今回で一応終了となりました。みなさん、ありがとうございます。私にとってはどの授業もおもしろく、自分自身の研究にも実践にも参考になりました。実際の授業は「ナマ物」で、失敗というわけにはいきません。自分で勝手に授業を組み立てるわけにもいきません。目の前の生徒が、最も必要とし、最も興味を持ち、意欲をかきたて、学びを活性化し、「よかった!楽しかった!英語が分かった!」というような成就感を味わったときが、私が思う「おもしろい授業」です。
みなさんにとっては、模擬授業が終わって、また、他の人の授業を見て、何を思い、次はどうするか、さらに、そのために何を自分で学習しなければいけないかが、最も重要です。教育実習では、ほとんどの模擬授業はあまり参考になりません。そこでまたそれぞれが考えることになります。いい加減にやればそれなりに実習は終わるでしょう。一生懸命やればそれなりの報いはあります。教職に実際に就くことを考えている人は少ないようですが、私はみなさんのだれもがいい先生になると思います。厳しいことを言った人もいますが、それぞれがいい個性を持っています。また、英語力もしっかりとしています。
課題は、これからまとめるみなさんのレポートです。レポートでは、みなさんが教師としても最も大切な資質である
教えることの知識(teacher knowledge)
教えることの学習(teacher learning)
教えることの思考(teacher cognition (thinking))
を見させてもらいます。表面的なことだけを見て、あるいは、物の本に書いてあることをなぞるだけでは、あまり建設的ではありません。ぜひ真剣に研究してください。期待します。
さて、今回の模擬授業についての感想です。
16 SA先生の授業
SA先生は、ワークシートをていねいに作ってありました。ワードリストも親切でした。学習者にはたぶんわかりやすいと思います。しかし、授業の際にも指摘しましたが、その前段階をどうするかが授業の良し悪しを決定してしまいます。つまり、教師が生徒に指導する場合、次のことばが基本です。
「してみせ て、言ってきかせて、させてみよ」(上杉鷹山)
つまり、1「してみせて」は、生徒がどう英語を使うのかを実際に示す必要があります。説明だけではうまくいかないことが多いです。2「言って聞かせて」は、基本的に理解しているかどうかを確認して、実際に練習をする機会を持ちます。それから3「させてみよ」です。SA先生は、1と2がありませんでした。これを時間の関係で省略したのですが、ここが教師としての力量が最も出るところです。模擬授業では、その点を生徒役の学生さんたちがカバーしたので、うまくいきました。うまくいったということは、タスク自体は問題ないということです。問題は1と2です。
また、1と2は、生徒の意欲と動機付けとなります。ここの展開が興味ある内容だと思わせることが授業では最も大切です。それと大切なことは、このタスクが教科書の文法や語彙や内容の理解とどう関係するかが、生徒にとっては大事です。活動しながらなおかつ学べるということが理解につながり意欲につながります。ここを計画の段階でおろそかにしてはいけないと思います。私が教科書内容にこだわるのはそれが理由です。
SA先生は、生徒に落ち着きを与えるという印象を持ちました。文法の説明をいままでよくある指導と同じ方法で教えるのはもったないでしょう。発音も上手だし、もっと個性を生かした授業を展開しましょう。教育実習ではその点を生かせばきっと楽しい授業ができます。ありがとう。
17 KE先生の授業
KE先生は忙しかったのでしょうね。アイディアはよいと思いましたが、ちょっと準備不足でした。高校1年生の最後の方で、ある程度高い学力があり意欲がある生徒を対象として考えました。ディベートを理解することが大きな目標です。これが指導案ではディスカッションとなりました。これはそれほど大きな問題ではないですが、最終的にはディベートを指導するようにシラバスを考えなければいけません。ディスカッションはそのディベートのためのブレインストーミングと考えるべきでしょう。
指導案やワークシートはていねいに作ってありましたが、実際には展開することなく、ほぼ頭の中で考えて模擬授業を展開したようです。大学生は対応しましたが、高校生を対象とした場合は、もっとていねいな指導が必要です。おそらく混乱するでしょう。教科書の英文はすべて精読する必要はありません。また、文法についても理解程度にとどめて、発話の中で使うように指示する必要はないと思います。文法と内容をあえて合わせる必要はないし、理解する能力にとどめておくべきことと産出する能力まで発展させることは分けて考えるべきでしょう。
教科書内容について何も理解しないまま、携帯電話についての意見を聞くのは無理でしょう。授業は、たとえ模擬授業でも、やはり流れの中で進めないといけません。その点はKE先生の理解したのではないでしょうか?教育実習では生徒のことを実際に考えて展開してください。
KE先生は、おっとりとした感じで生徒に安心感をもたれるようです。生徒からの質問に対しても親切に対応していました。生徒から質問が出るということは、教師としてはうれしいことです。生徒に質問しやすい雰囲気をつくるというのはできそうでできないようです。けっこう悩ましい質問でしたが、よく答えていました。そのためには、教材研究をしっかりとしておくことは欠かせません。もしわからなければ、調べてから正確に回答しましょう。ありがとう。
18 TR先生の授業
TR先生は介護体験で怪我をしての授業でした。指導案についてはよく考えてあったと思います。雰囲気もよかったです。授業の雰囲気を決めるのは、やはり授業のはじめです。TR先生はそれが比較的うまくいきました。その後の活動に際しての復習から導入も工夫してありました。現在完了の理解を目標として、日本人を考えるという視点も面白かったと思います。ただ展開についてはもう少し工夫する必要があったように思います。再度振り返って考えて、どこがよくてどこが悪かったかを考え、自分で理解できれば、きっといい先生になると思います。
一つ気になったのは、「生徒は手をあげるのがきらいだから」というような一言でした。生徒は意外にわかりません。手をあげるのは嫌いという先入観を持つのはどうでしょうか?授業では生徒に積極的に参加させることが英語の授業の成否となります。生徒には積極的に発言するように仕向けるのも教師の仕事です。たしかに積極的に発言しないかもしれませんが、指導においては、生徒が間違えを恐れずチャレンジする意欲を育てるという観点も大切だと思います。
教科書との関連については、本文の前後関係がわからないので、それも資料としてつけておくことは重要です。それはさておき、本文は、中国の人の日本人に対する印象です。その点からすると、中国に対する印象などについて、日本人と文化的な比較をしてみるとおもしろいと思いました。私が「おもしろい」という意味は、「興味深い」という意味が強いです。中学生も考えている人は考えています。生徒を知的に刺激することは英語学習を通しても重要な課題です。この点もぜひ考えてください。
TR先生は判断力がよいと思いました。教育実習でもたぶん上手にできるのではないかと思います。しかし、実際に教師となるには、もっと教材や生徒について理解が必要です。人と同じことをしていては進歩がありません。また、教えていてもおもしろくありません。ぜひ、未来に向けて英語教育を考えてください。ありがとう。
みなさん、ありがとございました。模擬授業はどうしても不自然な状況です。大学生が中学生や高校生になることは無理があります。教えるほうもその意識は抜けなかったようです。が、よい経験としてください。この経験が生かされるかどうかは、みなさんのこれからにかかっています。期待しています。
いつものことですが、誤字脱字はご容赦ください。また誤解もあると思います。私の感想がすべてではありません。みなさん自身の哲学を大切にしてください。
2014年12月21日日曜日
2014年12月14日日曜日
模擬授業6
模擬授業も6回目を迎えました。授業の良し悪しは別として、みなさんが、英語の授業をするということはどういうことか、具体的にイメージできてきたかどうかがこの授業のポイントです。
人と同じことをする必要はありません。「この指導法が絶対だ」ということもありません。「〜がこう言っているからその指導をしなければいけない」ということでもありません。英語だけで教えなければいけない、ということでもなく、文法訳読が絶対いけないということでもありません。受験のためというニーズは無視することはできません。
英語教育での「英語を教える」という学問とも言えない領域ですが、けっこう奥が深く、やりだすと面白い仕事です。その道に少しでも興味を持って進んでくれるとうれしいと思い、この授業をしています。今回の3人の先生は、多少失敗はあったかもしれませんが、熱心に工夫をしました。それは無駄にはならないし、無駄にはしてはいけないと思います。
以下、感想です。
13 WH先生の授業
WH先生は自分が受けた授業体験をもとに、そこから何か新しい楽しいことをやろうとして、「すごろく(board game)」(写真参照)を活動の中心にしようと決めたようです。教材はたいへんよくできていて、おもしろいものでした。

指導案もよく考えてあり、展開もある程度明確だったと思います。ただ問題は、実際にどう展開するかということの実践の準備が不足していました。教育実習ではこれは絶対にやってはいけません。実際に教師がどう発話して、生徒がそれに対してどう対応するのかを、きちんとシミュレーションしておく必要があります。
教科書の該当ページを用意するのを忘れてしまったという大きな原因は、教科書内容と発展教材としてすごろく活動が関連性が薄いという展開のせいです。教科書と密接に結びついていれば、そのようなことは起こらないと思います。その点で、模擬授業は「授業の流れ」をつかむことが、一つ重要な目的です。「ここで挨拶して、次にこの活動をして、これから今日の模擬授業の展開をします」という設定は、少しやりにくいでしょう。一通り通してやるほうがよかったかもしれません。
日本語と英語の問題ですが、やはり英語を授業の基本言語とすることです。日本語は補足とするように考えるとよいと思います。WH先生は典型的な文法訳読の英語授業を受けてきたそうです。そのイメージから抜け出られなかったと授業後言っていました。この模擬授業でイメージを少しでも理解できれば、価値ある内容となるでしょう。ぜひふりかえりをしっかりして、考えてみてください。
WHさんのこの模擬授業に対する考え方や準備は価値があると思います。この姿勢は教師としては最も重要な要素です。「英語で授業をする」ということはパフォーマンスをすることではないので、ふつうにやればよいのです。話しことばは書き言葉とは違います。気楽に英語を使うことを生徒に示せば、生徒も気楽に間違いを恐れず英語を使います。そうすれば「すごろく」は大成功するでしょう。模擬授業で生徒役の人がやっていた活動が、中学生ができれば、教師は何もする必要はありません。教師はにこにこと見ていればよいのです。
14 OK先生の授業
OK先生もよく準備してありました。教師として重要な資質は、まず正確で適切な英語を教えることです。次に、それをどう生徒に提示し、英語を使う場面を演出するか、です。さらには、英語指導に対する全般的な生徒の学習のサポートです。OK先生はそのような資質はしっかり備わっていて、とてもていねいでアイディアがありました。
問題は、WH先生とほぼ同じことですが、教科書とのつながりをどうするかです。実際に50分授業をするとなると、教科書題材の理解という点からすると課題が残ります。授業は、比較級と最上級の理解と定着の活動に重きを置いた活動になりましたが、タスクが多少不明確だったようです。大学生だとすぐに対応できますが、中学生だともっと明確にする必要があります。また、中学生がやりとりをする状況設定をもう少し自然にする必要があるでしょう。これも実際にやってみると分かります。教育実習ではその点を考えてください。
指導案は、多少混乱があったように思います。指導計画だと、実際に模擬授業で行った活動は、単元のまとめに行うような活動です。3時間目は、教科書内容にそった活動で、目的にもあるとおり、マチュピチュなど世界遺産に焦点を当てるべきでしょう。
全体的には、工夫があり、教師として教壇に立っても、WH先生同様いい先生になると思います。理由は、基本的に「ていねい」だということです。手を抜かずに教材研究をしてありました。教材研究をしっかりしていれば、それほど大きな間違いは起こりません。課題は、実際にどう授業を展開するかでしょう。これはやればやるほど上手になりますが、その際には、第3者の意見をよく聞く、という機会を持つことです。それも具体的にだれかに確認してもらうことです。また、アドバイスをもらうことです。たとえば、比較級と最上級に焦点を当てましたが、活動では、moreと(the) mostだけではなく、high, higher, highestも含んだ内容でよかったと思います。活動はあまり制限してしまうと不自然になり、練習のための練習となります。
タスクデザインを明確にして、活動は可能なかぎり自然に
ということです。WH先生の「すごろく」とOK先生の比較級最上級活動を比較しながら、教育実習での活動を考えてみてください。
15 IR先生の授業
IR先生は、WH先生やOK先生とは少し異なる授業展開を考えました。結果的には失敗でしたが、私はその方向性は正しいと思います。人はそれぞれ好みや個性があり、人と同じことをする必要はありません。ポイントは、なぜ思ったような結果にならなかったかをよく考えることです。次に、ではどうしたら自分が計画した展開がうまくできるのかを工夫することです。
指導案を見る限りでは、英語で展開することを意図したと思いますが、日本語が多くなりました。理由は本人が一番わかると思います。一度授業をだれかを相手に練習していればこの問題は解決されるはずです。
問題は、授業のねらいが少し分かりづらいことです。意図したことはおもしろいのですが、それが授業を通して生徒に伝わっていないことです。授業は流れが大切です。あることを前提にして授業をするというのは危険です。生徒が宿題をしていない場合も想定して計画しなければいけません。本時では、目標を明確にして、イソップの話、本文の話の要点を英語で展開して、生徒の理解を生徒とのやりとりを通してきちんと整理してから、ディスカッションへと進むべきだったと思います。ディスカッションも日本語で行うならば日本語で行い、さいごのまとめの意見を英語で発表するなどとすれば、おそらく無理のない言語活動ができたと思います。
物語の内容に焦点を当てるというのはとても大切なことで、また、それについて考える活動もとても大切です。IR先生の意図はまったく間違っていませんが、それが結果的にうまくいかなかったというだけです。教育実習で同様のことが起こると大きな問題となります。
自分がやりたいことは、多くの場合、生徒がやりたいこととは一致しないことが多いです。まずは、生徒が何を学ぶのかをよく考えてください。また、生徒が英語に興味を持つ、あるいは、生徒が英語が使えるようになる、ということをまず考えてください。それから、
