくかどうかは、次の二つの点にかかっています。
1)教材研究、生徒の特性、環境など、準備がきちんとできているか?
2)活動の際のフィードバックがうまくできるか?
HJ先生がチャレンジした活動はとてもよい活動です。ぜひ教育実習でも実践してみてください。その際、冒頭でも指摘しましたが、教科書教材と関連させることを忘れないでください。指導案の書き方を見ると、その点がおろそかだったように見えます。教科書の前後をあまり見ていないように思いました。指導案を具体的に考えることをおろそかにすると、やはり授業はうまくいきません。ぜひ、その点を考えてください。
授業は真摯な姿勢が見えて好印象でした。ありがとう。
5 OH先生の授業
とてもよい授業でした。生徒が「英語を使おう!話そう!」と意欲が湧く授業です。ひとえに、Lunch mealsをピクチャーカードを準備した点に成功のポイントがあったと思います。授業の雰囲気づくりもよいし、生徒とのコミュニケーションを考えて、授業を組み立てました。こういう活動はぜひ教育実習でもチャレンジしてほしいと思います。
指導案はもっとていねいに作成する必要があります。なぜかと言えば、目標がやはり明確ではないからです。たぶん、先に活動があって、あとから目標をくっつけたということかなと予測します。理由は、活動が教科書題材とあまり関係がないということです。模擬授業のむずかしいところですが、想定したのは、やはり大学生を相手にタスクを実施するということではないでしょうか?指導案にある(4)は自分の目標です。
指導案については、授業のさいごでも話したので理解してもらえたと思いますが、高校1年生の1学期を想定して授業を考え、その授業の目標は、彼らが何を学んできて、これから何を学ぶのか、です。教科書題材の前後を読んで、本時ではどこに焦点をしぼって、どう教科書の題材の理解を図り、どう発展させるか、です。そのようにするとschool lunch mealsを題材としてとりあげ、なぜ論理的に考える必要があるのか、また、それがどう教科書の本文の内容と関連するのか、が問題になります。
教科書題材はbentoです。日本の文化がアメリカにも広がりつつある。bentoの良さ、あるいは、bentoを毎日作る人がいる日本の家庭、bentoとschool luncn mealのどちらがよいかなどのディベートするなどのタスクのほうが論理的に物事を考える、という趣旨には合うかもしれません。
「教科書で教える」ということばを聞いたことがあるかもしれません。それはその通りですが、その前提には「教科書はある」し、それほど豊かでない生徒には教科書は購入しています。ひょっとすると唯一のリソースかもしれません。大切に考えてほしいと思います。
OH先生は、生徒に好かれると思います。「Genius!」はよかったですね。あのような一言が生徒の心を動かすと思います。また、「Guys」は、私は嫌いですが、OH先生にはぴったり合ってました。これからも期待しています。ありがとう。
これは、あくまで私の感想です。私と意見が違ってもかまいません。ぜひ、この機会に英語指導の本をたくさん読んで「授業研究(lesson study)」をしてください。
では、また。
2014年11月9日日曜日
2014模擬授業1
模擬授業第1回目です。
今回は、模擬授業を開始する前の説明や準備が多少不足したので多少懸念していましたが、とりあえず、みなさんの相違工夫を期待して、模擬授業をしながら、振り返り(reflection)しながら、実践的に英語の授業を考えていきましょう。
今回は20分の授業です。基本は「英語で授業をする」ということを前提に、「コミュニケーション能力の基礎を育成する」という学習指導要領に則って、中高の英語授業をシミュレーションします。目的は、模擬授業を通して、授業者、生徒、観察者、という立場で、授業を考えることです。評価も、その点においてします。
ここには、私の感想を述べておきます。評価ではないので誤解しないでください。また、私の感想がすべて正しい訳ではないので、みなさんの考え方を大事にしてください。
1 NS先生の模擬授業