では、自分ができることは何か
を考えてください。人の真似をする必要はありませんが、ひとりよがりになってはいけません。生徒あっての授業です。
多くを考え、教材も絵を描いて準備しました。ご褒美も用意しました。この姿勢はぜったに無駄にはなりません。授業はまずシンプルに考えることが大切です。そのあとにちょっとした工夫です。
1 教科書教材の学習のポイント → 目標設定(多くて3つ)
2 教科書題材の正確な理解とその指導方法の選択 → 展開
3 理解できているかどうかの確認 → 評価方法
4 理解したことの定着のための言語活動 → タスク
5 目標の確認 → ノート整理、宿題
IR先生の方向性は間違っていませんから、さらに考えてみてください。
本日は、3人ともよく準備して模擬授業に取り組んでいました。うまくいった部分もあるし、うまくいかなかった部分もあるでしょう。再度様々な指導法を再度復習し、授業に対する理解を深めてください。
私としては、たいへんおもしろく授業を見ました。考えさせられることも多かったです。あらためて、「教える」ということは一人ひとりの人がどう省察(reflection)するかにかかっていると思いました。私が教えられることは限界があるなとつくづく反省してます。
いつものことですが、見直してませんので、誤字脱字、誤解などご容赦ください。次回も楽しみにしてます。
人と同じことをする必要はありません。「この指導法が絶対だ」ということもありません。「〜がこう言っているからその指導をしなければいけない」ということでもありません。英語だけで教えなければいけない、ということでもなく、文法訳読が絶対いけないということでもありません。受験のためというニーズは無視することはできません。
英語教育での「英語を教える」という学問とも言えない領域ですが、けっこう奥が深く、やりだすと面白い仕事です。その道に少しでも興味を持って進んでくれるとうれしいと思い、この授業をしています。今回の3人の先生は、多少失敗はあったかもしれませんが、熱心に工夫をしました。それは無駄にはならないし、無駄にはしてはいけないと思います。
以下、感想です。
13 WH先生の授業
WH先生は自分が受けた授業体験をもとに、そこから何か新しい楽しいことをやろうとして、「すごろく(board game)」(写真参照)を活動の中心にしようと決めたようです。教材はたいへんよくできていて、おもしろいものでした。

指導案もよく考えてあり、展開もある程度明確だったと思います。ただ問題は、実際にどう展開するかということの実践の準備が不足していました。教育実習ではこれは絶対にやってはいけません。実際に教師がどう発話して、生徒がそれに対してどう対応するのかを、きちんとシミュレーションしておく必要があります。
教科書の該当ページを用意するのを忘れてしまったという大きな原因は、教科書内容と発展教材としてすごろく活動が関連性が薄いという展開のせいです。教科書と密接に結びついていれば、そのようなことは起こらないと思います。その点で、模擬授業は「授業の流れ」をつかむことが、一つ重要な目的です。「ここで挨拶して、次にこの活動をして、これから今日の模擬授業の展開をします」という設定は、少しやりにくいでしょう。一通り通してやるほうがよかったかもしれません。
日本語と英語の問題ですが、やはり英語を授業の基本言語とすることです。日本語は補足とするように考えるとよいと思います。WH先生は典型的な文法訳読の英語授業を受けてきたそうです。そのイメージから抜け出られなかったと授業後言っていました。この模擬授業でイメージを少しでも理解できれば、価値ある内容となるでしょう。ぜひふりかえりをしっかりして、考えてみてください。
WHさんのこの模擬授業に対する考え方や準備は価値があると思います。この姿勢は教師としては最も重要な要素です。「英語で授業をする」ということはパフォーマンスをすることではないので、ふつうにやればよいのです。話しことばは書き言葉とは違います。気楽に英語を使うことを生徒に示せば、生徒も気楽に間違いを恐れず英語を使います。そうすれば「すごろく」は大成功するでしょう。模擬授業で生徒役の人がやっていた活動が、中学生ができれば、教師は何もする必要はありません。教師はにこにこと見ていればよいのです。
14 OK先生の授業
OK先生もよく準備してありました。教師として重要な資質は、まず正確で適切な英語を教えることです。次に、それをどう生徒に提示し、英語を使う場面を演出するか、です。さらには、英語指導に対する全般的な生徒の学習のサポートです。OK先生はそのような資質はしっかり備わっていて、とてもていねいでアイディアがありました。
問題は、WH先生とほぼ同じことですが、教科書とのつながりをどうするかです。実際に50分授業をするとなると、教科書題材の理解という点からすると課題が残ります。授業は、比較級と最上級の理解と定着の活動に重きを置いた活動になりましたが、タスクが多少不明確だったようです。大学生だとすぐに対応できますが、中学生だともっと明確にする必要があります。また、中学生がやりとりをする状況設定をもう少し自然にする必要があるでしょう。これも実際にやってみると分かります。教育実習ではその点を考えてください。
指導案は、多少混乱があったように思います。指導計画だと、実際に模擬授業で行った活動は、単元のまとめに行うような活動です。3時間目は、教科書内容にそった活動で、目的にもあるとおり、マチュピチュなど世界遺産に焦点を当てるべきでしょう。
全体的には、工夫があり、教師として教壇に立っても、WH先生同様いい先生になると思います。理由は、基本的に「ていねい」だということです。手を抜かずに教材研究をしてありました。教材研究をしっかりしていれば、それほど大きな間違いは起こりません。課題は、実際にどう授業を展開するかでしょう。これはやればやるほど上手になりますが、その際には、第3者の意見をよく聞く、という機会を持つことです。それも具体的にだれかに確認してもらうことです。また、アドバイスをもらうことです。たとえば、比較級と最上級に焦点を当てましたが、活動では、moreと(the) mostだけではなく、high, higher, highestも含んだ内容でよかったと思います。活動はあまり制限してしまうと不自然になり、練習のための練習となります。
タスクデザインを明確にして、活動は可能なかぎり自然に
ということです。WH先生の「すごろく」とOK先生の比較級最上級活動を比較しながら、教育実習での活動を考えてみてください。
15 IR先生の授業
IR先生は、WH先生やOK先生とは少し異なる授業展開を考えました。結果的には失敗でしたが、私はその方向性は正しいと思います。人はそれぞれ好みや個性があり、人と同じことをする必要はありません。ポイントは、なぜ思ったような結果にならなかったかをよく考えることです。次に、ではどうしたら自分が計画した展開がうまくできるのかを工夫することです。
指導案を見る限りでは、英語で展開することを意図したと思いますが、日本語が多くなりました。理由は本人が一番わかると思います。一度授業をだれかを相手に練習していればこの問題は解決されるはずです。
問題は、授業のねらいが少し分かりづらいことです。意図したことはおもしろいのですが、それが授業を通して生徒に伝わっていないことです。授業は流れが大切です。あることを前提にして授業をするというのは危険です。生徒が宿題をしていない場合も想定して計画しなければいけません。本時では、目標を明確にして、イソップの話、本文の話の要点を英語で展開して、生徒の理解を生徒とのやりとりを通してきちんと整理してから、ディスカッションへと進むべきだったと思います。ディスカッションも日本語で行うならば日本語で行い、さいごのまとめの意見を英語で発表するなどとすれば、おそらく無理のない言語活動ができたと思います。
物語の内容に焦点を当てるというのはとても大切なことで、また、それについて考える活動もとても大切です。IR先生の意図はまったく間違っていませんが、それが結果的にうまくいかなかったというだけです。教育実習で同様のことが起こると大きな問題となります。
自分がやりたいことは、多くの場合、生徒がやりたいこととは一致しないことが多いです。まずは、生徒が何を学ぶのかをよく考えてください。また、生徒が英語に興味を持つ、あるいは、生徒が英語が使えるようになる、ということをまず考えてください。それから、
では、自分ができることは何か
を考えてください。人の真似をする必要はありませんが、ひとりよがりになってはいけません。生徒あっての授業です。
多くを考え、教材も絵を描いて準備しました。ご褒美も用意しました。この姿勢はぜったに無駄にはなりません。授業はまずシンプルに考えることが大切です。そのあとにちょっとした工夫です。
1 教科書教材の学習のポイント → 目標設定(多くて3つ)
2 教科書題材の正確な理解とその指導方法の選択 → 展開
3 理解できているかどうかの確認 → 評価方法
4 理解したことの定着のための言語活動 → タスク
5 目標の確認 → ノート整理、宿題
IR先生の方向性は間違っていませんから、さらに考えてみてください。
本日は、3人ともよく準備して模擬授業に取り組んでいました。うまくいった部分もあるし、うまくいかなかった部分もあるでしょう。再度様々な指導法を再度復習し、授業に対する理解を深めてください。
私としては、たいへんおもしろく授業を見ました。考えさせられることも多かったです。あらためて、「教える」ということは一人ひとりの人がどう省察(reflection)するかにかかっていると思いました。私が教えられることは限界があるなとつくづく反省してます。
いつものことですが、見直してませんので、誤字脱字、誤解などご容赦ください。次回も楽しみにしてます。
2014年12月7日日曜日
模擬授業5
模擬授業5回目
この授業も次第に終盤に近づきつつあります。私自身は英語を教え出してからすでに40年近くなります。いつもみなさんの模擬授業を見ながら自分を振り返ります。一つは、私が高校の教員になった頃よりも、みなさんの英語は上手で自然だと思って見ています。その分、中学生や高校生をどのようにイメージして授業をしているかがちょっと不安です。二つ目は、私もそうですが、みなさんがそれぞれ教えることの信条・信念(beliefs)がかなり確立していると思うことです。三つ目は、逆に、ほかの人の授業を見て、表面的に真似をして、無難に処理しようとしているような気がします。これは、たった20分で授業を演じなければいけないので、どうしてもそうなってしまうことが原因でしょう。この授業で実施する模擬授業の限界かなと反省してます。さいごは、みなさんの視点が微妙に違っていることと、コメントなどで意外と本音を言わない雰囲気を感じます。教師に本当になるとしたら、たぶんもっと言いたいことや疑問があるだろうと思います。だれかを批判することではなく、「あれ?この指導はどうなのだろうか?こうしたら良いんじゃないだろうか?」と考えること(考えられること)が、ふりかえり(reflection)であり、この授業の目標です。
さらに、みなさんのレポートでは、やはり科学的な思考(自分の教え方や考え方に対する根拠)が、どの程度加わるか期待したいと思います。
さて、以下は今回の模擬授業の感想です。評価ではありません。
11 AA先生の授業
この授業も次第に終盤に近づきつつあります。私自身は英語を教え出してからすでに40年近くなります。いつもみなさんの模擬授業を見ながら自分を振り返ります。一つは、私が高校の教員になった頃よりも、みなさんの英語は上手で自然だと思って見ています。その分、中学生や高校生をどのようにイメージして授業をしているかがちょっと不安です。二つ目は、私もそうですが、みなさんがそれぞれ教えることの信条・信念(beliefs)がかなり確立していると思うことです。三つ目は、逆に、ほかの人の授業を見て、表面的に真似をして、無難に処理しようとしているような気がします。これは、たった20分で授業を演じなければいけないので、どうしてもそうなってしまうことが原因でしょう。この授業で実施する模擬授業の限界かなと反省してます。さいごは、みなさんの視点が微妙に違っていることと、コメントなどで意外と本音を言わない雰囲気を感じます。教師に本当になるとしたら、たぶんもっと言いたいことや疑問があるだろうと思います。だれかを批判することではなく、「あれ?この指導はどうなのだろうか?こうしたら良いんじゃないだろうか?」と考えること(考えられること)が、ふりかえり(reflection)であり、この授業の目標です。
さらに、みなさんのレポートでは、やはり科学的な思考(自分の教え方や考え方に対する根拠)が、どの程度加わるか期待したいと思います。
さて、以下は今回の模擬授業の感想です。評価ではありません。
11 AA先生の授業
明るい性格でとてもよかったですね。教師として教壇に立ってもうまくできると思います。ただ授業の時も言いましたが、ごく普通の英語の授業で、教師が陥りやすい間違いがいくつかあったように思います。あまり準備時間がなく、深く考えないでしてしまう典型的な授業となっていたようです。AA先生は、きれいな発音を生徒を元気づける明るさと授業中の判断に優れているので、授業とはどういうものかをしっかりと考えれば、生徒みんなに信頼される教師になれます。その点を踏まえて、改善点を書きます。
一つは、授業を計画する際に、教科書教材をしっかりと理解することです。この授業は単元と呼んだりするシラバスのどこに位置するのか、何をこの授業で学んでほしいのか、語句、発音、文法などについて、生徒がどう理解してほしいのか、などを、きちんと計画しないと、教育実習では問題がおきます。「説明」=「教える」とはなりません。実際の授業では忙しかったりすると、そのようなことは頻繁にありますが、だからと言って、そうしてよいとはなりません。このようなことを繰り返していると何の進歩もないし、この模擬授業も意味がありません。簡単に言えば、「ていねいな指導」です。手抜きはいけません。
二つ目は、上とも関係しますが、かなり大切な部分を早口で説明しました。中学校1年生にはかなり危険なことです。40人いたら理解できる子はごく少数です。大半はわかりません。ただ、これはAA先生は、実際に中学校1年生を前にすればうまくできるように思います。準備をきちんとすればの話ですが。
Presentation 説明ではなく、実際を見せて、理解を図る
Practice 実際に示した表現ややりとりの基本的な言語材料を納得してもらう
Product 応用の場面や状況で実際に一人でできるかどうか試す
(当然うまくいかない場合は修正する)
ということをきちんと理解していれば、問題はありませんが、誤解しているかもしれません。「模擬授業だからpracticeを省略します」というのは危険です。授業は流れですから、それを省略したら授業は理解できません。
三つ目は、最も大切なことで、文法を目標とすれば、その文法のポイントをきちんと理解するために教材研究をしっかりすることです。中学校1年生ほどしっかりと準備しないととんでもない間違いをおかします。ここでは細かいことは省略します。
Do you have a pen now?
Did you have homework yesterday?
のdoの説明に、『Doは〜するの意味の動詞』『Didは過去の出来事を表す〜したの意味』というようなことがワークシートに書いてありました。これはあまり重要ではない誤りのような気がしますが、かなり重要な誤りです。よく考えてください。
少し忙しい状態でこの授業に臨んだのではないでしょうか?最初にも述べたとおり、AA先生は教え方は上手です。教師を目指せば十分にやっていけると思います。再度自分の授業を見直してください。すべて英語で授業はできた内容です。
いろいろと考えさせられた授業でした。どうもありがとう。
12 IN先生の授業
IN先生は高校1年生のかなりレベルの高い生徒を想定して授業をしてくれました。教えることに慣れているし、かなり熱心に教えるということを考えているので、ぜひこのまま教職ということを追求してもらいたいと思います。もっと深く様々な知識を吸収していくと、将来は日本の英語教育界で活躍するのではないでしょうか?特に、感じたのは、生徒に対する熱意がよく伝わります。「教える」ということの最も強い力は情熱(passion)と言われます。IN先生にはそれがあります。このままがんばってください。
それを踏まえて、少し異なる視点から感想を書きます。教育の領域で現在一番の主流は、「学習者の自律(learner autonomy)」です。それとともに「動機付け(motivation)」です。言語教育では、その点から、多様な分野で使われる多様な言語をどのように学ぶか、あるいは、教えるか、というようなことが、主に注目を集めているように、私は受け止めています。英語教育では、English as Lingua Franca(ELF)として英語の位置付けです。日本での英語教育もその影響を受けて、小中高の英語教師は指導することが求められるようになっています。
その点から考えれば、「英語の授業は英語でする」は望ましいことで、自然な流れです。しかし、文科省も言っているとおり、大切なことは生徒が英語を使うかどうかが問題で、教師が英語で話す、ということではありません。IN先生は、教科書の題材の内容について、生徒とのやりとりの中で理解を深めようとしていました。私はこのようなシンプルな活動は大好きです。ぜひ追求してください。それほどむずかしいわけではなく、とても自然だと思います。私自身も高校で教えているときにそうしていました。大学でもそうです。
その際のIN先生への懸念は二つあります。一つは、やはり高校1年生にはもっと別な観点からていねいな指導が大切です。前段階として、語句の理解の確認、教科書理解のためのなんらかのサポート、音声面の指導への配慮、背景知識の導入などなど、指導段階でのていねいさです。資料などだけでは不十分です。
教師は絶対的な権力を持っていますから、厳しくすれば厳しくできます。「日本語禁止!」は簡単です。いまの若い人の多くはそのような上からの指示に従順ですが、世界的な教育の流れからすると、ちょっとマイナスです。もっと自由な発想や自律性を育てることのほうが大切だと、私は思います。強制されるほうが生徒は意外に楽です。しかし、弊害も出ます。つまり、冒頭に述べた自律が育たない可能性が出てきます。そこをよく考えてもらいたいと思います。英語を教えることの目標は大学受験だけではありません。その先を見るのが本当の英語教師だと私は考えます。
IN先生は、生徒のために多様な配慮をして、よく考えています。間違いなく、生徒想いの情熱あるよい先生です。supplement handoutは自分のためにもよいし、生徒のためにもよいでしょう。このような資料を与えることで、授業活動は英語のコミュニケーションに焦点を当てるということもよく理解できます。指導案を見ると、仮定法はすでに理解していて、語句も理解し、本時は、その本文の内容理解に焦点を当て、生徒に英語で質問し、理解を図るとするという構成のようですが、現実的にはちょっと厳しいようです。20分の授業でその一部を見せるということでちょっと苦労したかもしれません。本時を本文全体の内容理解の復習と位置付け、展開するほうがよかったかもしれません。そのほうが教科書のthesis statementに焦点を当てられたでしょう。20世紀はどうであって、いま21世紀を生きている高校生は20世紀をどう考えるのか?そうすると、IN先生が立てた目標はより明確になったと思います。仮定法にはあまり焦点を当てなくてよかったでしょう。
ということで、二つ目は、仮定法・叙想法(subjunctive mood)についてです。授業では、教科書の内容に焦点を当て、その理解の確認と一人一人がどう考えるかということが主たる目標でした。そこに仮定法という文法が入ったので、焦点が混乱したように思います。私は仮定法はさらっとして、内容に焦点を当てたほうがよかったと思います。そこで別な観点で、文法の扱いについて感想を述べておきます。
文法は重要です。特に「書く」ということに関しては、文法を知らなければ書けません。帰国子女で、英語はペラペラ話せても、書けないという人はたくさんいます。仮定法・叙想法(subjunctive mood)という用語についても、あまり強調する必要はないでしょう。大学受験などではいまでも大きな項目なのかもしれませんが、話し言葉では、基本は、表現を和らげる効果に利用されます。友達同士の会話ではほぼ必要としません。書き言葉でも、文学作品を書く場合には必要かもしれませんが、レポートなどを書く場合にはほぼ話し言葉と同じで、助動詞の一つとして教える程度でもかまいません。聞く場合は、どうでしょうか?これもあまり必要としないでしょう。問題は読む場合です。教科書にも出ているように、読む場合は、特に文学的な作品などではよく出てきます。実際の場合は、様々なビジネスや情報などの文書で、厳密には仮定法ではありませんが、ifが省略された表現は比較的多く使われます。たとえば、
Should you need any help, just let me know.
などの表現はごく普通に使われます。ということで、適宜文書を読むなかで理解を確認する程度で済ませて、授業内では違う活動をするほうが効率的だと思います。このように、文法は教え出すとキリがありません。教師は好きですが、生徒がみんな好きだとは思いません。また、受験に出るとしても、現在は書き換えたりするようなへんな問題はほぼ出ません。出せばそのような大学は批判の対象になるでしょう。
ということで、授業後、「文法指導と本文内容を英語で理解することの整合性はどうなのか?」と質問したわけです。
いずれにしても、IN先生のような人が日本の英語教育を発展させてもらえればうれしいかぎりです。がんばってください。ただし、生徒もいろいろな考え方をするので、一つの方法を押し付けないほうがよいと思います。
おもしろかったです。ありがとう。
いつものことですが、殴り書きです。誤字脱字、誤解などはご容赦ください。不明な点はあとで質問してください。
2014年11月30日日曜日
模擬授業4
模擬授業4回目
授業というのは一つとして同じ授業はありません。理由は、簡単です。同じ指導案で授業を展開しても、授業者、生徒、環境など、複雑な要素が多いからです。これを科学的に一定の法則で一律に展開しようとしてもなかなかうまくいきません。特に英語授業はその要素が高いです。
授業の対象は生徒(学習者)です。生徒がいなければ授業はありません。さらに、教師がいなければ授業にはなりません。さらに、授業のエイジェント(agent)である教師が重要になります。というわけで、どの授業も興味深いです。
しかし、実際に授業を受ける生徒は、そんなことを言ってられません。一生が決まるかもしれないので、できるかぎり質のよい学習を提供することが教師の重要な役割だと思います。そう考えれば、いい加減な授業をすることは問題だと思います。
さて、以下、感想です。
9 NR先生の授業
模擬授業の際にも言いましたが、NR先生は教師として信頼される先生になるのではないでしょうか。教師は目指さないみたいですが、向いていると思います。しかし、たぶん、そのような意識が模擬授業にも反映したように思います。気持ちが入るか、入らないか、で、結果はかなり違います。授業は、実技科目ですから、練習や準備、計画やシミュレーションがどの程度できているかが、授業の良し悪しを決めます。指導案や授業展開でもその点があまり見られませんでした。
ただよい面もありました。たとえば、新語の導入と練習の活動はとてもおもしろい工夫です。このアイディアはとてもよいと思います。このようなアイディアが出るということが、教師としての向き不向きの一つです。その点で、NR先生は向いています。Santa Clausへの手紙もよいアイディアです。しかし、中学校1年生にはもっとていねいな指導が必要です。また、教科書題材をきちんと学ぶことも大切なことです。教科書の内容もそれほどつまらない内容ではありません。オーストラリアのクリスマスはどうなのか?などもこの時期興味あることではないでしょうか?クリスマスの手紙ならば、そこに至るプロセスも大切にしなければいけません。
ていねいな指導というのは、教師の最も大切な考え方だと思います。これは、本当に目の前に生徒がいる場合に発揮される資質です。教育実習に行って、生徒を目の前にしたときに、多くの人がそれを感じます。感じない人は教師はやめたほうがよいでしょう。NR先生はこれもできると思います。この授業ではその点が表れませんでした。でも、たぶん人は好きなのだろうと思います。その場にならないとやらないという人はけっこういます。練習は好きではないければ、試合は好き、というような人です。そういう人は、試合で負けると気づいて、練習をやり出します。負けたくないからです。
教えるということは、テクニックもありますが、そのようなことの連続です。けっこうおもしろい仕事です。お金はもうからないかもしれませんが、喜びも多い仕事です。NR先生の授業を見て、そんなことを考えました。
ありがとう。
10. KK先生の授業
インタビューの活動はとてもよく準備してあり、また、考えていて、よかったと思います。実際の中学3年生ではさらに細かい準備が必要でしょうが、一度試みると次にどうすればよいかがわかるようになります。インタビューの設定も余分に用意した点も絶対に無駄にはなりません。教師のおもしろさの一つです。反省もあると思いますが、努力は必ず報われます。実際に教師になれば、そういう先生は必ず慕われるでしょう。
このようなコミュニケーション活動は、まず設定が大切です。実際のコミュニケーションの際に活かせるかどうかということが第一です。不自然なコミュニケーションだとうまくいきません。次に、練習です。生徒がきちんと理解して、英語がすんなり出てくるまで練習することです。それと、このような活動は、教科書の題材とうまく関連する必要があります。インタビューということでは関連するのですが、設定などがアグネス・チャンのテキストとはあまり関連していないような気がしました。
指導案の構成で、教科書のテキストがどう指導されるのかがよくわかりませんでした。授業のときにも言いましたが、やはり教科書があれば教科書の題材をただ説明するだけというわけにはいきません。教科書題材の理解と定着が基本としてあって、インタビューの言語活動があります。いきなり言語活動とはなりません。模擬授業だからそうしたということだと思いますが、模擬授業の目的は、あるレッスンを数時間かけて指導し、その全体のシラバスと、本授業の展開を考えることです。この計画を、教育実習ではきちんとやらなければいけません。その練習が模擬授業です。
私は、模擬授業で「活動の場面をしなさい」とは言っていません。「模擬授業の20分間では、自分がやってみたいところをやってください」というような趣旨のことを言ったと思います。その前提には当然50分の授業展開をきちんと想定することです。これは、教育実習でないとできないかもしれませんが、この授業で練習しておくことは重要です。
KK先生は、インタビュー活動を選択して、準備して、実施しました。生徒からのコメントにあったように、好評でした。成功の要因はていねいな準備です。これはとても大切なことで、これからもその姿勢を忘れずに追求してもらいたいと思います。ここからどう考えるかが最も大事でしょう。