NS先生は、すでに教育実習も経験しているので、授業というものがどういうものかがよく分かっています。テンポもよく、生徒の行動もよく見ていて、授業の流れがスムーズでした。トップバッターとしては最適で、私がごちゃごちゃ説明するよりも、みなさん、よく理解できたのではないでしょうか?指導案も何をどうするかを具体的に考えていて、指導案を見ただけでどう教えるかがよく分かりました。目標も、Who is〜?という一点にしぼって、教科書に沿って明確でした。ぜひ、実際に教師になってほしいと思いました。N先生の個性もあると思いますが、自分で絵を描いたり、生徒全員が活動できるように工夫していました。生徒のことをよく考えている姿勢は、教師にとって最も大切な点で、これさえあれば、生徒の多くは教師を信頼します。NS先生は、おそらく教育実習でそのことを体験として理解したのだと思います。授業の中で、Thank you. Very goodなどと生徒が気持ち良くなることばをよく使っていました。これはとても大切です。
一つ指摘したいことは、whoの疑問文の定着が目標でしたが、活動は、前置詞の活動になりました。活動自体に問題はないかもしれませんが、whoにもう少し焦点を当て、単純に、Who is that boy? Who is this girl? Who is he? Who is she?をていねいに導入して、発音、コミュニケーション活動、さらには、読む、書く活動まで、ていねいにしておく必要が、実際には必要でしょう。ごくふつうの中学校1年生の2学期を想定すると、聞く、話す、読む、書くという総合的な技能にばらつきが出てくる頃です。よくできる生徒はどんどん学びたいですが、英語が嫌いになり、難しいと思い出す生徒がでてきます。そのためには、ていねいな指導が一番です。二番目は意欲を引き出す言語活動です。NS先生は二番目は大成功でした。NS先生に教わる生徒は勉強が好きになると、私は思います。
私はNS先生の絵はとてもあたたかくて好きです。ありがとう。
2 KR先生の模擬授業
たいへんよく考えた授業でした。これだけ準備すると生徒は大喜びです。たとえ途中でうまくいかないことがあって、自分では失敗したなと思っても、生徒はけっこう満足します。ぜひこの調子で教育実習もすべて英語でしっかりとやってください。教師になってもきっと生徒には信頼されると思います。英語の使い方がとても自然でした。ちょっと速すぎたりして、聞き取りにくいこともありますが、聞き取れない場合は生徒は静かにして、もっときちんと聞こうとします。実際のコミュニケーションではそのようなことは当たり前ですから、高校1年生の意欲を喚起すると思います。その際に注意することは、生徒が理解しているかどうかをいつも確認することです。OK?だけではダメですが、そこで「やりとり(interaction)」をうまくとると、授業展開はスムーズに行くと思います。KR先生はそれもよくできていました。生徒との1対1のコミュニケーションを自然に大切している姿勢が見られました。これはなかなかできることではありません。一つアドバイスは、大切なところは、ゆっくり、はっきり、生徒に向かって話すようにするとよいと思います。実際の教育実習でもそれができれば生徒の信頼感は間違いなくできます。ぜひKR先生も教師になってもらいたいと思います。
指導案もよく考えて作ってありました。教材も、本物(authentic)の風呂敷をもってくるということは、意欲を引き出す基本です。対象とした人が大学生ですので、ほぼ理解してくれますが、実際の高校生となると、予定した通りに行動してくれない場合も多々あります。計画はいくつかのことを想定して準備することが大切です。教育実習ではそのことも考えて、だれかにチェックしてもらったほうがよいです。またワークシートなども、英語の間違いがあると生徒が混乱します。話すときはあまり気にする必要はありませんが、形として残る教材(板書も含めて)は注意してください。必ずだれかに見てもらったほうがよいです。
あとは、風呂敷の活動はとても良い活動ですが、活動の際も、Mottainai (reduce,reuse, recycle, respect)のポイントは何度か強調しておくことは大切です。生徒が話す言語活動の中にも、さりげなく、そのポイントが入るように工夫することも大切です。ここでの授業の目標はやはりそれが中心です。感想としては、風呂敷の使い方を説明するだけになってしまいましたが、何のためにそれをするのか?ということを考えることが大事だと思います。
Furoshiki is fun! We should respect resources. That's why we use furoshiki. I will show you how to use furoshiki. Listen to me. Do you see it? Let's use it to protect the environment.