さいごに、私だったらこの授業をどうしますか?と尋ねられました。わたしは、アグネスに焦点を当て、彼女の生き方に焦点を当てます。香港から日本に来てアイドルとなり、アイドルだけではなく、勉強して博士号をとって、ユニセフなど活発に活動しています。女性としての生き方も尊敬できるところがあります。中学生にもその点を指導して、友達同士で意見を聞き会うような活動にしたいと思いました。たとえば、What do think about Agnes? What do you want to be in the future? Do you want to study abroad like Agnes? などなど。
ありがとう。
次も期待します。何度も言いますが、授業を互いに見合うことにより、英語授業を考えることがこの授業の目的です。
授業というのは一つとして同じ授業はありません。理由は、簡単です。同じ指導案で授業を展開しても、授業者、生徒、環境など、複雑な要素が多いからです。これを科学的に一定の法則で一律に展開しようとしてもなかなかうまくいきません。特に英語授業はその要素が高いです。
授業の対象は生徒(学習者)です。生徒がいなければ授業はありません。さらに、教師がいなければ授業にはなりません。さらに、授業のエイジェント(agent)である教師が重要になります。というわけで、どの授業も興味深いです。
しかし、実際に授業を受ける生徒は、そんなことを言ってられません。一生が決まるかもしれないので、できるかぎり質のよい学習を提供することが教師の重要な役割だと思います。そう考えれば、いい加減な授業をすることは問題だと思います。
さて、以下、感想です。
9 NR先生の授業
模擬授業の際にも言いましたが、NR先生は教師として信頼される先生になるのではないでしょうか。教師は目指さないみたいですが、向いていると思います。しかし、たぶん、そのような意識が模擬授業にも反映したように思います。気持ちが入るか、入らないか、で、結果はかなり違います。授業は、実技科目ですから、練習や準備、計画やシミュレーションがどの程度できているかが、授業の良し悪しを決めます。指導案や授業展開でもその点があまり見られませんでした。
ただよい面もありました。たとえば、新語の導入と練習の活動はとてもおもしろい工夫です。このアイディアはとてもよいと思います。このようなアイディアが出るということが、教師としての向き不向きの一つです。その点で、NR先生は向いています。Santa Clausへの手紙もよいアイディアです。しかし、中学校1年生にはもっとていねいな指導が必要です。また、教科書題材をきちんと学ぶことも大切なことです。教科書の内容もそれほどつまらない内容ではありません。オーストラリアのクリスマスはどうなのか?などもこの時期興味あることではないでしょうか?クリスマスの手紙ならば、そこに至るプロセスも大切にしなければいけません。
ていねいな指導というのは、教師の最も大切な考え方だと思います。これは、本当に目の前に生徒がいる場合に発揮される資質です。教育実習に行って、生徒を目の前にしたときに、多くの人がそれを感じます。感じない人は教師はやめたほうがよいでしょう。NR先生はこれもできると思います。この授業ではその点が表れませんでした。でも、たぶん人は好きなのだろうと思います。その場にならないとやらないという人はけっこういます。練習は好きではないければ、試合は好き、というような人です。そういう人は、試合で負けると気づいて、練習をやり出します。負けたくないからです。
教えるということは、テクニックもありますが、そのようなことの連続です。けっこうおもしろい仕事です。お金はもうからないかもしれませんが、喜びも多い仕事です。NR先生の授業を見て、そんなことを考えました。
ありがとう。
10. KK先生の授業
インタビューの活動はとてもよく準備してあり、また、考えていて、よかったと思います。実際の中学3年生ではさらに細かい準備が必要でしょうが、一度試みると次にどうすればよいかがわかるようになります。インタビューの設定も余分に用意した点も絶対に無駄にはなりません。教師のおもしろさの一つです。反省もあると思いますが、努力は必ず報われます。実際に教師になれば、そういう先生は必ず慕われるでしょう。
このようなコミュニケーション活動は、まず設定が大切です。実際のコミュニケーションの際に活かせるかどうかということが第一です。不自然なコミュニケーションだとうまくいきません。次に、練習です。生徒がきちんと理解して、英語がすんなり出てくるまで練習することです。それと、このような活動は、教科書の題材とうまく関連する必要があります。インタビューということでは関連するのですが、設定などがアグネス・チャンのテキストとはあまり関連していないような気がしました。
指導案の構成で、教科書のテキストがどう指導されるのかがよくわかりませんでした。授業のときにも言いましたが、やはり教科書があれば教科書の題材をただ説明するだけというわけにはいきません。教科書題材の理解と定着が基本としてあって、インタビューの言語活動があります。いきなり言語活動とはなりません。模擬授業だからそうしたということだと思いますが、模擬授業の目的は、あるレッスンを数時間かけて指導し、その全体のシラバスと、本授業の展開を考えることです。この計画を、教育実習ではきちんとやらなければいけません。その練習が模擬授業です。
私は、模擬授業で「活動の場面をしなさい」とは言っていません。「模擬授業の20分間では、自分がやってみたいところをやってください」というような趣旨のことを言ったと思います。その前提には当然50分の授業展開をきちんと想定することです。これは、教育実習でないとできないかもしれませんが、この授業で練習しておくことは重要です。
KK先生は、インタビュー活動を選択して、準備して、実施しました。生徒からのコメントにあったように、好評でした。成功の要因はていねいな準備です。これはとても大切なことで、これからもその姿勢を忘れずに追求してもらいたいと思います。ここからどう考えるかが最も大事でしょう。
さいごに、私だったらこの授業をどうしますか?と尋ねられました。わたしは、アグネスに焦点を当て、彼女の生き方に焦点を当てます。香港から日本に来てアイドルとなり、アイドルだけではなく、勉強して博士号をとって、ユニセフなど活発に活動しています。女性としての生き方も尊敬できるところがあります。中学生にもその点を指導して、友達同士で意見を聞き会うような活動にしたいと思いました。たとえば、What do think about Agnes? What do you want to be in the future? Do you want to study abroad like Agnes? などなど。
ありがとう。
次も期待します。何度も言いますが、授業を互いに見合うことにより、英語授業を考えることがこの授業の目的です。
2014年11月24日月曜日
模擬授業3
模擬授業3回目
模擬授業は、実際の授業とは、もちろん違います。また、実際の授業も毎回違います。英語を「教える」ということは、「言語活動」をどのように演出するか、ということと重なります。多くの人は、この点がよくわからないようです。あるいは、むずかしい、ということです。
英語を「教える」ということを、この模擬授業を通して考えましょう。
指導案については、特に形はありませんが、具体的にだれが見てもどのように授業をするのかがわかるように書くことです。教育実習では、それが要求されます。何を、どう教えて、それぞれの活動のねらいは何か、その評価はどうするのかなど、です。
6 KA先生の授業
KA先生はとてもていねいに授業を展開していました。教師の良し悪しの一つのポイントは「ていねいさ」です。それは、本時の目標を見るとよくわかります。
・法隆寺について理解する
・受動態(be (is/are/was/were) written/interested/made/builtなど)を理解し、使える
・日本文化に関心を持ち、意見を言える
授業は、目標をきちんと立てて、それを、ていねいに、だれにでも分かるように教える、という単純なことです。KA先生は、その点をうまく展開したと思います。実際に中学生に教える場合は、もう少し工夫が必要ですが、つねに「ていねい」な準備があれば、ほぼうまく行くでしょう。
受動態を定着するための言語活動もよく考えられていました。事前の細かい練習をきちんと行い、受動態が理解できていれば、うまく行きますが、もう少し工夫が必要だと思います。発想はとてもよいです。この調子で授業を考えてください。
授業のときも言いましたが、教科書の題材を教えることが大切です。教科書とあまりに離れてしまうと、生徒には負担になるだけです。教科書にある内容や語句を使い言語活動をすれば、教科書の内容は理解できる、ということが大切です。受動態だけを学ぶことがこの授業のポイントではありません。また、4技能がバランスよく活動されることも重要です。
KA先生の授業を見て、いろいろと考えさせられました。一つは、なぜ文法項目の定着にこだわる言語活動をする傾向にあるのか、ということです。そのために、教科書の題材と少し離れてしまう模擬授業が多いのはなぜか、ということを考えさせられました。
実際に教師となってほしいですね。ありがとう。
7. OY先生の授業
人柄でしょうね。ほっとするような授業でした。授業は人それぞれで、教師の人柄や個性はだれもが持っている貴重なものです。変える必要はないし、自分なりに無理せず、そのまま自然に教えるのがよいです。OY先生はそれがうまくできているように思いました。
指導案の後半部分が欠落していたようです。その部分が模擬授業で展開された部分ですので、だいたいの指導展開はわかりました。アイディアもよいと思います。実際の中学2年生では、もう少していねいな導入や準備が必要です。大学生は自分で判断して協力してくれますが、中学2年生にはもっと単純化したほうがよいかもしれません。模擬授業では、PPPのPracticeの部分を省略したという設定ですので、たぶんそのあたりはわかっているとは思います。
授業はすこし日本語が多かったかもしれません。教師が英語を無理して使う必要はありませんが、教師が英語を使う雰囲気を作らないと、生徒は使いにくくなります。今回の模擬授業のポイントはそこにあったと思います。OY先生は授業の運営が上手です。また、アイディアも豊富です。ワークシートにあったBreak Timeなどはたいへんおもしろいもので、生徒は結構喜ぶと思います。中学校2年生でも、オーセンティックな英語題材に触れたがります。それが動機付けになって、英語を勉強しようと思うのです。つねにBreak Timeのような題材を提供することを心がけるべきでしょう。
一つ注意したい点は、ひょっとすると思い込みがあって、なにかミスがあったりすることが多いかもしれません。指導案を考える際は、だれかに見てもらうなどを心がける必要があるかもしれません。また、授業で英語をどう使ったら効果的かを考えるとよいでしょう。
いずれにしても、おもしろいアイディアがあって、よかったです。教師になれば生徒から信頼されるでしょう。ありがとう。
8. NM先生の授業
現在完了という文法項目の理解と定着が目標です。NM先生は、その定着のための活動にインタビューという活動を選択しました。現在完了の際に必要となる過去分詞の例もきちんと提示し、様々に配慮してありました。これは教師の資質としては一番大切な点です。生徒の立場にどれくらい立てるか、何が必要か、何がむずかしいか、などがどの程度きちんと考えられるかで、よい教師か悪い教師か分かれてしまいます。NM先生が授業をよく考えて準備したのがよく分かります。
Harry Potterの導入もよかったです。できれば教科書内容とからめて英国のお菓子など食料事情に関連させて提示できればもっとよかったかもしれません。教科書のお菓子は、apple pieだと思います。英国のお菓子はafternoon teaと合わせて、生徒は関心を持つと思います。インタビュー活動もうまくいきました。もう少し場面をつくるとよかったと思います。インタビューしたことをどのようにメモして、どのようにまとめるか、という活動は、現在の指導要領に合った活動です。発想はとてもよかったし、授業デザインもよくできていました。ぜひさらに追求して、教師になってもらえたらうれしいです。
私は、授業を見ていて、教材のことを考えていました。なぜ、apple pieという語を出していないのか?ということです。Harry Potterの映画のどの場面でapple pieが出てきたのか?あるいは、英国の家庭で、teaとapple pieが本当に出てくるのか?などです。
また、「映画を見る」という言い方で、
Have you ever seen any Harry Potter movies?
Yes. I've watched all of them.
というやりとりです。なぜ、seeとwatchを使い分けているのか?ということです。seeとwatchはどちらも使えますが、これはseeとwatchを使っているニュアンスがよく分かる例です。
また、 Have you ever 〜?ですが、教科書でこのように提示されるとeverは必ず必要のような印象を受けます。果たしてどうなのか?
中学生の教科書は簡単ではありません。教材研究はしっかりとする必要があると思いました。
授業を見ているといろいろと勉強になります。ありがとう。
殴り書きですみません。誤字脱字、思い違いはご容赦ください。
次回も期待します。
模擬授業は、実際の授業とは、もちろん違います。また、実際の授業も毎回違います。英語を「教える」ということは、「言語活動」をどのように演出するか、ということと重なります。多くの人は、この点がよくわからないようです。あるいは、むずかしい、ということです。
英語を「教える」ということを、この模擬授業を通して考えましょう。
指導案については、特に形はありませんが、具体的にだれが見てもどのように授業をするのかがわかるように書くことです。教育実習では、それが要求されます。何を、どう教えて、それぞれの活動のねらいは何か、その評価はどうするのかなど、です。
6 KA先生の授業
KA先生はとてもていねいに授業を展開していました。教師の良し悪しの一つのポイントは「ていねいさ」です。それは、本時の目標を見るとよくわかります。
・法隆寺について理解する
・受動態(be (is/are/was/were) written/interested/made/builtなど)を理解し、使える
・日本文化に関心を持ち、意見を言える
授業は、目標をきちんと立てて、それを、ていねいに、だれにでも分かるように教える、という単純なことです。KA先生は、その点をうまく展開したと思います。実際に中学生に教える場合は、もう少し工夫が必要ですが、つねに「ていねい」な準備があれば、ほぼうまく行くでしょう。
受動態を定着するための言語活動もよく考えられていました。事前の細かい練習をきちんと行い、受動態が理解できていれば、うまく行きますが、もう少し工夫が必要だと思います。発想はとてもよいです。この調子で授業を考えてください。
授業のときも言いましたが、教科書の題材を教えることが大切です。教科書とあまりに離れてしまうと、生徒には負担になるだけです。教科書にある内容や語句を使い言語活動をすれば、教科書の内容は理解できる、ということが大切です。受動態だけを学ぶことがこの授業のポイントではありません。また、4技能がバランスよく活動されることも重要です。
KA先生の授業を見て、いろいろと考えさせられました。一つは、なぜ文法項目の定着にこだわる言語活動をする傾向にあるのか、ということです。そのために、教科書の題材と少し離れてしまう模擬授業が多いのはなぜか、ということを考えさせられました。
実際に教師となってほしいですね。ありがとう。
7. OY先生の授業
人柄でしょうね。ほっとするような授業でした。授業は人それぞれで、教師の人柄や個性はだれもが持っている貴重なものです。変える必要はないし、自分なりに無理せず、そのまま自然に教えるのがよいです。OY先生はそれがうまくできているように思いました。
指導案の後半部分が欠落していたようです。その部分が模擬授業で展開された部分ですので、だいたいの指導展開はわかりました。アイディアもよいと思います。実際の中学2年生では、もう少していねいな導入や準備が必要です。大学生は自分で判断して協力してくれますが、中学2年生にはもっと単純化したほうがよいかもしれません。模擬授業では、PPPのPracticeの部分を省略したという設定ですので、たぶんそのあたりはわかっているとは思います。
授業はすこし日本語が多かったかもしれません。教師が英語を無理して使う必要はありませんが、教師が英語を使う雰囲気を作らないと、生徒は使いにくくなります。今回の模擬授業のポイントはそこにあったと思います。OY先生は授業の運営が上手です。また、アイディアも豊富です。ワークシートにあったBreak Timeなどはたいへんおもしろいもので、生徒は結構喜ぶと思います。中学校2年生でも、オーセンティックな英語題材に触れたがります。それが動機付けになって、英語を勉強しようと思うのです。つねにBreak Timeのような題材を提供することを心がけるべきでしょう。
一つ注意したい点は、ひょっとすると思い込みがあって、なにかミスがあったりすることが多いかもしれません。指導案を考える際は、だれかに見てもらうなどを心がける必要があるかもしれません。また、授業で英語をどう使ったら効果的かを考えるとよいでしょう。
いずれにしても、おもしろいアイディアがあって、よかったです。教師になれば生徒から信頼されるでしょう。ありがとう。
8. NM先生の授業
現在完了という文法項目の理解と定着が目標です。NM先生は、その定着のための活動にインタビューという活動を選択しました。現在完了の際に必要となる過去分詞の例もきちんと提示し、様々に配慮してありました。これは教師の資質としては一番大切な点です。生徒の立場にどれくらい立てるか、何が必要か、何がむずかしいか、などがどの程度きちんと考えられるかで、よい教師か悪い教師か分かれてしまいます。NM先生が授業をよく考えて準備したのがよく分かります。
Harry Potterの導入もよかったです。できれば教科書内容とからめて英国のお菓子など食料事情に関連させて提示できればもっとよかったかもしれません。教科書のお菓子は、apple pieだと思います。英国のお菓子はafternoon teaと合わせて、生徒は関心を持つと思います。インタビュー活動もうまくいきました。もう少し場面をつくるとよかったと思います。インタビューしたことをどのようにメモして、どのようにまとめるか、という活動は、現在の指導要領に合った活動です。発想はとてもよかったし、授業デザインもよくできていました。ぜひさらに追求して、教師になってもらえたらうれしいです。
私は、授業を見ていて、教材のことを考えていました。なぜ、apple pieという語を出していないのか?ということです。Harry Potterの映画のどの場面でapple pieが出てきたのか?あるいは、英国の家庭で、teaとapple pieが本当に出てくるのか?などです。
また、「映画を見る」という言い方で、
Have you ever seen any Harry Potter movies?
Yes. I've watched all of them.
というやりとりです。なぜ、seeとwatchを使い分けているのか?ということです。seeとwatchはどちらも使えますが、これはseeとwatchを使っているニュアンスがよく分かる例です。
また、 Have you ever 〜?ですが、教科書でこのように提示されるとeverは必ず必要のような印象を受けます。果たしてどうなのか?
中学生の教科書は簡単ではありません。教材研究はしっかりとする必要があると思いました。
授業を見ているといろいろと勉強になります。ありがとう。
殴り書きですみません。誤字脱字、思い違いはご容赦ください。
次回も期待します。
2014年11月16日日曜日
模擬授業2
模擬授業2回目です。
みなさん、工夫して模擬授業をしてくれるので、勉強になります。教師をする人だけではなく、生徒をする人もいろいろと違うアプローチを経験できるので、ぜひ考えてほしいです。現在やっている活動は、下の図のように、みなさんが、協力して、英語授業を考えましょう(ふりかえりましょう)ということです。
一人ひとりで考えるのではなく、それぞれの立場から、教師を見るのではなく、授業を見ましょう。あるいは、「学習活動」を見ましょう。
これまでの授業の中で、一つ気がつきました。それは、やはり教科書題材にもう少し集中したほうがよいのではないかということです。活動を考えるあまり、あるいは、ある文法構造だけに集中して、教科書の題材から離れてしまうというと、学習者からするとどうなのでしょうか?ということになります。
4 HJ先生の授業
HJ先生は、人柄がにじみ出る授業をしました。判断も的確で、授業をしながら、考えながら、行動していた(reflection in teaching)ように思います。教師のパーソナリティはこれがよいということはないし、悪いということも、ありません。大切なのは、生徒の目線で物が見えているかどうかです。独りよがりになったりすると失敗のもとです。HJ先生はその点で、私は好きな先生です。タスクも工夫してありました。生徒は興味を持つのではないでしょうか?どのような状況でも成功させるには、プロセスです。
だれもが失敗しないようにていねいなプロセスが大切です。
Presentation(きちんと理解できるように、語彙、文法、発音、談話の理解を図る)
Practice (理解が発話につながるように練習する機会をとる)
Production(理解と練習のもとに、タスクがコミュニケーションを意識した活動となるようにする)
このプロセスを、タスクによりますが、きちんとシミュレーションして、英語が得意でない生徒も、クラスの友達の支援を受けて、うまくできるように、工夫する、ということが、大切です。
このような活動がうまくいくかどうかは、次の二つの点にかかっています。
1)教材研究、生徒の特性、環境など、準備がきちんとできているか?
2)活動の際のフィードバックがうまくできるか?
HJ先生がチャレンジした活動はとてもよい活動です。ぜひ教育実習でも実践してみてください。その際、冒頭でも指摘しましたが、教科書教材と関連させることを忘れないでください。指導案の書き方を見ると、その点がおろそかだったように見えます。教科書の前後をあまり見ていないように思いました。指導案を具体的に考えることをおろそかにすると、やはり授業はうまくいきません。ぜひ、その点を考えてください。
授業は真摯な姿勢が見えて好印象でした。ありがとう。
5 OH先生の授業
とてもよい授業でした。生徒が「英語を使おう!話そう!」と意欲が湧く授業です。ひとえに、Lunch mealsをピクチャーカードを準備した点に成功のポイントがあったと思います。授業の雰囲気づくりもよいし、生徒とのコミュニケーションを考えて、授業を組み立てました。こういう活動はぜひ教育実習でもチャレンジしてほしいと思います。
指導案はもっとていねいに作成する必要があります。なぜかと言えば、目標がやはり明確ではないからです。たぶん、先に活動があって、あとから目標をくっつけたということかなと予測します。理由は、活動が教科書題材とあまり関係がないということです。模擬授業のむずかしいところですが、想定したのは、やはり大学生を相手にタスクを実施するということではないでしょうか?指導案にある(4)は自分の目標です。
指導案については、授業のさいごでも話したので理解してもらえたと思いますが、高校1年生の1学期を想定して授業を考え、その授業の目標は、彼らが何を学んできて、これから何を学ぶのか、です。教科書題材の前後を読んで、本時ではどこに焦点をしぼって、どう教科書の題材の理解を図り、どう発展させるか、です。そのようにするとschool lunch mealsを題材としてとりあげ、なぜ論理的に考える必要があるのか、また、それがどう教科書の本文の内容と関連するのか、が問題になります。
教科書題材はbentoです。日本の文化がアメリカにも広がりつつある。bentoの良さ、あるいは、bentoを毎日作る人がいる日本の家庭、bentoとschool luncn mealのどちらがよいかなどのディベートするなどのタスクのほうが論理的に物事を考える、という趣旨には合うかもしれません。
「教科書で教える」ということばを聞いたことがあるかもしれません。それはその通りですが、その前提には「教科書はある」し、それほど豊かでない生徒には教科書は購入しています。ひょっとすると唯一のリソースかもしれません。大切に考えてほしいと思います。
OH先生は、生徒に好かれると思います。「Genius!」はよかったですね。あのような一言が生徒の心を動かすと思います。また、「Guys」は、私は嫌いですが、OH先生にはぴったり合ってました。これからも期待しています。ありがとう。
これは、あくまで私の感想です。私と意見が違ってもかまいません。ぜひ、この機会に英語指導の本をたくさん読んで「授業研究(lesson study)」をしてください。
では、また。
みなさん、工夫して模擬授業をしてくれるので、勉強になります。教師をする人だけではなく、生徒をする人もいろいろと違うアプローチを経験できるので、ぜひ考えてほしいです。現在やっている活動は、下の図のように、みなさんが、協力して、英語授業を考えましょう(ふりかえりましょう)ということです。
一人ひとりで考えるのではなく、それぞれの立場から、教師を見るのではなく、授業を見ましょう。あるいは、「学習活動」を見ましょう。
これまでの授業の中で、一つ気がつきました。それは、やはり教科書題材にもう少し集中したほうがよいのではないかということです。活動を考えるあまり、あるいは、ある文法構造だけに集中して、教科書の題材から離れてしまうというと、学習者からするとどうなのでしょうか?ということになります。
4 HJ先生の授業
HJ先生は、人柄がにじみ出る授業をしました。判断も的確で、授業をしながら、考えながら、行動していた(reflection in teaching)ように思います。教師のパーソナリティはこれがよいということはないし、悪いということも、ありません。大切なのは、生徒の目線で物が見えているかどうかです。独りよがりになったりすると失敗のもとです。HJ先生はその点で、私は好きな先生です。タスクも工夫してありました。生徒は興味を持つのではないでしょうか?どのような状況でも成功させるには、プロセスです。
だれもが失敗しないようにていねいなプロセスが大切です。
Presentation(きちんと理解できるように、語彙、文法、発音、談話の理解を図る)
Practice (理解が発話につながるように練習する機会をとる)
Production(理解と練習のもとに、タスクがコミュニケーションを意識した活動となるようにする)
このプロセスを、タスクによりますが、きちんとシミュレーションして、英語が得意でない生徒も、クラスの友達の支援を受けて、うまくできるように、工夫する、ということが、大切です。
このような活動がうまくいくかどうかは、次の二つの点にかかっています。
1)教材研究、生徒の特性、環境など、準備がきちんとできているか?