などということも添えるとよいかと思います。NR先生の授業は私にとってもたいへん勉強になりました。ありがとう。
3 YY先生の模擬授業
YY先生はとてもアイディアが豊富な人で、生徒を楽しく勉強させてあげたいと考えている人です。ただちょっと英語の授業や学習に対して堅い思い込みがあるように思います。自分の英語学習に対する信条・信念(beliefs)は変える必要はないし、おそらく変わらないと思いますが、冒頭に書いたように、この授業は学習指導要領を理解し英語を教える教師を養成する授業ですから、「コミュニケーション能力の育成」ということを忘れた授業は、趣旨が違います。もう少し、教材研究をしっかりとすべきでしょう。中学校の英語教育はどのような位置付けで、中学校1年生は何がわかっていて、何をどう勉強しなければいけないのか?を再度考えてください。すべての生徒が受験勉強に熱心ではありません。塾と学校は違います。
私は、YY先生は、生徒のことを親身に考える人だと思います。人柄もいいし、ぜひ先生になってもらいたいし、先生になったら、生徒から信頼される先生にきっとなると思います。動物の鳴き声は「おもしろい」アイディアだと思いますが、中学校1年生の授業時間が限られています。授業の始めのWarm upとして活用して、
pig, bird, dog, catなどを提示して、
I have some animals. This is a pig. This is ... They make some sounds.
Listen to the sound. Does a dog make this sound? Yes? No?
などとして、warm upで動物を導入し、それを発端として、次のように教科書題材の言語活動をしていきます。
I like some animals. I like dogs. I like cats. I have some pets. I have two dogs. I have a
Do you have any pets? Yes, I do. I have a cat. / No, I don't. I don't have any pets.
などをやりとりの中で導入します。some と anyは具体的な例を示して理解できるようにします。「説明する」ことは「教える」ことではありません。
YY先生の指導案を見ると、よく考えて作成したことがよくわかります。ただおそらく実際にだれかに見てもらったり、通して授業の流れを練習したり、という基本をしていません。いわば、ぶっつけ本番です。教育実習でこれをすると、私が指導教官であれば、途中で授業を打ち切ります。生徒がかわいそうです。たぶん、実際にやってみて、YY先生が一番そのことを痛感したと思います。それはとてもよい経験です。その後が大切です。その点をよく考えてください。YY先生はそれができる人です。自分だけの考えは危険です。だれかの意見を聞いたり、人の授業をよく見て、よく考えれば、YY先生の個性を生かしたよい授業ができます。
失敗は成功のもと。模擬授業のどこかで再度チャレンジしてください。
模擬授業の最初にしては、とても勉強になり、私自身も考えることがあり、たいへん勉強になります。これからも期待します。模擬授業は、20分が勝負ではありません。そのために、どれだけ学んだか、どれほど考えたか、試行錯誤をどのようにしたか、です。テストのように一夜漬けでは何の意味もありません。また、人がやっていることをそのままやるだけでもまったく意味がありません。失敗は大歓迎です。質問も大歓迎です。適当は困ります。
乱筆乱文にて失礼。
今回は、模擬授業を開始する前の説明や準備が多少不足したので多少懸念していましたが、とりあえず、みなさんの相違工夫を期待して、模擬授業をしながら、振り返り(reflection)しながら、実践的に英語の授業を考えていきましょう。
今回は20分の授業です。基本は「英語で授業をする」ということを前提に、「コミュニケーション能力の基礎を育成する」という学習指導要領に則って、中高の英語授業をシミュレーションします。目的は、模擬授業を通して、授業者、生徒、観察者、という立場で、授業を考えることです。評価も、その点においてします。
ここには、私の感想を述べておきます。評価ではないので誤解しないでください。また、私の感想がすべて正しい訳ではないので、みなさんの考え方を大事にしてください。
1 NS先生の模擬授業
NS先生は、すでに教育実習も経験しているので、授業というものがどういうものかがよく分かっています。テンポもよく、生徒の行動もよく見ていて、授業の流れがスムーズでした。トップバッターとしては最適で、私がごちゃごちゃ説明するよりも、みなさん、よく理解できたのではないでしょうか?指導案も何をどうするかを具体的に考えていて、指導案を見ただけでどう教えるかがよく分かりました。目標も、Who is〜?という一点にしぼって、教科書に沿って明確でした。ぜひ、実際に教師になってほしいと思いました。N先生の個性もあると思いますが、自分で絵を描いたり、生徒全員が活動できるように工夫していました。生徒のことをよく考えている姿勢は、教師にとって最も大切な点で、これさえあれば、生徒の多くは教師を信頼します。NS先生は、おそらく教育実習でそのことを体験として理解したのだと思います。授業の中で、Thank you. Very goodなどと生徒が気持ち良くなることばをよく使っていました。これはとても大切です。
一つ指摘したいことは、whoの疑問文の定着が目標でしたが、活動は、前置詞の活動になりました。活動自体に問題はないかもしれませんが、whoにもう少し焦点を当て、単純に、Who is that boy? Who is this girl? Who is he? Who is she?をていねいに導入して、発音、コミュニケーション活動、さらには、読む、書く活動まで、ていねいにしておく必要が、実際には必要でしょう。ごくふつうの中学校1年生の2学期を想定すると、聞く、話す、読む、書くという総合的な技能にばらつきが出てくる頃です。よくできる生徒はどんどん学びたいですが、英語が嫌いになり、難しいと思い出す生徒がでてきます。そのためには、ていねいな指導が一番です。二番目は意欲を引き出す言語活動です。NS先生は二番目は大成功でした。NS先生に教わる生徒は勉強が好きになると、私は思います。
私はNS先生の絵はとてもあたたかくて好きです。ありがとう。
2 KR先生の模擬授業
たいへんよく考えた授業でした。これだけ準備すると生徒は大喜びです。たとえ途中でうまくいかないことがあって、自分では失敗したなと思っても、生徒はけっこう満足します。ぜひこの調子で教育実習もすべて英語でしっかりとやってください。教師になってもきっと生徒には信頼されると思います。英語の使い方がとても自然でした。ちょっと速すぎたりして、聞き取りにくいこともありますが、聞き取れない場合は生徒は静かにして、もっときちんと聞こうとします。実際のコミュニケーションではそのようなことは当たり前ですから、高校1年生の意欲を喚起すると思います。その際に注意することは、生徒が理解しているかどうかをいつも確認することです。OK?だけではダメですが、そこで「やりとり(interaction)」をうまくとると、授業展開はスムーズに行くと思います。KR先生はそれもよくできていました。生徒との1対1のコミュニケーションを自然に大切している姿勢が見られました。これはなかなかできることではありません。一つアドバイスは、大切なところは、ゆっくり、はっきり、生徒に向かって話すようにするとよいと思います。実際の教育実習でもそれができれば生徒の信頼感は間違いなくできます。ぜひKR先生も教師になってもらいたいと思います。
指導案もよく考えて作ってありました。教材も、本物(authentic)の風呂敷をもってくるということは、意欲を引き出す基本です。対象とした人が大学生ですので、ほぼ理解してくれますが、実際の高校生となると、予定した通りに行動してくれない場合も多々あります。計画はいくつかのことを想定して準備することが大切です。教育実習ではそのことも考えて、だれかにチェックしてもらったほうがよいです。またワークシートなども、英語の間違いがあると生徒が混乱します。話すときはあまり気にする必要はありませんが、形として残る教材(板書も含めて)は注意してください。必ずだれかに見てもらったほうがよいです。
あとは、風呂敷の活動はとても良い活動ですが、活動の際も、Mottainai (reduce,reuse, recycle, respect)のポイントは何度か強調しておくことは大切です。生徒が話す言語活動の中にも、さりげなく、そのポイントが入るように工夫することも大切です。ここでの授業の目標はやはりそれが中心です。感想としては、風呂敷の使い方を説明するだけになってしまいましたが、何のためにそれをするのか?ということを考えることが大事だと思います。
Furoshiki is fun! We should respect resources. That's why we use furoshiki. I will show you how to use furoshiki. Listen to me. Do you see it? Let's use it to protect the environment.