2)活動の際のフィードバックがうまくできるか?
HJ先生がチャレンジした活動はとてもよい活動です。ぜひ教育実習でも実践してみてください。その際、冒頭でも指摘しましたが、教科書教材と関連させることを忘れないでください。指導案の書き方を見ると、その点がおろそかだったように見えます。教科書の前後をあまり見ていないように思いました。指導案を具体的に考えることをおろそかにすると、やはり授業はうまくいきません。ぜひ、その点を考えてください。
授業は真摯な姿勢が見えて好印象でした。ありがとう。
5 OH先生の授業
とてもよい授業でした。生徒が「英語を使おう!話そう!」と意欲が湧く授業です。ひとえに、Lunch mealsをピクチャーカードを準備した点に成功のポイントがあったと思います。授業の雰囲気づくりもよいし、生徒とのコミュニケーションを考えて、授業を組み立てました。こういう活動はぜひ教育実習でもチャレンジしてほしいと思います。
指導案はもっとていねいに作成する必要があります。なぜかと言えば、目標がやはり明確ではないからです。たぶん、先に活動があって、あとから目標をくっつけたということかなと予測します。理由は、活動が教科書題材とあまり関係がないということです。模擬授業のむずかしいところですが、想定したのは、やはり大学生を相手にタスクを実施するということではないでしょうか?指導案にある(4)は自分の目標です。
指導案については、授業のさいごでも話したので理解してもらえたと思いますが、高校1年生の1学期を想定して授業を考え、その授業の目標は、彼らが何を学んできて、これから何を学ぶのか、です。教科書題材の前後を読んで、本時ではどこに焦点をしぼって、どう教科書の題材の理解を図り、どう発展させるか、です。そのようにするとschool lunch mealsを題材としてとりあげ、なぜ論理的に考える必要があるのか、また、それがどう教科書の本文の内容と関連するのか、が問題になります。
教科書題材はbentoです。日本の文化がアメリカにも広がりつつある。bentoの良さ、あるいは、bentoを毎日作る人がいる日本の家庭、bentoとschool luncn mealのどちらがよいかなどのディベートするなどのタスクのほうが論理的に物事を考える、という趣旨には合うかもしれません。
「教科書で教える」ということばを聞いたことがあるかもしれません。それはその通りですが、その前提には「教科書はある」し、それほど豊かでない生徒には教科書は購入しています。ひょっとすると唯一のリソースかもしれません。大切に考えてほしいと思います。
OH先生は、生徒に好かれると思います。「Genius!」はよかったですね。あのような一言が生徒の心を動かすと思います。また、「Guys」は、私は嫌いですが、OH先生にはぴったり合ってました。これからも期待しています。ありがとう。
これは、あくまで私の感想です。私と意見が違ってもかまいません。ぜひ、この機会に英語指導の本をたくさん読んで「授業研究(lesson study)」をしてください。
では、また。
2014年11月9日日曜日
2014模擬授業1
模擬授業第1回目です。
今回は、模擬授業を開始する前の説明や準備が多少不足したので多少懸念していましたが、とりあえず、みなさんの相違工夫を期待して、模擬授業をしながら、振り返り(reflection)しながら、実践的に英語の授業を考えていきましょう。
今回は20分の授業です。基本は「英語で授業をする」ということを前提に、「コミュニケーション能力の基礎を育成する」という学習指導要領に則って、中高の英語授業をシミュレーションします。目的は、模擬授業を通して、授業者、生徒、観察者、という立場で、授業を考えることです。評価も、その点においてします。
ここには、私の感想を述べておきます。評価ではないので誤解しないでください。また、私の感想がすべて正しい訳ではないので、みなさんの考え方を大事にしてください。
1 NS先生の模擬授業
NS先生は、すでに教育実習も経験しているので、授業というものがどういうものかがよく分かっています。テンポもよく、生徒の行動もよく見ていて、授業の流れがスムーズでした。トップバッターとしては最適で、私がごちゃごちゃ説明するよりも、みなさん、よく理解できたのではないでしょうか?指導案も何をどうするかを具体的に考えていて、指導案を見ただけでどう教えるかがよく分かりました。目標も、Who is〜?という一点にしぼって、教科書に沿って明確でした。ぜひ、実際に教師になってほしいと思いました。N先生の個性もあると思いますが、自分で絵を描いたり、生徒全員が活動できるように工夫していました。生徒のことをよく考えている姿勢は、教師にとって最も大切な点で、これさえあれば、生徒の多くは教師を信頼します。NS先生は、おそらく教育実習でそのことを体験として理解したのだと思います。授業の中で、Thank you. Very goodなどと生徒が気持ち良くなることばをよく使っていました。これはとても大切です。
一つ指摘したいことは、whoの疑問文の定着が目標でしたが、活動は、前置詞の活動になりました。活動自体に問題はないかもしれませんが、whoにもう少し焦点を当て、単純に、Who is that boy? Who is this girl? Who is he? Who is she?をていねいに導入して、発音、コミュニケーション活動、さらには、読む、書く活動まで、ていねいにしておく必要が、実際には必要でしょう。ごくふつうの中学校1年生の2学期を想定すると、聞く、話す、読む、書くという総合的な技能にばらつきが出てくる頃です。よくできる生徒はどんどん学びたいですが、英語が嫌いになり、難しいと思い出す生徒がでてきます。そのためには、ていねいな指導が一番です。二番目は意欲を引き出す言語活動です。NS先生は二番目は大成功でした。NS先生に教わる生徒は勉強が好きになると、私は思います。
私はNS先生の絵はとてもあたたかくて好きです。ありがとう。
2 KR先生の模擬授業
たいへんよく考えた授業でした。これだけ準備すると生徒は大喜びです。たとえ途中でうまくいかないことがあって、自分では失敗したなと思っても、生徒はけっこう満足します。ぜひこの調子で教育実習もすべて英語でしっかりとやってください。教師になってもきっと生徒には信頼されると思います。英語の使い方がとても自然でした。ちょっと速すぎたりして、聞き取りにくいこともありますが、聞き取れない場合は生徒は静かにして、もっときちんと聞こうとします。実際のコミュニケーションではそのようなことは当たり前ですから、高校1年生の意欲を喚起すると思います。その際に注意することは、生徒が理解しているかどうかをいつも確認することです。OK?だけではダメですが、そこで「やりとり(interaction)」をうまくとると、授業展開はスムーズに行くと思います。KR先生はそれもよくできていました。生徒との1対1のコミュニケーションを自然に大切している姿勢が見られました。これはなかなかできることではありません。一つアドバイスは、大切なところは、ゆっくり、はっきり、生徒に向かって話すようにするとよいと思います。実際の教育実習でもそれができれば生徒の信頼感は間違いなくできます。ぜひKR先生も教師になってもらいたいと思います。
指導案もよく考えて作ってありました。教材も、本物(authentic)の風呂敷をもってくるということは、意欲を引き出す基本です。対象とした人が大学生ですので、ほぼ理解してくれますが、実際の高校生となると、予定した通りに行動してくれない場合も多々あります。計画はいくつかのことを想定して準備することが大切です。教育実習ではそのことも考えて、だれかにチェックしてもらったほうがよいです。またワークシートなども、英語の間違いがあると生徒が混乱します。話すときはあまり気にする必要はありませんが、形として残る教材(板書も含めて)は注意してください。必ずだれかに見てもらったほうがよいです。
あとは、風呂敷の活動はとても良い活動ですが、活動の際も、Mottainai (reduce,reuse, recycle, respect)のポイントは何度か強調しておくことは大切です。生徒が話す言語活動の中にも、さりげなく、そのポイントが入るように工夫することも大切です。ここでの授業の目標はやはりそれが中心です。感想としては、風呂敷の使い方を説明するだけになってしまいましたが、何のためにそれをするのか?ということを考えることが大事だと思います。
Furoshiki is fun! We should respect resources. That's why we use furoshiki. I will show you how to use furoshiki. Listen to me. Do you see it? Let's use it to protect the environment.
などということも添えるとよいかと思います。NR先生の授業は私にとってもたいへん勉強になりました。ありがとう。
3 YY先生の模擬授業
YY先生はとてもアイディアが豊富な人で、生徒を楽しく勉強させてあげたいと考えている人です。ただちょっと英語の授業や学習に対して堅い思い込みがあるように思います。自分の英語学習に対する信条・信念(beliefs)は変える必要はないし、おそらく変わらないと思いますが、冒頭に書いたように、この授業は学習指導要領を理解し英語を教える教師を養成する授業ですから、「コミュニケーション能力の育成」ということを忘れた授業は、趣旨が違います。もう少し、教材研究をしっかりとすべきでしょう。中学校の英語教育はどのような位置付けで、中学校1年生は何がわかっていて、何をどう勉強しなければいけないのか?を再度考えてください。すべての生徒が受験勉強に熱心ではありません。塾と学校は違います。
私は、YY先生は、生徒のことを親身に考える人だと思います。人柄もいいし、ぜひ先生になってもらいたいし、先生になったら、生徒から信頼される先生にきっとなると思います。動物の鳴き声は「おもしろい」アイディアだと思いますが、中学校1年生の授業時間が限られています。授業の始めのWarm upとして活用して、
pig, bird, dog, catなどを提示して、
I have some animals. This is a pig. This is ... They make some sounds.
Listen to the sound. Does a dog make this sound? Yes? No?
などとして、warm upで動物を導入し、それを発端として、次のように教科書題材の言語活動をしていきます。
I like some animals. I like dogs. I like cats. I have some pets. I have two dogs. I have a
Do you have any pets? Yes, I do. I have a cat. / No, I don't. I don't have any pets.