などということも添えるとよいかと思います。NR先生の授業は私にとってもたいへん勉強になりました。ありがとう。
3 YY先生の模擬授業
YY先生はとてもアイディアが豊富な人で、生徒を楽しく勉強させてあげたいと考えている人です。ただちょっと英語の授業や学習に対して堅い思い込みがあるように思います。自分の英語学習に対する信条・信念(beliefs)は変える必要はないし、おそらく変わらないと思いますが、冒頭に書いたように、この授業は学習指導要領を理解し英語を教える教師を養成する授業ですから、「コミュニケーション能力の育成」ということを忘れた授業は、趣旨が違います。もう少し、教材研究をしっかりとすべきでしょう。中学校の英語教育はどのような位置付けで、中学校1年生は何がわかっていて、何をどう勉強しなければいけないのか?を再度考えてください。すべての生徒が受験勉強に熱心ではありません。塾と学校は違います。
私は、YY先生は、生徒のことを親身に考える人だと思います。人柄もいいし、ぜひ先生になってもらいたいし、先生になったら、生徒から信頼される先生にきっとなると思います。動物の鳴き声は「おもしろい」アイディアだと思いますが、中学校1年生の授業時間が限られています。授業の始めのWarm upとして活用して、
pig, bird, dog, catなどを提示して、
I have some animals. This is a pig. This is ... They make some sounds.
Listen to the sound. Does a dog make this sound? Yes? No?
などとして、warm upで動物を導入し、それを発端として、次のように教科書題材の言語活動をしていきます。
I like some animals. I like dogs. I like cats. I have some pets. I have two dogs. I have a
Do you have any pets? Yes, I do. I have a cat. / No, I don't. I don't have any pets.
などをやりとりの中で導入します。some と anyは具体的な例を示して理解できるようにします。「説明する」ことは「教える」ことではありません。
YY先生の指導案を見ると、よく考えて作成したことがよくわかります。ただおそらく実際にだれかに見てもらったり、通して授業の流れを練習したり、という基本をしていません。いわば、ぶっつけ本番です。教育実習でこれをすると、私が指導教官であれば、途中で授業を打ち切ります。生徒がかわいそうです。たぶん、実際にやってみて、YY先生が一番そのことを痛感したと思います。それはとてもよい経験です。その後が大切です。その点をよく考えてください。YY先生はそれができる人です。自分だけの考えは危険です。だれかの意見を聞いたり、人の授業をよく見て、よく考えれば、YY先生の個性を生かしたよい授業ができます。
失敗は成功のもと。模擬授業のどこかで再度チャレンジしてください。
模擬授業の最初にしては、とても勉強になり、私自身も考えることがあり、たいへん勉強になります。これからも期待します。模擬授業は、20分が勝負ではありません。そのために、どれだけ学んだか、どれほど考えたか、試行錯誤をどのようにしたか、です。テストのように一夜漬けでは何の意味もありません。また、人がやっていることをそのままやるだけでもまったく意味がありません。失敗は大歓迎です。質問も大歓迎です。適当は困ります。
乱筆乱文にて失礼。
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