などをやりとりの中で導入します。some と anyは具体的な例を示して理解できるようにします。「説明する」ことは「教える」ことではありません。
YY先生の指導案を見ると、よく考えて作成したことがよくわかります。ただおそらく実際にだれかに見てもらったり、通して授業の流れを練習したり、という基本をしていません。いわば、ぶっつけ本番です。教育実習でこれをすると、私が指導教官であれば、途中で授業を打ち切ります。生徒がかわいそうです。たぶん、実際にやってみて、YY先生が一番そのことを痛感したと思います。それはとてもよい経験です。その後が大切です。その点をよく考えてください。YY先生はそれができる人です。自分だけの考えは危険です。だれかの意見を聞いたり、人の授業をよく見て、よく考えれば、YY先生の個性を生かしたよい授業ができます。
失敗は成功のもと。模擬授業のどこかで再度チャレンジしてください。
模擬授業の最初にしては、とても勉強になり、私自身も考えることがあり、たいへん勉強になります。これからも期待します。模擬授業は、20分が勝負ではありません。そのために、どれだけ学んだか、どれほど考えたか、試行錯誤をどのようにしたか、です。テストのように一夜漬けでは何の意味もありません。また、人がやっていることをそのままやるだけでもまったく意味がありません。失敗は大歓迎です。質問も大歓迎です。適当は困ります。
乱筆乱文にて失礼。
今回は、模擬授業を開始する前の説明や準備が多少不足したので多少懸念していましたが、とりあえず、みなさんの相違工夫を期待して、模擬授業をしながら、振り返り(reflection)しながら、実践的に英語の授業を考えていきましょう。
今回は20分の授業です。基本は「英語で授業をする」ということを前提に、「コミュニケーション能力の基礎を育成する」という学習指導要領に則って、中高の英語授業をシミュレーションします。目的は、模擬授業を通して、授業者、生徒、観察者、という立場で、授業を考えることです。評価も、その点においてします。
ここには、私の感想を述べておきます。評価ではないので誤解しないでください。また、私の感想がすべて正しい訳ではないので、みなさんの考え方を大事にしてください。
1 NS先生の模擬授業
NS先生は、すでに教育実習も経験しているので、授業というものがどういうものかがよく分かっています。テンポもよく、生徒の行動もよく見ていて、授業の流れがスムーズでした。トップバッターとしては最適で、私がごちゃごちゃ説明するよりも、みなさん、よく理解できたのではないでしょうか?指導案も何をどうするかを具体的に考えていて、指導案を見ただけでどう教えるかがよく分かりました。目標も、Who is〜?という一点にしぼって、教科書に沿って明確でした。ぜひ、実際に教師になってほしいと思いました。N先生の個性もあると思いますが、自分で絵を描いたり、生徒全員が活動できるように工夫していました。生徒のことをよく考えている姿勢は、教師にとって最も大切な点で、これさえあれば、生徒の多くは教師を信頼します。NS先生は、おそらく教育実習でそのことを体験として理解したのだと思います。授業の中で、Thank you. Very goodなどと生徒が気持ち良くなることばをよく使っていました。これはとても大切です。
一つ指摘したいことは、whoの疑問文の定着が目標でしたが、活動は、前置詞の活動になりました。活動自体に問題はないかもしれませんが、whoにもう少し焦点を当て、単純に、Who is that boy? Who is this girl? Who is he? Who is she?をていねいに導入して、発音、コミュニケーション活動、さらには、読む、書く活動まで、ていねいにしておく必要が、実際には必要でしょう。ごくふつうの中学校1年生の2学期を想定すると、聞く、話す、読む、書くという総合的な技能にばらつきが出てくる頃です。よくできる生徒はどんどん学びたいですが、英語が嫌いになり、難しいと思い出す生徒がでてきます。そのためには、ていねいな指導が一番です。二番目は意欲を引き出す言語活動です。NS先生は二番目は大成功でした。NS先生に教わる生徒は勉強が好きになると、私は思います。
私はNS先生の絵はとてもあたたかくて好きです。ありがとう。
2 KR先生の模擬授業
たいへんよく考えた授業でした。これだけ準備すると生徒は大喜びです。たとえ途中でうまくいかないことがあって、自分では失敗したなと思っても、生徒はけっこう満足します。ぜひこの調子で教育実習もすべて英語でしっかりとやってください。教師になってもきっと生徒には信頼されると思います。英語の使い方がとても自然でした。ちょっと速すぎたりして、聞き取りにくいこともありますが、聞き取れない場合は生徒は静かにして、もっときちんと聞こうとします。実際のコミュニケーションではそのようなことは当たり前ですから、高校1年生の意欲を喚起すると思います。その際に注意することは、生徒が理解しているかどうかをいつも確認することです。OK?だけではダメですが、そこで「やりとり(interaction)」をうまくとると、授業展開はスムーズに行くと思います。KR先生はそれもよくできていました。生徒との1対1のコミュニケーションを自然に大切している姿勢が見られました。これはなかなかできることではありません。一つアドバイスは、大切なところは、ゆっくり、はっきり、生徒に向かって話すようにするとよいと思います。実際の教育実習でもそれができれば生徒の信頼感は間違いなくできます。ぜひKR先生も教師になってもらいたいと思います。
指導案もよく考えて作ってありました。教材も、本物(authentic)の風呂敷をもってくるということは、意欲を引き出す基本です。対象とした人が大学生ですので、ほぼ理解してくれますが、実際の高校生となると、予定した通りに行動してくれない場合も多々あります。計画はいくつかのことを想定して準備することが大切です。教育実習ではそのことも考えて、だれかにチェックしてもらったほうがよいです。またワークシートなども、英語の間違いがあると生徒が混乱します。話すときはあまり気にする必要はありませんが、形として残る教材(板書も含めて)は注意してください。必ずだれかに見てもらったほうがよいです。
あとは、風呂敷の活動はとても良い活動ですが、活動の際も、Mottainai (reduce,reuse, recycle, respect)のポイントは何度か強調しておくことは大切です。生徒が話す言語活動の中にも、さりげなく、そのポイントが入るように工夫することも大切です。ここでの授業の目標はやはりそれが中心です。感想としては、風呂敷の使い方を説明するだけになってしまいましたが、何のためにそれをするのか?ということを考えることが大事だと思います。
Furoshiki is fun! We should respect resources. That's why we use furoshiki. I will show you how to use furoshiki. Listen to me. Do you see it? Let's use it to protect the environment.
などということも添えるとよいかと思います。NR先生の授業は私にとってもたいへん勉強になりました。ありがとう。
3 YY先生の模擬授業
YY先生はとてもアイディアが豊富な人で、生徒を楽しく勉強させてあげたいと考えている人です。ただちょっと英語の授業や学習に対して堅い思い込みがあるように思います。自分の英語学習に対する信条・信念(beliefs)は変える必要はないし、おそらく変わらないと思いますが、冒頭に書いたように、この授業は学習指導要領を理解し英語を教える教師を養成する授業ですから、「コミュニケーション能力の育成」ということを忘れた授業は、趣旨が違います。もう少し、教材研究をしっかりとすべきでしょう。中学校の英語教育はどのような位置付けで、中学校1年生は何がわかっていて、何をどう勉強しなければいけないのか?を再度考えてください。すべての生徒が受験勉強に熱心ではありません。塾と学校は違います。
私は、YY先生は、生徒のことを親身に考える人だと思います。人柄もいいし、ぜひ先生になってもらいたいし、先生になったら、生徒から信頼される先生にきっとなると思います。動物の鳴き声は「おもしろい」アイディアだと思いますが、中学校1年生の授業時間が限られています。授業の始めのWarm upとして活用して、
pig, bird, dog, catなどを提示して、
I have some animals. This is a pig. This is ... They make some sounds.
Listen to the sound. Does a dog make this sound? Yes? No?
などとして、warm upで動物を導入し、それを発端として、次のように教科書題材の言語活動をしていきます。
I like some animals. I like dogs. I like cats. I have some pets. I have two dogs. I have a
Do you have any pets? Yes, I do. I have a cat. / No, I don't. I don't have any pets.
などをやりとりの中で導入します。some と anyは具体的な例を示して理解できるようにします。「説明する」ことは「教える」ことではありません。
YY先生の指導案を見ると、よく考えて作成したことがよくわかります。ただおそらく実際にだれかに見てもらったり、通して授業の流れを練習したり、という基本をしていません。いわば、ぶっつけ本番です。教育実習でこれをすると、私が指導教官であれば、途中で授業を打ち切ります。生徒がかわいそうです。たぶん、実際にやってみて、YY先生が一番そのことを痛感したと思います。それはとてもよい経験です。その後が大切です。その点をよく考えてください。YY先生はそれができる人です。自分だけの考えは危険です。だれかの意見を聞いたり、人の授業をよく見て、よく考えれば、YY先生の個性を生かしたよい授業ができます。
失敗は成功のもと。模擬授業のどこかで再度チャレンジしてください。
模擬授業の最初にしては、とても勉強になり、私自身も考えることがあり、たいへん勉強になります。これからも期待します。模擬授業は、20分が勝負ではありません。そのために、どれだけ学んだか、どれほど考えたか、試行錯誤をどのようにしたか、です。テストのように一夜漬けでは何の意味もありません。また、人がやっていることをそのままやるだけでもまったく意味がありません。失敗は大歓迎です。質問も大歓迎です。適当は困ります。
乱筆乱文にて失礼。
2014年10月16日木曜日
2014年1月11日土曜日
グループ模擬授業5
年明け早々でこの授業もそろそろ終わりです。模擬授業はこれがさいごとなりました。今回ははじめての試みでグループで小授業を行いました。回数は多くできましたが、さてどうだったでしょうか?みなさんの振り返り(reflection)に期待します。
さて、さいごの私の感想としてのメモです。推敲せずに書いてます。誤解や文章のおかしなところはご容赦ください。みなさんの参考になればと思い、思ったことをそのまま書いてます。失礼があるかもしれませんが、他意はありません。率直な気持ちです。
20 OS先生の授業
中学校1年生の授業でした。やはり中学校1年生をイメージして授業というのはむずかしいのですね。目の前は大人ですから。これが模擬授業の限界です。OS先生はていねいに教えようとしてました。とてもいいことだと思います。授業案でイメージしたことと実際に教えたこととはだいぶ違ったのではないでしょうか?生徒ととのやりとりがあまりうまくできませんでした。もっと生徒とコミュニケーションを英語でとりながら進めたいと思います。
教科書教材から離れる必要はない
私の指導がたぶんいけなかったのでしょう。教科書と関係のない説明や活動が模擬授業で展開されました。もっと教科書内容と関連して授業をすればよいと思いました。サンフランシスコの学校を紹介するビデオを作成するという設定です。
私がこの課を教えるとしたら、最初のウオームアップは、サンフランシスコです。背景を考えて、Nancy, Mie, Binが出てきますから、Who's 〜?はそこから導入すればよいのではないでしょうか?また、新出語句を理解しないで、音読は無理です。
実際の授業で教えるポイントの基本は、
語句
文法
発音
です。これを生徒がきちんと理解して、生徒が、聞き、話し、読み、書く、ことができることが、授業成立の必要条件です。
OS先生の良さは真摯な姿勢です。私はそれだけでも教師としての資質は十分だと思います。もっと真摯に研究してください。そうすればよい先生になるでしょう。期待してます。
21 TY先生の授業
TY先生は、中学2年生を対象として授業をしました。代名詞のoneの理解にポイントを置いた授業です。おもしろい試みでした。文法指導に焦点を当てる場合は、教科書や文法書で使われている表現を使うことが安全です。自分で作成した表現だと思わぬミスをすることがあります。また、少し不自然になったり、生徒にとって分かりづらい説明になることがあります。
oneやonesは談話の中で使われる表現ですから、あえて無理に取り上げないほうが私はよいと思います。文章の中で出て来たときにちょっと説明を加える程度でよいでしょう。実際に自分で使う場合は、置き換える元の語句をそのまま使ってもコミュニケーション上は支障ないので、実際にはあまりくどくど言う必要はないでしょう。また、書く際に同じ言葉を何回も使っているときに、さりげなく、こういうときは同じ語句を使わないで、one (ones)で言えるということを、その場面で生徒に指導すると効果的だと思います。
教科書の構成が今一分からないのでなんとも言えませんが、この教材も教科書内容にそってきちんと教えたほうが生徒には親切です。内容が濃いので教科書から離れると生徒には厳しくなるでしょう。OS先生の欄で書きましたが、やはり基本に忠実に教えることを心がけましょう。
TY先生もsteadyに教えていました。生徒は安心して授業を受けられると思います。どちらかと言えば指導案にあったfolksongのところを模擬授業で展開したほうが勉強になったかもしれません。授業はアイディアですが、きちんと教えようとする姿勢が一番です。期待しています。
22 OY先生の授業
教えるということを前向きに考えていてよい印象を持ちました。ぜひ教師として教壇に立ってもらいたいですね。高校1年生の授業です。ウオームアップもよい感じで授業に入れたと思います。注意したい点は、授業は意外に短いものでやることがたくさんあります。ウオームアップはできるならばその授業に関連させた内容とすると、次の復習や導入にすんなりと入れます。
この課は、Cultureですからその話題としたいところです。Before you readに関連させて授業に入り、Before you readをさらっと済ませて本文に入るのが流れです。本文の内容はけっこう面白いので、文化的な違いを意識させ、もっと様々な文化的な違いを気づかせる工夫をすると面白い授業になると思います。Before you readに1時間取るとすると、もっと授業準備をして多くの例を考えて、本文にもつながるようにしないと時間が足りないでしょう。
最初に、What does 'culture' mean?という質問をしていました。これは本当はかなり深い質問です。What do you say 'culture' in Japanese?ならば、「文化」でよいでしょうが。でもよい質問ですね。Culture is different in countries or people, ...などと答えますか?高校1年生ならばこのくらいの問題意識を持ってもよいかもしれません。これをなんとか英語で生徒に考えさせるとCLILですね。
OY先生はいろいろと工夫しようとする姿勢があってよいと思います。生徒はそういう先生にはついていきます。刺激も受けます。期待しています。
23 TY先生の授業
忘れ物をしたり多少疲れていたのかなと思います。あるいは、忙しいのか。申し訳ないが、ちょっと乱暴だったかもしれません。授業は丁寧にすることが大切です。また、せっかくの模擬授業なので自分にとっての練習となるような展開とすべきでしょう。課題を与えて生徒にやらせて、それを発表では授業の練習にはなりませんね。
それでも授業の準備や工夫はしてあったので、これはよいと思います。アイディアはあると思います。資質としては問題ないでしょう。問題は、たぶん予行練習をまったくやっていないということだと思います。教育実習ではそれは危険なので、必ずやってください。もちろん慣れてくればすべてやる必要はありませんが、メインのところは絶対にシミュレーションをしておかなければいけません。いままでその場になんとかなるという経験をしているとしたら、失敗を自分で気づいていないだけです。
対象生徒は中学校3年生ですから、ねらい(指導案には5つ:多すぎ)をしぼって、生徒が達成できる具体的なものとしないと授業は生徒にとってわかりにくいものになります。模擬授業の展開は大学生でもむずかしい展開です。次の基本を忘れないでください。
Presentation(教師が見本・手本・例などを示して、生徒に理解してもらう)
Practice(理解したことを生徒が練習してできるようにする)
Production(練習したことをもとに自分なりに工夫して応用する)
TY先生は人柄がよく、生徒も近づきやすいタイプの人です。アイディアもあります。教師となっても十分やっていけます。自分なりにトピックを考えて、英文も作り、準備する姿勢はとてもいいです。ただ、教科書教材をきちんと教えることも大切です。基本を大切にして、工夫をして、よい授業をするためには、第3者にアドバイスをもらうことです。がんばってください。
24 HS先生の授業
HS先生は、明るく授業ができていました。その姿勢は生徒を授業に引きつけるにはとても大切です。何か生徒のために面白いことをしてあげようという気持ちをいつも持って、工夫していけば、よい教師となると思います。ぜひ教職を目指していただきたいですね。
ただいくつか課題があります。HS先生だけではありません。他の人にも言えることですが、授業展開の一つ一つの活動がどう目標を関連するのかをもう少し考えてほしいと思います。たとえば、最初のジェスチャーゲームですが、手話とどう関連するのか?ただ眠い生徒を起こすだけでは非効率的で、無駄な時間となるかもしれません。拍手が英語の手話ではどのような意味を持つのか?などという授業準備も必要かもしれません。
それから受動態だけを取り上げて、教科書内容と関係ないことを教えるのは、生徒にとってはかわいそうです。中学校3年生は受験を控えているので、教える内容やペースも実はけっこう厳しいのです。できるかぎり効率よく教えていかないといけません。ここではやはり教科書で使われている例文を基本に学習するほうがよいでしょう。
Badman punches Superman.
Superman is punched by Badman.
というのはおもしろい例文ですが、状況とするとちょっとむずかしい気がします。これは両方とも、そのような出来事の事実を表しているので、ハンドアウトのような状況では、過去時制を使う必要がでてきます。単に受動態を理解してもらう場合でも、例文を提示する場合は、自然かどうかをちょっと考えてください。実際は、前後関係があって、受動態を使うかどうかは決まるので、教科書の中で、あるいは、ある状況のもとで提示したほうがよいでしょう。
授業は何も文法にばかり焦点をしぼる必要はありません。教科書内容のsign languageの内容にそってきちんと教えればそれでよいと思います。教科書のテキストを再度よく見てください。その際にどのように工夫するかが教師の技量です。
HS先生は、先生としては適任です。また、授業準備をよく考えています。その際に人の意見も聞いたほうがよいでしょう。教育実習ではいろいろな人に相談して確認して授業をしてください。そうすればすべての授業はうまく行くでしょう。また生徒も大喜びです。
さて、これですべて終わりました。模擬授業が終わった。さいごのレポートを仕上げた。はい、終わりとはなりません。その点を誤解しないようにみなさんには期待します。私は、模擬授業では評価しないと言いました。失敗したってよいと言いました。その通りです。私が出す評価は私の評価です。みなさんの自己評価は違います。教育実習に行き、採用試験を受けて、教師となる、というところまで視野に入れる必要があります。単位認定だけならばいますぐこの授業は辞退したほうがよいと思います。
さいごに、今回の模擬授業の方式は失敗したかもしれませんが、私自身はずいぶん勉強になりました。みなさんから様々なことを教えられました。ありがとう。来週みなさんで総復習しましょう。
では。
さて、さいごの私の感想としてのメモです。推敲せずに書いてます。誤解や文章のおかしなところはご容赦ください。みなさんの参考になればと思い、思ったことをそのまま書いてます。失礼があるかもしれませんが、他意はありません。率直な気持ちです。
20 OS先生の授業
中学校1年生の授業でした。やはり中学校1年生をイメージして授業というのはむずかしいのですね。目の前は大人ですから。これが模擬授業の限界です。OS先生はていねいに教えようとしてました。とてもいいことだと思います。授業案でイメージしたことと実際に教えたこととはだいぶ違ったのではないでしょうか?生徒ととのやりとりがあまりうまくできませんでした。もっと生徒とコミュニケーションを英語でとりながら進めたいと思います。
教科書教材から離れる必要はない
私の指導がたぶんいけなかったのでしょう。教科書と関係のない説明や活動が模擬授業で展開されました。もっと教科書内容と関連して授業をすればよいと思いました。サンフランシスコの学校を紹介するビデオを作成するという設定です。
私がこの課を教えるとしたら、最初のウオームアップは、サンフランシスコです。背景を考えて、Nancy, Mie, Binが出てきますから、Who's 〜?はそこから導入すればよいのではないでしょうか?また、新出語句を理解しないで、音読は無理です。
実際の授業で教えるポイントの基本は、
語句
文法
発音
です。これを生徒がきちんと理解して、生徒が、聞き、話し、読み、書く、ことができることが、授業成立の必要条件です。
OS先生の良さは真摯な姿勢です。私はそれだけでも教師としての資質は十分だと思います。もっと真摯に研究してください。そうすればよい先生になるでしょう。期待してます。
21 TY先生の授業
TY先生は、中学2年生を対象として授業をしました。代名詞のoneの理解にポイントを置いた授業です。おもしろい試みでした。文法指導に焦点を当てる場合は、教科書や文法書で使われている表現を使うことが安全です。自分で作成した表現だと思わぬミスをすることがあります。また、少し不自然になったり、生徒にとって分かりづらい説明になることがあります。
oneやonesは談話の中で使われる表現ですから、あえて無理に取り上げないほうが私はよいと思います。文章の中で出て来たときにちょっと説明を加える程度でよいでしょう。実際に自分で使う場合は、置き換える元の語句をそのまま使ってもコミュニケーション上は支障ないので、実際にはあまりくどくど言う必要はないでしょう。また、書く際に同じ言葉を何回も使っているときに、さりげなく、こういうときは同じ語句を使わないで、one (ones)で言えるということを、その場面で生徒に指導すると効果的だと思います。
教科書の構成が今一分からないのでなんとも言えませんが、この教材も教科書内容にそってきちんと教えたほうが生徒には親切です。内容が濃いので教科書から離れると生徒には厳しくなるでしょう。OS先生の欄で書きましたが、やはり基本に忠実に教えることを心がけましょう。
TY先生もsteadyに教えていました。生徒は安心して授業を受けられると思います。どちらかと言えば指導案にあったfolksongのところを模擬授業で展開したほうが勉強になったかもしれません。授業はアイディアですが、きちんと教えようとする姿勢が一番です。期待しています。
22 OY先生の授業
教えるということを前向きに考えていてよい印象を持ちました。ぜひ教師として教壇に立ってもらいたいですね。高校1年生の授業です。ウオームアップもよい感じで授業に入れたと思います。注意したい点は、授業は意外に短いものでやることがたくさんあります。ウオームアップはできるならばその授業に関連させた内容とすると、次の復習や導入にすんなりと入れます。
この課は、Cultureですからその話題としたいところです。Before you readに関連させて授業に入り、Before you readをさらっと済ませて本文に入るのが流れです。本文の内容はけっこう面白いので、文化的な違いを意識させ、もっと様々な文化的な違いを気づかせる工夫をすると面白い授業になると思います。Before you readに1時間取るとすると、もっと授業準備をして多くの例を考えて、本文にもつながるようにしないと時間が足りないでしょう。
最初に、What does 'culture' mean?という質問をしていました。これは本当はかなり深い質問です。What do you say 'culture' in Japanese?ならば、「文化」でよいでしょうが。でもよい質問ですね。Culture is different in countries or people, ...などと答えますか?高校1年生ならばこのくらいの問題意識を持ってもよいかもしれません。これをなんとか英語で生徒に考えさせるとCLILですね。
OY先生はいろいろと工夫しようとする姿勢があってよいと思います。生徒はそういう先生にはついていきます。刺激も受けます。期待しています。
23 TY先生の授業
忘れ物をしたり多少疲れていたのかなと思います。あるいは、忙しいのか。申し訳ないが、ちょっと乱暴だったかもしれません。授業は丁寧にすることが大切です。また、せっかくの模擬授業なので自分にとっての練習となるような展開とすべきでしょう。課題を与えて生徒にやらせて、それを発表では授業の練習にはなりませんね。
それでも授業の準備や工夫はしてあったので、これはよいと思います。アイディアはあると思います。資質としては問題ないでしょう。問題は、たぶん予行練習をまったくやっていないということだと思います。教育実習ではそれは危険なので、必ずやってください。もちろん慣れてくればすべてやる必要はありませんが、メインのところは絶対にシミュレーションをしておかなければいけません。いままでその場になんとかなるという経験をしているとしたら、失敗を自分で気づいていないだけです。
対象生徒は中学校3年生ですから、ねらい(指導案には5つ:多すぎ)をしぼって、生徒が達成できる具体的なものとしないと授業は生徒にとってわかりにくいものになります。模擬授業の展開は大学生でもむずかしい展開です。次の基本を忘れないでください。
Presentation(教師が見本・手本・例などを示して、生徒に理解してもらう)
Practice(理解したことを生徒が練習してできるようにする)
Production(練習したことをもとに自分なりに工夫して応用する)
TY先生は人柄がよく、生徒も近づきやすいタイプの人です。アイディアもあります。教師となっても十分やっていけます。自分なりにトピックを考えて、英文も作り、準備する姿勢はとてもいいです。ただ、教科書教材をきちんと教えることも大切です。基本を大切にして、工夫をして、よい授業をするためには、第3者にアドバイスをもらうことです。がんばってください。
24 HS先生の授業
HS先生は、明るく授業ができていました。その姿勢は生徒を授業に引きつけるにはとても大切です。何か生徒のために面白いことをしてあげようという気持ちをいつも持って、工夫していけば、よい教師となると思います。ぜひ教職を目指していただきたいですね。
ただいくつか課題があります。HS先生だけではありません。他の人にも言えることですが、授業展開の一つ一つの活動がどう目標を関連するのかをもう少し考えてほしいと思います。たとえば、最初のジェスチャーゲームですが、手話とどう関連するのか?ただ眠い生徒を起こすだけでは非効率的で、無駄な時間となるかもしれません。拍手が英語の手話ではどのような意味を持つのか?などという授業準備も必要かもしれません。
それから受動態だけを取り上げて、教科書内容と関係ないことを教えるのは、生徒にとってはかわいそうです。中学校3年生は受験を控えているので、教える内容やペースも実はけっこう厳しいのです。できるかぎり効率よく教えていかないといけません。ここではやはり教科書で使われている例文を基本に学習するほうがよいでしょう。
Badman punches Superman.
Superman is punched by Badman.
というのはおもしろい例文ですが、状況とするとちょっとむずかしい気がします。これは両方とも、そのような出来事の事実を表しているので、ハンドアウトのような状況では、過去時制を使う必要がでてきます。単に受動態を理解してもらう場合でも、例文を提示する場合は、自然かどうかをちょっと考えてください。実際は、前後関係があって、受動態を使うかどうかは決まるので、教科書の中で、あるいは、ある状況のもとで提示したほうがよいでしょう。
授業は何も文法にばかり焦点をしぼる必要はありません。教科書内容のsign languageの内容にそってきちんと教えればそれでよいと思います。教科書のテキストを再度よく見てください。その際にどのように工夫するかが教師の技量です。
HS先生は、先生としては適任です。また、授業準備をよく考えています。その際に人の意見も聞いたほうがよいでしょう。教育実習ではいろいろな人に相談して確認して授業をしてください。そうすればすべての授業はうまく行くでしょう。また生徒も大喜びです。
さて、これですべて終わりました。模擬授業が終わった。さいごのレポートを仕上げた。はい、終わりとはなりません。その点を誤解しないようにみなさんには期待します。私は、模擬授業では評価しないと言いました。失敗したってよいと言いました。その通りです。私が出す評価は私の評価です。みなさんの自己評価は違います。教育実習に行き、採用試験を受けて、教師となる、というところまで視野に入れる必要があります。単位認定だけならばいますぐこの授業は辞退したほうがよいと思います。
さいごに、今回の模擬授業の方式は失敗したかもしれませんが、私自身はずいぶん勉強になりました。みなさんから様々なことを教えられました。ありがとう。来週みなさんで総復習しましょう。
では。
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